経営トップの仕事 戦略参謀の改革現場から50のアドバイス

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 195
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478107034

作品紹介・あらすじ

ベストセラー『戦略参謀』シリーズ著者の最新刊!
トヨタの実践力とマッキンゼーの戦略プランニング力を身につけた企業改革請負人(戦略参謀)が;経営トップに向けて初めて書いた骨太の経営論。
経営トップに必要な「気づき」を中心に;具体的なアクションとして参謀機能の確立;組織マネジメントの要となるPDCAの廻し方等のポイントを;トヨタ;ニトリ;ドン・キホーテなどの先進事例を交えつつ解説。
トヨタ;マッキンゼーを経て;アオキインターナショナル;ロック・フィールド;日本コカ・コーラ;三城;ワールド;卑弥呼など;数多くの大手企業で経営改革や事業再生を手掛けた経験豊富なコンサルタントだからこそ書ける骨太で説得力に富む必読の経営指南書が完成!

感想・レビュー・書評

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  • 途中で読むのを諦める。
    もちろん、まともな事が書かれているけれども、どこかで読んだようなことばかりだし、何故か、読み物として面白くない。
    好みの問題だと思うが、私には合わなかった。

  • 凡を極めて非凡に至る。
    シンプルながら経営トップがなすべき仕事について学ぶことができます。
    ・目指すは「組織が自律的に事業の発展に取り組む企業文化づくり
    ・ビジネスの低迷は「組織のPDCA」の機能不全からはじまる
    ・経営トップに必要な「気づき」を得るための工夫と「躾」の必要性を解説

    トヨタ、マッキンゼーを経て、アオキインターナショナル、ロック・フィールド、日本コカ・コーラ、三城などで、経営改革や事業再生を手掛けたコンサルタントが、経営トップに向けて書いた骨太の経営論。
    骨太ですが、非常に見やすい構成であり、必要な部分だけ読むような飛ばし読みもしやすい。経営者、優れたリーダー以外は肚落ちしにくい内容かもしれません。

    ①社内に見える化を追求する文化をつくる
    ・PDCA、とりわけ結果の分析Cから次の打ち手Pまでの流れを見える化した資料をつくる
    ・変化の見える化、意思決定の見える化を徹底する
    ・業務フローも全て見える化する(業務フローを徹底してるトヨタが今もなお業務フローの改善を行えるのは見える化してることが大きい)
    組織をいかに運営するかは、トップ自らがイメージしないと始まらない。
    トップがまず事業ごとのPDCAを描き、現場のトップとすり合わせることから全てが始動する。

    ~組織のPDCAを正しく理解する~
    (P)事実から意味合いを的確に捉えてプランニングを行う
    ・最初のPはCから始まる。現状把握→解の方向性の明確化→施策の評価と決定→実行計画の策定
    ・2サイクル目以降からは、結果の検証Cにより「意味合い」を抽出して新しいPを建てる
    (D)しっかりと実行する
    ・丸投げ禁止。Pの意図に沿って確実に実行することが大切。さもなければCができなくなる
    ・Pの立案側と現場の連携は関係の質で決まる
    (C)結果を検証する。
    ・結果から意味合いを抽出
    ・失敗は一切叱責の対象にならない。しかし、解の方向性とのギャップがある場合は許してはいけない
    (A)やり方、方法論を見直しカイゼン
    ・発表用の資料、報告の仕方を見直す
    ・PDCAはここが肝

    ②PDCAを通じて躾する
    ・PDCAを報告する躾、PDCAを見える化する躾、PDCA(特にC→A)が正しいかチェックする躾 を重視する
    ・他人事のような報告を許すな。責任を追求しろ
    ・全マネージャーが躾を正しく行う文化をつくるのは、トップの役割だと肝に銘じる
    1970~80年代に日本の製造業をグローバルレベルトップに押し上げたのは、真摯な「組織のPDCA」の徹底。
    日本企業が勝つのは組織のPDCAを回すしかない。低迷企業の共通点は、トップを含めたマネージャー層に躾の文化があるか否か。
    トップを含む全マネージャーは、マネージャーの回しているPDCAが適切に問題解決に取り組んでいるかを確認し、マネージャーの努力の総和を全体最適にもっていくのがトップ。

