南米チリをサケ輸出大国に変えた日本人たち: ゼロから産業を創出した国際協力の記録 (地球選書 1)

著者 :
  • ダイヤモンド・ビッグ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478059944

作品紹介・あらすじ

回転寿司やコンビニおにぎりの人気商品のサケ、南米チリは世界2大輸出国の一つである。しかし、かつてこの地にサケはいなかった。ゼロからスタートした養殖が世界的産業にまで発展した背景には、現地の人々と力をあわせて地道に取り組んだ日本人たちの姿があった。知られざる国際協力の貴重な記録。

感想・レビュー・書評

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  • 日本が行った国際協力のうち、技術協力として有名なプロジェクトである、チリのサケ養殖能力向上プロジェクトについてまとめた本です。

    チリにおける現在のサケ養殖事業はゼロから様々な困難を乗り越えて達成したものであることがわかりました。また、関係者の熱い思いなしにはこの様な結果はなかったと思います。

    このプロジェクトの特徴はたくさんありますが、特に印象に残ったのは、2点でした。
    1つ目は、日本人の専門家もカウンターパート(チリ側)も一定期間で交代するのではなく、長期に同じ人達が1つの目標に向けて取り組んだこと。

    2つ目は、市場経済下で産業が生まれる条件は何か、その際に国が果たす役割は何か、ということ。

    国際協力分野にあまり触れたことがない方も読みやすい本だと思います。
    食卓にのぼっているサケがチリ産だった時、この本を読んでみると一味違うかもしれません。

  • 昔は新巻鮭など高級品だった鮭やサーモンが、今や身近な食材となっている背景に、JICAや日本・チリ双方の技術者たちの数十年にわたる試行錯誤の歴史があったことを初めて知った。チリサーモン事業の遍歴と日本との関係がよく分かる良書。今は、外来種としての観点は気になるところ。

  • 大崎Lib

  • ゼロから南米チリをサケ輸出大国に変えた日本の国際協力の奇跡

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著者プロフィール

国際協力機構(JICA)研究所シニア・リサーチ・アドバイザー、ラテンアメリカ協会副会長。アジア経済研究所を経て、筑波大学社会工学系、神戸大学経済経営研究所、政策研究大学院大学教授、在エルサルバドル大使。1966年より76年までチリに滞在し、国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(CEPAL) 経済調査部、国際貿易部勤務。著書に、西島章次・細野昭雄編『ラテンアメリカ経済論』(ミネルヴァ書房、2004年)、Hosono, Iizuka, and Katz (2016). Chile's Salmon Industry: Policy Challenges in Managing Public Goods. Springer他。

「2019年 『チリを知るための60章』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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