残念ながら、その文章では伝わりません (だいわ文庫 E 353-1)
- 大和書房 (2017年7月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479306597
感想・レビュー・書評
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「伝わらない文章」が「伝わる文章」になる がこの本の売りです
けっこうまとまっていて、わかりやすかったとおもいます。
伝わらない、読みにくい、言い回しがくどい、読者の顔が見えていない、書き出しがつまらない、内容が薄いなどなど、プロの世界は甘くない
文章力を伸ばすためには、書き方の基本とコツを身につけてしまうことが肝心です
■わかりやすい文
文章を書くときに、いちばん大切にしていること それを「読み手本位」です。
①読む人が知りたいことを書く
②読む人が納得するように書く
③読む人が興味を持つように書く
④できる限りわかりやすく書く
情熱で書いて、冷静で直す
一文一義、そして一文は長くても60文字程度
主語と述語を正しく対応させること ×目標は~ゴールします → 〇目標はゴールすることです
主語と述語はできるかぎり近づけること
読む人がすぐ理解できるように、修飾語と被修飾語の配置を適正化する ×無責任な新人の発言 → 〇新人の無責任な発言
必要な情報が文章に盛り込まれていないと、読み手に正しく理解してもらえない
適切な語尾を選ぶ
行かざるを得ない
行かなければならない
行くしかない
行く必要がある
行かない訳にはいかない
専門用語は使わない、誰もがわかる言葉で書く
かっこをうまく使う ①言葉の強調 ②意味の区切りを明確にする
同じ語を重ねない → 省くか、別の類語に変える
ムダを切って、分かりやすくする
①本筋と無関係な情報
②同一表現のくり返し
③副詞&形容詞
④くどい言葉
⑤意味のない言葉
ブログ向け
①1行の文字数を短め
②空白行を入れる
■説明に困らない
事実と意見を分けて書く
納得できない文章を書かない
①論理が崩れている
②自分の意見を一般化している
③強引な結論づけ、理由付けをしている
論理を整える
なれない用語の説明を入れる
数字や固有名詞をいれて具体的に
理由や根拠を明示する
具体と抽象をいったりきたりする
テーマを絞る
何を見せて、何を見せないかを決める
類語への言い換えを使う
たとえ、比喩を入れる
オノマトペ 擬音で雰囲気を表現する
■文章テンプレート
・結論優先型 結論⇒理由・根拠⇒具体例⇒まとめ ◎
・エピソード気づき型 エピソード⇒気づき⇒結論
・列挙型 全体像⇒列挙1⇒列挙2⇒列挙3⇒まとめ
・主張型 背景⇒主張⇒理由⇒具体例⇒予想される反論への共感⇒再び主張 ◎
・時系列型 プロローグ⇒ステップ1⇒ステップ2⇒ステップ3⇒エピローグ
・重要度型 重要度1⇒重要度2⇒重要度3⇒補足 ◎
・比較型 情報1⇒情報2⇒1・2の比較
・提案・紹介型 背景⇒提案・紹介⇒理由⇒方法論⇒まとめ
・ストーリー型 挫折⇒転機⇒成長⇒未来
・序論・本論・結論型 序論⇒本論⇒結論 ◎
■うまい文章のコツ
読点の打ち方
接続詞をうまく使う 並列、順接、逆接、添加、対比、選択、言い換え、説明、補足、例示、転換
が 逆接 たっぷりと寝たが、疲れはとれなかった 留保 忙しい1年だったが、とても充実していた。 ⇒が をつかわないで2文に分ける
助詞 の、は、が、に 等を連続して使わない 太郎の弟の次郎のお気に入りのカフェ
こと、もの を多用しない 不要ものは消す ×将来のことを計画することが好きだ ⇒ 将来の計画を立てることが好きだ
二重否定を使わない
です・ます と、だ・である を混在しない
漢語と和語 ひらがなと漢字の比率は、7:3ぐらいで
自問自答する 自分に質問する ⇒ その質問に答える ⇒ 答えたことを書く
書いたら声に出してみる
メモを活用する
①下書き
②健忘
③記憶力効果
④気づき
⑤アイデア創出
文をねかせる
印刷してチェックする
人に見てもらう
ネガティブな表現⇒ポジティブな表現へ
残念ながら、その文章では伝わりません だいわ文庫
著:山口 拓朗
目次
はじめに
序章 書く前の準備で大切なこと
第1章 もっと早くわかりやすい文章を書く
第2章 説明に困らない文章を書く
第3章 文章テンプレートを使って速く書く
第4章 「うまい」と言われる文章のコツ
第5章 編集者も唸る文章を書く
ISBN:9784479306597
出版社:大和書房
判型:文庫
ページ数:272ページ
定価:740円(本体)
発売日:2017年07月15日第1刷詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文章術の神様『山口拓朗』さんの
集大成ともいえる一冊。
文庫本サイズで、
持ち運びにも便利なので、
職場でも、自宅でも、外出先でも
大活躍間違いなし。
・どうしたら相手に納得してもらえるか、
・どうしたら相手に興味を持ってもらえるか
・どうしたら相手にわかってもらえるか
これらのことがこの一冊で解決します。
例えば、『室温が低い』というのは
人によって解釈が様々です。
『室温が低い』というと
『0℃』だという人もいれば
『20℃』だという人もいます。
しかし、『室温20℃以下』と言えば
一意に決まって、様々な解釈を
されることもなくなります。
伝わらない悲劇から抜け出すためにも
手元に一冊用意しておきましょう! -
<閲覧スタッフより>
文章を書くのが苦手なひとのために「基本とコツ」をわかりやすく解説している。いかに「伝わる文章」が作れるようになるのかも例をあげて詳しく述べられているので、実践に使い易い一冊です。
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所在記号:文庫||816||ヤマ
資料番号:30048905
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文章の書き方、文章内容の情報収集の方法などが書かれている。
なるほど、なるほど、と読み進められた。
本書に書かれている内容を頭に入れつつ、書く回数を重ねていけば、ただ書くよりも、早くうまく書けるようになれそうだと感じた。
個人的には文章のテンプレートがとても参考になった。 -
著者の文章、しっかり私に伝わった。
学ぶは真似ぶ。
色んな文章を書いてみたくなった。 -
2018.6.5
本を読み終えて…自分の書く文章が上手い下手という以前に、幼稚だと気付きました。
なぜかというと、"自分"の考えや思いを、"自分"が満足するように書いていたからです。
この本は、そんな自己満足にならない、"相手"に伝わる文章の基本を教えてくれています。
私のような書く事にまったく知識のない人にも、良い例、悪い例を使って、分かりやすく優しい言葉で書かれています。そして、より良い文章を考える、日々のちょっとした過ごし方も提案されています。
また、一つ一つの項目が3、4ページ程で短くまとめられており、飽きずにスイスイ読み進められました。文字のサイズもほどよく大きくて、年齢問わず読みやすいと思います。
書く事を学んだ人には当たり前の内容かもしれませんが、読んだ私はこれからの人生チョット変わるかもしれません。
読んで損なし! -
カギ括弧「」の用途は、言葉の強調。
書籍などのタイトルには二重カギ括弧『』を使う。
この本を読むまで私は、言葉の強調に二重カギ括弧を使用していました。
今後はカギ括弧を使っていこうと思います。
曼荼羅←この言葉の意味・読み方ともに分かりませんでした。
勉強になりました。