「買う」と決める瞬間

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制作 : 大里 真理子  スコフィールド 素子 
  • ダイヤモンド社 (2010年9月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478012765

「買う」と決める瞬間の感想・レビュー・書評

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  • ショッパー・マーケティングの本です。
    消費者を中心とした従来型のマーケティングではなく、ショッパー(買い物客)が小売店内でどのような行動をとるかに着目したマーケティングです。
    「どう売るか?」→「どう買ってもらうか?」という違いがあります。

    買い物客に視点を移すことで、以下のような新たな視点も提唱しています。

    ・商品の購入プロセスの3つの「決定的瞬間」
    1.reach(目にとまる)
    2.stop(立ち止まる)
    3.close(購入を決定する)

    ・ショッパーの3つの「通貨」
    1.お金
    2.時間
    3.悩み

    例えば、時間を例にとると・・・
    買い物客は安く買うことだけでなく、時間をかけずに買うことも求めているとのこと。

    こういった、興味深い調査結果が数多く掲載されていますが、それを実際の店舗でどう反映させるかまでは十分に検証はされていないようです。
    まだまだ、未開拓分野ですね。

    そういう意味では、一読の価値があり、この分野を極めれば大きなビジネスチャンスがあるかもしれません。

  •  店の側もあれこれと考えて、仕掛けて来る。今のように、モノがあふれて、景気が良くないときほど買い物客の心理を理解したくなるものだ。今回の本は、ショッパーを科学的に分析して、店が売り上げと利益がプラスになるようなアイディアを提示とある。モクモク羊は、商売をしているわけでもなければ、小売業界で食べているわけでもないので関係ない。しかし、タイトルに引かれて読んでみた。店側の心理を理解して、無駄遣いをしないようにするための自己防衛にも役立つかなと、淡い期待を持って読んでみた。

     著者は、ショッパーがお店で使うのは「お金」に限らず、「時間」と「悩み」も使うと述べている。特に最後の「悩み」に注目したところはなかなかいい視点だ、と偉そうなことを書いてみる。

     著者は、一般的なスーパーで、1週間当たりに、来客が店内で過ごす時間を足してみた。すると、2000万秒にもなる。ちりも積もれば山となる。しかし、著者は、この事実はほとんど見過ごされていると指摘している。

     「時は金なり」という格言がある。来客がどのぐらいの時間を過ごすのか知るのは重要なことだ。総合スーパー、食料品を主流にしたスーパー、コンビニなど規模によって、取るべき戦略も変わってくる。

     ショッピング・モールの場合、時間はそれほど気にならない。何しろ掘り出し物を見つけに行ったり、おいしいものを食べて過ごしたいと思うからだ。ところがコンビニとなるとそうはいかない。コンビニで長時間滞在する人はそんなにはいない。たとえ雑誌を立ち読みするにしても、短時間の滞在だ。となると、いかに人に注目されるか重要になるので、目立つ棚に置いてもらえる競争が激しくなる。ある時にあったものが、別の時にはもう他のものと入れ替わっていることもある。
     
     店の側からすれば競争があって大変だが、客の側としても店からの「買え買え」攻撃から財布を守る努力が必要になる。

  • 小売の収益構造。顧客の小売に求めるものがわかりやすく書いてある。1番母数の大きい、急ぎの客をいかに満足させるかが大切。入口にコンビニゾーンを設けるべき。買い上げ頻度の高い商品は、奥に置かず導線に置くべし。

  • ショッパーマーケティングの推奨。お店の中のショッパーを理解することで、売り上げ増が期待できる。特に、急ぎの購入者に注目せよ。購入にいたるまでの3ステップを如何に効果的・短時間に済ませるように店舗を設計する。初めてのショッパーマーケティングの本であったので、大変興味深く読めた。また、小売業の利益形態を理解することができ有用であった。

  • 品揃えを絞ると幸せになる。
    そう言っても大げさじゃないと納得できる本です。

    お客様は、「お金」、「時間」、「悩み」という
    3つの通貨を小売店に支払っている。
    それに加えて、
    急ぎ、買い足し、まとめ買いの3つの買い物パターンがある。

