会社を絶対つぶさない仕組み―――経営者が最低限身につけておくべき7つの原則

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  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478026243

作品紹介・あらすじ

経営が傾いてからでは遅い!会社の命運を左右する「資金循環の原則」や「経営数字の本質」など、今すぐ経営者が実行すべき戦略と戦術のすべてを説く。

感想・レビュー・書評

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  • ・わが社が今優良であるのは、たまたまに過ぎない。
    ・経営分析の基本は、使用総資本利益率。
    ・満足度、回転率、ローコストが、永続のカギ。
    ・ビジネスモデルの4パターン:
     1)差別化 2)伝説 3)供給→需要 4)究極の満足度
    ・経常利益率、10%で優良。15%で高収益企業。
    ・自社の事業内容について、絶えざる見直しを行う。
    ・よい人間関係の構築こそ、運気、良い循環の始り。

  • 会計の基礎知識と、グローバル経済の中の日本の今を説明していて、とてもわかりやすい。

    原則1.資金循環の原則を理解する
    原則2.本当に重要な経営数字の本質を理解する
    原則3.機会費用の把握とその解消の手法を知る
    原則4.ビジネスモデルのあり方を理解する
    原則5.先行管理を導入する
    原則6.組織を滅亡に導く驕りを排除する
    原則7.世界の宗教・文化を学び、マネジメントを行う

    原則1.資金の循環
    1)倒産する会社の特徴
    ①尺入金の償還年数が10年を超えている
    ②自己資本比率が20%を割っている
    2)償却前経常利益は、日ごろから何があってもプラスに維持することが経営者の絶対的な使命
    3)会社再生の方法
    ①会社の頭である売上を整理し、不採算や将来性の見込めないものを削減する
    ②次に小さくなった頭を支えるために、どのような体が望ましいかを描いて、原価-コストを定めていく

    原則2.経営数字
    1)会社を評価する3つの視点
    ①損益計算書から読み取れる収益力の大きさ
    ②貸借対照表から判断される自己資本の大きさ
    ③両者のつながりから計算される使用総資本利益率(ROA)の大きさ
    2)格付けの要因
    利益大、借入金少が評価大
    ①規模と収益性
    売上高大、EBITA償却前・支払前・税引き前の利益大、平均資産収益率大
    ②財務方針
    自己資本比率大
    3)収益力とは
    損益分岐点の位置のこと。低いほどよい
    4)収益性とは
    いくら資本を投下していくら儲けたか=使用総資本利益率
    5)使用総資本経常利益率
    5%基準:機会費用(ムダ)がある
    10%基準:優良。機会費用の排除だけでなく、製品力、ビジネスモデルの優位性がある
    15%:高収益企業
    6)自己資本比率
    40%を目指すべき。50%になるとむ借金会社になる。健全性はよいが、脇が甘くなりがちだから要注意。
    向上させる唯一の方法は、投資を必ず成功させること。

    原則3.機会費用の解消
    1)機会費用とは
    「得べかりし利益」
    損益、製造原価、遊休資産、投資の低配当、売掛金、在庫の一部
    革新をさける人間の怠け心からでる
    2)機会費用の発見
    ①ベンチマーク企業との比較
    ②相場を比較する Ex.賃金
    ③バーチャル民事再生
    3)バーチャル民事再生の手順
    ①売上内容を見直す:PPM分析
    ②製品、顧客を見直す:パレート分析
    ③供給体制を見直す
    ④販管費を削減する
    ⑤決算書と比較:売上高、変動費、固定費を変化させるといくら経常利益が増えるか=現時点での会社の機会費用

    原則4.ビジネスモデルのあり方
    1)利益を出すための3項目
    ①満足度Ex.宗教法人
    ②回転率Ex.金融
    ③ローコストEx.風俗
    変動費:仕入商品、材料費、外注費
    それ以外は全部固定費
    2)利益=売上高-変動費-固定費
    3)使用総資本利益率の分解
      売上高  × 利益
    ─────   ──
    使用総資本   売上高
    (回転率)    (利益率)
    ①回転率を上げる:使用総資本の圧縮=借入金の返済
    ②利益率を上げる:製品開発、原材料費低減
    ③利益率を下げて回転率をそれ以上上げる:薄利多売
    ④回転率を下げて利益率をそれ以上上げる:よりいいものを少量売る
    ⑤回転率利益率両方上げる:複合
    4)ビジネスモデルとは
    特定の基本目標を達成するために他社とは差別化されたビジネスの有様のこと
    ①差別化:メーカーベンダー、ビルトインの仕組み
    ②伝説をつくる:ブランド
    ③供給そのものが需要を作る:ウォシュレット、アイフォン
    ④究極の満足度の追求:相手の立場に立ったサービス
    5)ミッション→ビジネスモデル→戦略コアを確立する
    業種にかかわらず、ミッションに向いているビジネスモデルの会社をベンチマークする
    6)生き残るためには
    ①その業界の勝ち組として残る
    ②多角化を進め3つのコア事業をしだ手上げる

    原則5.先行管理を導入する
    1)管理とは
    会社の目的を効率的かつ能率的に達成するための諸活動
    戦術マターであり、協働の組織運営で生じやすい機会費用を排除する仕掛けである
    2)先行管理:予想される先々の結果そのものを現時点からコントロールすることによって結果そのものを管理する手法
    3)時間軸別管理
    ①短期:業績管理
    ②中長期:事業構造管理と経営後継者の育成

    4)先行管理としての業績管理
    損益と資金(キャッシュフロー)が対象
    損益は3ヶ月、資金は1年の先行管理が望ましい
    なお、投資は入口論のみしかダメ
    ①損益の先行管理
    受注・売上高
    目標とする期間
    ②資金の先行管理

    5)先行管理としての事業構造改革
    TOPは1日の3分の1は今日の業務を、3分の1は1年後の業務を、3分の1は3~5年後の仕事にあてるべし

    6)後継者育成
    40歳になったときに経営者としての最低限の知識知恵を習得していることを目標とすべき
    ①経営者として学ぶべき知識知恵
    ⅰ.企業経営についてのセオリー
    ⅱ.マネジメントのための意思決定
    ⅲ.将来の見通し
    経済の見方:大きな景気の波はいつ来るのか+時代ニーズはいつ変わるのか
    ②社内スクール
    ・基本的な経営数字の近いとその背景をなす経営行動の把握
    ・同業他社や望ましいビジネスモデルの会社研究
    ・経営者のミッション

    原則6.驕りを排除する

    原則7.世界の宗教・文化を学び、マネジメントを行う

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