正しいこと

著者 : ジェフリー・セグリン 山崎康司

• ダイヤモンド社 (2004年2月6日発売)

作品紹介・あらすじ

自分が起こす行動は、どのような倫理的意味をもつのか。必要な行動を起こさないことは、どのような倫理的意味をもつのか。私たちが直面する具体的問題を取り上げ、行動の選択肢を示唆する。

感想・レビュー・書評

[whiteboardsさんの感想 · 2008年5月18日]

　これは倫理に関するエッセイで、だから道徳に関することは書いてなかった。例えばマイノリティーを差別せずに平等に扱うこと。これは道徳的には「正」だけど、倫理的には必ずしもそうとは言い切れない。今まで両者を混同していたことにいまさらながらに気づいた。
　道徳は他者規定、倫理は自己規定。道徳ありきで倫理がはじまるはずなのに、道徳抜きの倫理って一体何なんだろうか。今言われているところの「受け入れづらい条理」そのほとんどが道徳の欠落からきてるんだろうと思う。それが倫理的にはそこそこの説得力があるからそこ、扱いが厄介なんでしょう。