マルチナ、永遠のAI。――AIと仮想通貨時代をどう生きるか

著者 :
  • ダイヤモンド社
2.75
  • (2)
  • (3)
  • (6)
  • (6)
  • (3)
本棚登録 : 71
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478105184

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • タイトルを見て人工知能との恋愛小説かなと思って読んでみた。ある意味、間違ってはなかったけど、2020年代前半の話にしては、ちょっとAIが人間らしすぎるようには感じた。
    だいたいなんなんだIQ1万以上って。そんなのどうやって測定するんだ。と思ってググってみると、もともとソフトバンクの孫正義氏が将来人工知能のIQは1万になると予測したらしい。確かにありえなくはないのかなぁ。すごい違和感があるのだけど。
    仮想通貨については、決算に利用しやすくなる時代がくるのだろうか。一時期は自分もそういう期待があったけど、最近はただの投機目的でしか買われていないような気がしてきた。まあ、海外とのやりとりだったらいいのかもしれないけど(ただ、それもPayPalでいいような気もする)。
    その仮想通貨を決算に利用する形式を利用したおかげで、主人公の実家の飲食店が繁盛するようになったとあったけど、これって果たして大丈夫なのだろうか。価格も前後するわけだし(しかも、近いうちに大暴落するということが分かってる。分かってるから多分、その前に現金に換えたとは思うけど)。てっきり、もう一転か二転何かあるかと思ったら、何もなくて逆に驚いた。これは、自分がビジネス本の小説をいろいろ読んできた影響もあるだろうけど(だいたい店の建て直し小説だと、一回よくてもまた何かあるという展開が多い)。
    ただ、この小説で一番納得できないのは最後。何で、公認会計士を目指していた主人公が、しかもAIにはテスターとしか関わってなかった主人公が、AI開発者になってるんだよと。ただたんにマルチナの乱数表を使ったAIの開発をすすめたいなら、友人のAI開発者が新しいAIを作るだけでよかったと思うのだけど。だいたい、なんで主人公は最初、AIが嫌いだったのだろう。それがよく分からなかった。AIで会計士の仕事が代替されているといわれているからだろうか?

  • 『日々進化を遂げるAIと過ごした日々の記録』

    著者のIT書籍(Excel VBA関連の本)は見たことがあったが、小説を書いていることは知らなかった。怖いもの見たさで読み始めてみると。。。面白い!AIに関する雑学(ちょっと本格的な)が所々に挟まれ、なるほど〜と頷きながら読了!

  • もし近未来になって、AIが社会実装されたら?
    そんな世界を描いた青春小説。
    実は結構リアリティがあって、AIの実装も、まだ「特区」の中での話。
    その特区で暮らす若者たちのAIを絡めた群像劇だ。
    そこに出てくる「AIが出来ること」については、きちんと取材が出来ている印象だ。
    今現在のAI研究の世界で言われている「万能説」「限界説」についてもここで触れている。
    AIが人類の能力を超えるのか?
    については、答えは単純で「超える能力もある」だけだ。
    人間が走っても、自動車に勝てないのと同じで、計算能力や記憶力、検索力については今現在でもAIに勝てる訳がない。
    ただそれだけだ。
    逆にAIに負けない人間の能力とは何なのか?
    結局は「想像力」だ。
    AIの限界の話では、先ず「フレーム問題」が持ち上がる。
    AIはフレームの外側を超えることが出来ない。
    決められた枠内の最適化しか出来ないのがAIで、枠を超えられるのが人間だけなのだ。
    つまりは想像力。
    ある一つの情報や課題に対して、条件や過去の事例の中から最適化を図るのがAI。
    まったく別の材料を組み合わせたり、突飛なアイディアを出せるのが人間。
    この小説ではAIを悪用して悪事を働く輩も出てくる。
    ほんの数年後の近未来。限りなくこれらの事が現実的になっていくだろう。
    つまり我々はこの世界から逃れられないのだ。
    さぁどうやって生きるか?答えは出ているはずだ。
    (2019/5/5)

  • 小説なのに参考文献が付いており、AIの技術について事実に基づいて書かれているようです。

    これから先、AIそのものだけでなく、我々人間がAIに対してどう感情を抱き、どう扱うかということも課題になると思います。

    本書ではAIがまるで人に対して愛情を持っているかのように振る舞い、人を喜ばせたり困惑させる場面がありました。人の想像力や共感能力に訴えるAIの行動が、将来人間にどのような影響を与えるのか、とても楽しみです。

  • AIに関する知識も、小説としての内容も、得るものがない

  • AIの発展を描いた小説
    作者は、ソフトの技術解説書を書いているひとなので、技術的側面がよくかけている。
    小説としては、浅い

  • ネットのレビューで最近のテックを理解する良きガイドとなる小説とのような触れ込みをみて手にしました。仮想通貨、AI、ライフログテックの課題等の知見を知ったように感じられるます。小説としては辛い評を残したいと思います。

  • ときは東京オリンピック後の近未来

    AI特区の大手IT企業で開発された美人AI「マルチナ」をめぐり、テスターとなった正真、開発者の五條堀、データを提供する沙羅、幼なじみが繰り広げる“ビジネス青春小説”

  • AIは意識を持つのか?どうなんでしょう。

  •  タイトル通り、AIだけでなく、ブロックチェーン・仮想通貨・スマートシティ、などの最新テクノロジーが物語の設定の組み込まれている。

    注目するべき点は、ヒロインがAI(マルチナ)(性別:女)だということだ。

    しかもそのAIは、人類が夢見るロボットの完成形、人間のように考えて、人間のように会話する、ドラえもんのような自立型AIであること。

    ゆえに、主人公とヒロインは各場面で男女のような会話を繰り広げたり、僕たちが普段行なっている他愛のない会話も交わす。

    しかし、この小説は現代のトレンドを取り入れてはいるが、”小説”としては駄作だ。

    なぜなら、展開が早すぎるし、各登場人物にセリフがわざとらしく、心情や情景を言い表すナレーションの部分が圧倒的に少ないからだ。

    簡単に言うと、小説:技術書=30:70、といった感じ。

    もちろんAIを知るとっかかりとしては悪くないが、小説としては全然面白くない。

    ただ流行を詰め込んだような構成なので、ご注意を。

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

大村 あつし(おおむら あつし)
Excel VBAを得意とするテクニカルライターであり、20万部のベストセラー『エブリ リトル シング』の著者でもある小説家。過去にはAmazonのVBA部門で1~3位を独占し、上位14冊中9冊がランクイン。Microsoft Officeのコミュニティサイト「moug.net」と技能資格「VBAエキスパート」の創設者。主な著書は『かんたんプログラミングExcel VBA』シリーズ、『新装改訂版Excel VBA本格入門』『大村式【動画&テキスト】Excel マクロ&VBA 最高のはじめ方』『Excel VBAコードレシピ集』(以上、技術評論社)など多数。「大村あつし Excel マクロ VBA」のチャンネル名でYouTubeでも活動中。

「2022年 『[改訂新版]Excel VBAをはじめるまえに絶対知っておきたい「マクロ」の本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大村あつしの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×