    これだけでも十分気づかされますが、
    他にも色々学べる部分があります。

    その中でも特に活用しやすい内容は、
    「取扱商品数の絞り込み」です。
    選択肢が多すぎると逆効果であることや、
    お客様の商品探しのジャマになるなど。
    実際の行動調査にもとづいた、
    具体的なアドバイスが盛りだくさんです。


    中小スーパーで働いていて、先輩方に良く言われること。
    「品揃えを充実させよう」という言葉です。
    とても貴重なアドバイスですが、
    実践するとなぜか過剰在庫や欠品のもとにつながりやすい。

    なぜでしょう。
    たぶん、売れ筋商品ですら良くて2フェイスくらい。
    そんな単品がギュウギュウの定番棚ばかりだから。
    (今まで勤務した店舗ではそうでした、
    他の中小スーパーさんでは分かりませんが)

    その枠組みの中で発注している限り・・・
    欠品が怖い人は過剰在庫になる。
    過剰在庫がいやな人は欠品が目立つ。

    特売に頼ったまとめ買い狙いの経営スタイルでは、
    定番の売れ筋管理は注目されにくいと思います。
    中小スーパーの強さのひとつ、
    機動性を活かすためにも読んでおきたい本です。
    (取扱商品数を絞る決断から実践までのスピードは、
    大手に絶対勝てるはず)

    ただ、注意しておきたい点がふたつあるので、星4つにしました。

    まずはひとつめ。
    新人時代に読み込みすぎると、頭でっかちになる恐れがあります。
    知識を入れすぎる前に、
    自分の好きな単品を追いかけるだけでもいいかもしれません。
    勤続3年目までに読むと、今後のスーパーマーケットライフが楽しくなると思います。
    (品出しも楽になるし、発注時間も短くなるので、企画系仕事に時間を使えます)

    また、勤続3年以上経っている方は、
    売上不振に悩んでいる素直な部下にプレゼントするといいかもしれません。
    部下が上向きになれば上司としても満足。
    自分も取り組むきっかけづくりにもいいのではないでしょうか。


    もうひとつの注意点は、
    「日本の事例がない」ということです。
    食文化や習慣の違いを考慮に入れながら、
    参考にしていきましょう。
    日本でも関東と関西で売れる商品が違いますし。
    お客様の行動観察方法や、
    攻めの小売になるために読破したほうが良いと思います。

  • 最近業界でも脚光を浴びているショッパーマーケティングに関する名著。
    メーカーや小売によるプッシュ型の売り場作りをやめ、ショッパーが買い物をしやすい売り場を作ることで互恵的な関係を築くことができる。現代消費財業界においては、メーカー、小売共に出口の見えない破滅的な価格競争に入り、必要以上の値引きで疲弊しているという現状に一石を投じる内容かなと。

    余談ではあるが、著者の理論によるとドン・キホーテは最低の売り場ということになるけど、実際の所業界には根付いているわけで、そこの評価はどうなのかというのが気になった。

  • 2011.09.15 これまで小売業は、滞在時間を長くし、店内回遊距離を長くし、買い上げ率を高くし、客単価をあげることで売り上げ増を実現するのが一般的だった。しかし、この本では、むしろ滞在時間の短い単品買いの顧客にフォーカスを当てた考え方で展開されている。最も効率よく店舗にお金を落としてくれるこの単品買い層を重視することが大切という考え方は全く新しく驚いた。ユニークだ。

  • ショッパーに関しての本として面白い。 小売業を科学している点は買える

  • マストパイ。絶対オススメ。半年に一回は読み返したい。
    ビジネス本に多い「こうすれば儲かる」的な視点ではなくて、「どうしたら売れるか」という既存情報の分析だけでは解の出せない疑問に対して、こういう情報の取り方・こういう情報の見方があるのではないか、と提示してくれる良本。「こうすればいい」という安易に読み手にもてはやされそうな書き方をしていないのも非常に好意的。

  • 大学の時、心理学をもっと真剣に勉強しておけばよかったと後悔することが増えたのですが、消費者の心理を学ぶための一助になるのではと考えています。

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「買う」と決める瞬間の作品紹介

「買い物」行動の3つの「決定的瞬間」とは?ショッパーの3つの「通貨」とは?買い物客=ショッパーの行動を知ればお店は儲かる。

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