国税局直轄 トクチョウの事件簿

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478023693

感想・レビュー・書評

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  • 是非色んな人に見て欲しい。

  • 元国税マンによる解説本。特殊関係人などの国税用語や、査察、料調の仕事ぶりが分かりやすくまとめられている。

  • そういえば池波正太郎先生もかつては徴税官。でも、古き良き時代は過ぎ、銀行口座や通信手段の高度化により、脱税の手段も巧妙なものに。

    弁護士、司法書士、動物病院に風俗業。そんな仕事のアガリが見えにくい事を良いことに、軽い気持ちで初めたのか税理士にソソのかされたのか。トボけにトボけるシラコさにトドメを打つのは「商売畳みますか?追徴飲みますか?」究極の二択。

    この二択を覚悟させる外堀の埋めかたには、徹底した裏打ちと、それを目の前で起こさせるチームワークそしてプレゼンスキルが必須。ある意味、組織力の究極といえる。

    やればやる程、遣る瀬無いこともあるだろう。しかし、正直者が馬鹿を見ない社会の実現のため、彼らの本能は全開となり、ドラマは綴られる。

  • 国税局直轄「トクチョウ(特別調査部門)」の守備はピンク街。尾行や張り込みをして、影のオーナーを追い詰めていく。デリヘルには店舗がなく、ホステスや客からの通報がないので脱税天国になっているようだ。調査の息詰まる展開はドラマのようで、とても面白かった。
    しかし、美術商や弁護士、司法書士、獣医師などの社会的成功者
    が脱税しているようでは、ガラス張りのサラリーマンはたまったもんじゃない。ガンバレ税務署。筆者の気持ちがわからないわけではない。

  • 国税局査察部(マルサ)に長年勤務した著者が税務署の特別調査部門在籍中に調査した事案の数々。美術商、弁護士、司法書士、医師、風俗経営者などの脱税を摘発し税金を課するまでの経過が書かれている。さすがに臨場感があり、苦労の様子がよくわかる。

  • 元マルサ勤務の税理士上田先生の最新作。往生際の悪い脱税弁護士や前任の先生から仕事を引き継いだ際ののれん代を架空人件費で偽造していた司法書士、無申告のデリヘル業者、去勢代の売上を抜いて愛人に貢いでいた獣医師。すべて実体験に基づくもので、事実は小説より奇なりといった感じ。また上田先生の文章は読者を引き込みますね。前作マルサの視界でも感じました。本当に文才があります。
    P35 会場は盛況だった。余裕のあるスペースに、さながら瀬戸内の島々のように、西洋美術品が配置されていた。招待客は島々の間を豪華客船でクルーズしているかのように、優雅にそしてきらびやかに、商品を確認して回っている。ゆっくりと、まるで美術館鑑賞のように。

  • ダイアローグ式の読みやすさ。著者の工夫が感じられる。

  • 国税局を退職した本物の国税調査官が書いた本。上田二郎氏の前作「マルサの視界」も面白かったが、「トクチョウの事件簿」は脱税者と直接対峙したシーンも描かれていて内容が具体的。
    特に弁護士相手の息詰まる攻防や、デリヘルの女経営者のシーンはそのままドラマになりそう・・・
    「税務署の調査でもここまでやるのか・・・」に惹かれて買ってみたが、「特別調査部門」恐るべし・・・

    おすすめ!!!です。

  • リアル
    ちょっと中途半端に感じる

  • 理不尽な公務員バッシングの中で、必死に頑張る税務職員の姿が見えてくるようでした。
    とてもスリリングでどんどん読み進むことができました。

    どうかこういう優秀な公務員がやる気を失うようなことにならないで欲しい。

    これは国民に対しての忠告でもあります。

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著者プロフィール

1964年生まれ。東京都出身。83年、東京国税局採用。
千葉県内および東京都内の税務署勤務を経て、88年に東京国税局査察部に配属。その後、2年間の税務署勤務があるものの、2007年に千葉県内の税務署の統括国税調査官として配属されるまでの合計17年間を、マルサの内偵調査部門で勤務した。
09年、妻の実家を継承するために東京国税局を退職したが、縁あって再び税理士として税務の世界につながっている。
著書に『マルサの視界 国税局査察部の内偵調査』(法令出版)、『国税局直轄 トクチョウの事件簿』(ダイヤモンド社)、『国税局査察部24時』(講談社現代新書)がある。

「2022年 『税理士の坊さんが書いた 宗教法人の税務と会計入門 第三版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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