    ~躾の文化を通して「判断できる人間を作る」~
    ・ルール化されていないことを判断し指示するのがマネージャーの本来の役割
    ・いきなり経営判断なんてできない。事業判断→経営判断の分業→経営判断の順序で教え込んでいく
    ・3つの判断項目に対してできる人できない人を区分け。区分けした人材ごとに課題を投げて議論することで判断力を高めることができる

    ③直轄の幹部やスタッフと毎週1hはコミュニケーションの時間をとる
    ・大組織は人の「思惑」がはびこる
    ・「今の課題はなんだ」「何が困っている」「気になっていることは」これをずっと繰り返す
    ・とにかく聴く。「だからおまえはだめなんだ」というような苦痛な時間にさせない。関係の質を深める
    「裏の意図がある」「余計なことは言うべきではない」と思われることを恐れない。何度も繰り返すうちに100%本音が聞けるようになる。
    この時間を部下に区分けして投げる経営者はいるが甘い。現状把握できない経営者は必ず行うべき。

    ~メンバーの視座を引き上げる~
    ・難易度の高い課題に対して、議論することから始める。
    ・議論することで視座がコピーできるようになる。社長や上長をイメージして考え行動ができるようになる
    ・「経営判断」をいきなり求めるな、「経営判断の分業」を求めているとアプローチしろ。PDCAにツッコミをいれることが最初の判断構築の一歩

    ☆小うるさい「躾」を行う文化が日本企業マネジメントの強み
    ・本来、日本企業の強さはリーダーのスタンドプレーよりも組織力の発揮にある
    ・組織力を高めるリーダーの存在が重要
    ・性善説で動かすのは間違いではなく、ただしそれは躾を行う文化が根底にある
    ・欧米式のマネジメントや手法が導入され、小うるさい躾が弱くなっていった

    ☆重要な事実はなにか
    ・重要な事実は何なのかを経営者は抑えろ
    ・重要な経営事実は見える化しろ
    ・社内の実態を把握しろ。経営の強い意思で、正しい実態を把握しろ
    ・実態を完全に把握していないまま、非効率な忖度文化やトップ周辺の責任回避行動をとらせるな
    ・過ぎ去った過去の時代から進化しないマネジメント体制をとるな

  • 220817 読み途中。つまみ読み。まだ頭に入っていない。

  • ”「ポジションが人を育てる」のは、真実です。しかし、身近に「小うるさく」いうものもなく、ただ、我儘に育ってしまうと、無用なプライドだけが高く、上手くいかない時は人のせいにするただの迷惑な「幼稚な大人」が出来上がってしまいます。”(P.338)
    ”最後のポイントは「お天道様」をいかに配置するか”(P359)

    白洲次郎がPRINCIPALがないと言ったのは慧眼だったのだなぁーー
    長らくコンサルトをしてきた著者がものすごーく婉曲にかつてのクライアントに苦言を呈しているように読めなくもない(笑)

  • リソースアロケーションのようないわゆる欧米的な経営論でなく、ゴリゴリ実務をやってきた人向けの書。Do thisで動かない日本の組織における学習する組織を構築するための文化づくりに目を当てており勉強になる。

  • 新たな発見は無かった。

  • 読了

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著者プロフィール

株式会社RE‐Engineering Partners代表、経営コンサルタント。
早稲田大学大学院理工学研究科修了。豊田自動織機製作所よりの企業派遣で米国コロンビア大学大学院コンピューターサイエンス科で修士号を取得後、マッキンゼーアンドカンパニー入社。大手電気、大手建設業、大手流通などの戦略策定や経営改革などに携わる。その後、大手企業の社長、役員、事業・営業責任者として売上V字回復、収益性強化などの企業改革を行う。08年、(株)RE‐Engineering Partnersを設立。

「2020年 『PDCAマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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