しごとが面白くなる平賀源内: 江戸のベンチャービジネスマンの失敗に学ぶ
- ダイヤモンド社 (1988年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478760437
感想・レビュー・書評
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■書名
書名:しごとが面白くなる平賀源内―江戸のベンチャービジネスマンの失敗に学ぶ
著者:糸川 英夫
■概要
天才源内の「失敗の本質」に学ぶ。多様な才能にめぐまれながら江
戸のマルチ人間源内は失敗した。この失敗を偉大なる反面教師とし
て、現代の成功を考える。
(From amazon)
■感想
近くの図書館から頂いた本のうちの一冊。
平賀源内の業績をもとに、数々の失敗に触れた本です。
まず、疑問なのは、失敗の定義がわからないです。
資料が無いものは全て失敗というような、ものすごい主観で失敗
扱いされていますが、ここはもう少し深堀りして欲しかったです。
「失敗から学ぶ」というテーマありきで書かれた本なので、仕方が
無いのかもしれませんが。
また、言っている事に一理ある部分もありますが、なんでもかんでも
「女性と付き合あったことがない。女性が分からない」事が原因と
決めつけてしまうのは如何なものなのでしょう。
書いてあることが本当だとしたら、女性に限らず男性とも上手く会話
、コミュニケーションが取れていないように思えます。
別に嫉妬の感情が分からないだけでなく、そもそも、会話の能力、
相手の感情を知ろうとする能力に欠落しているように思います。
これは、女性を知らなくても(ホモでも)いくらでも克服できることです。
それなのに、著者の人は「ホモだから、これらの能力が無い」と
かなり無茶な論理となっています。
何を元に、「ホモだとコミュニケーション能力に乏しい」と言っている
のかさっぱりわかりません。この部分の論理的な証明は一切されな
いまま、感情論でひたすら同じことを繰り返しています。
著書は、自分で科学者の端くれと豪語するのであれば、科学者らしく
数字を使用して論理的に自分の考えの根拠を説明すべきです。
これでは、そこら辺の無責任な評論家の弁と、なんら変わりありません。
源内の失敗の根本原因の正当性はともかく、仕事をするうえで以下の
点が大事なのには共感します。
・組織をしること
・仕組みを作る事
・相手の感情(特に仕事では嫉妬)を感じ、対応する事
・コミュニケーションを取る事
仕事をする上で大事な点について、記載されていることに異論はない
ですが、平賀源内の功績、その原因については、かなり疑問が残りました。
また、繰り返しの部分が多すぎます。同じことを言っているだけな
ので、この半分ぐらいの文で記載出来るような気がします。
■気になった点
・システムを作るのに必要なのはネットワークと人柄である。
・どんな才能も社会に受け入れられなければ、むなしく朽ちるばか
りである。
・人は、相手の「立場」「役割」と付き合うのである。
・自分の核となるものを決める事が大事である。詳細をみるコメント0件をすべて表示