- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479307723
感想・レビュー・書評
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真面目で逃げるという選択肢をもたない人に、一度開いてみてほしい本。
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「逃避」という、あえて強い言葉を使われていますが、 そこが引っかかってしまう方は逃避を「休養」と置き換えてみると、しっくりくると思います。
この本は、いつもいつも逃げている人に逃避の理由を与える本、ではなく、むしろ逃避という選択肢をもたない人に向けて書かれている本だと感じました。
うつ病を経験する前は「逃げるなんて有り得ない」みたいな真面目でまっすぐな人生を送っていたわたしですが、うつ病を経験して心と身体の休養がなければ、このしんどい世界を生き抜くことはできないのだ、ということを知りました。
うつ病にならなければ、人生の選択肢に「休養」という文字はあらわれなかったでしょうが、でも、うつはしんどいので、うつにならずして選択肢に「休養」という言葉が入れられればそれに越したことはありません。
だから、「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ」と追い詰められている人にこそ、うつになる前に「逃避の名言集」を開いてみてほしいです。
わたしも、この本にあるすべての逃避の言葉がしっくりきたわけではありません。
ですが、すでに「休養」という選択肢を選んだわたしが読んでみると、「こんな心と身体の休養のしかたもあるのか」と思え、休養のバリエーションが増えました。
この本には「人づき合い」「良識」「孤独」「日常」「家庭」などの11の逃げたい項目ごとに、著者がいろんなところから集めた名言が紹介されています。
そのどのカテゴリーに関する名言に、自分がハッとするかによって、自分が逃げたかったモノ、生きるのをしんどくさせていたカテゴリーが逆にわかるのです。
だから、自分が何から逃げたいのかすらわからない。
そんな状態でも大丈夫です。
むしろ、そんなときこそこの本を読んでみてほしい。
この本を読んで、うつになる前に、自分の中に「休養」というワードをぜひ光らせてみてください。
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昨年コロナで自粛中に本屋で見かけた本。購入当初何を思っていたか覚えていないけど、“特に深刻な事情があるわけではないけれど わたしにはどうしても逃避が必要なのです”という文章に惹かれたのかな?と思う。今読んでもしっくりこない部分ももちろんあるし、これから歳を重ねて出会ったら、心に響く部分が変わるのだろうなと思う一冊。
★決して勝たないけれど、戦い続けていれば、負けないのです
★本当に怖い人というのは相手の個性を消してしまう人です
★したいことをするためには人に意見を求めてはいけないのです
★心身に悪い影響を及ぼすことから逃げる事は、自然なことです。
★疲れ、迷い、根本的な疑問を抱いたなら、やめてしまえばよいのです
★日常生活からの逃げ場がないと人は壊れてしまいます
★苦しみや悩みと言うものは、たいてい非日常の中ではなく、日常の中に潜んでいます
★中身が空っぽな人になるのが嫌なら、日常から離れてみなければなりません
★人は一生の間に言わなければならない言葉を言うために生きているのです
★自分の人生をふるいにかけたら、その上に残るものはいったい何でしょう。
★大切なのは、嫌な事は嫌だ、とはっきり言うことです
★感情を抑えることを続けていると、慣れて麻痺して表情がなくなります。
★他の人の心に何を残したか。そこに人生の価値があるのです
★すべきことも大切な人も、探してはいけないのです。探すのではない、出会うのだ。
★人間はそんなに強くない。そして、人間はそんなに弱くない。 -
逃避とあるが、よっぽど真っ当な道を歩んでいる人達の言葉であると思う。言葉も一流と呼ばれる人のであり、逃避とは裏腹に苦悩の道のりであると思う。それを踏まえた上で最後まで読んでみたい。
読後、ちょっとこの本から逃げたくなった。 -
ひとつ、ひとつ、沁み入る。
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自分への嘘は致命的です
カラマーゾフの兄弟、読まなくては。となる。
その他気になる作品がいろいろ。 -
帯の、「逃げなさい。」って文字に惹かれて、パラパラと開いたら、自分がいつも考えてるようなことを痛快に肯定してくれる言葉がいっぱいで、すぐに買って1日で読んだ。
仲間を見つけた感じ。いつも持っていたい。 -
琴線に触れるのは、たいてい大庭みな子さんの名言だった。書店で立ち読み程度のつもりが、思いの外良い読書体験をさせてもらって感謝。
生きているとどうしても納得できないことがあるけれど、それも含め人生で体験し得る全てのことが尊いと思わせてくれる一冊。すこし視点を変えるとこんなにもフッと心が軽くなるのか、と。そしてたまに自分の奥深くに潜って自分の感性とじっくり相談するのも良いものだなと思えた。
個人的にはヴィクトール・フランクルやロマン・ロランが引用されていてなんかグッときた。
どうでもいいけど著者山口路子さんと干支や星座が同じであることを知り、自分と近いところもあるのかなと思ったりした。 -
逃げてもいい。
生き抜くための逃避の必要性。
でも、決して生きることから逃げてはいけないという強いメッセージを感じました。