一目置かれる知的教養 日本美術鑑賞

著者 :
  • 大和書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479393238

感想・レビュー・書評

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  • 武士が台頭した鎌倉時代になると、写実的で筋骨隆々な彫刻が彫られるようになった。平安末期から鎌倉時代にかけては末法思想が広まったため、絵画の世界では来迎図が描かれるようになった。

    室町時代になると歴代将軍によって禅宗が厚く庇護され、禅の美術も盛んになった。中でも山水画が発達した。上流階級の人々が集まった文化サロン「会所」が催され、のちに能と呼ばれる猿楽、侘茶に発展する闘茶や回茶、連歌や華道の原型となる花合・花競など、現在まで続く多くの日本文化が芽生えた。

    室町後期になると大和絵も復興した。東山文化の時代になると、同朋衆と呼ばれる人々が阿弥号を持った芸能や芸術のプロとして活躍し始めた。水墨画などの美術工芸品を鑑定管理する能阿弥、芸阿弥、相阿弥の三阿弥。立花の立阿弥、猿楽の音阿弥、茶道、香道の千阿弥など。

  • 日本美術は継承の歴史(西洋は革命。ぶっこわしとルネサンス)

    !日本で近代美術が評価されない理由。

    特徴

    、平面(立体や写実ではなく、装飾、再構成、デザイン性を重視している、世界を映す鏡ではなく、それ単体で作品)

    、自然(人物やモチーフよりも、自然を自然に描く)

    空間、時間の連続性がある(切り分けない)

    ミニチュア

    対(二つを並べる、付け加える)

    ファンタジー(写実よりも、現実から心の風景、理想を加えて再構築)

    余白

    縄文土器

    弥生の中国文化、仏教

    飛鳥時代の金剛力士像

    武士の屏風、江戸時代に庶民化

    日本は内と外の境界が曖昧。床の間とか。区切られた部屋よりも間である。軒先も、家の外なのか、中なのか?

    鳥獣人物戯画。最後の漫画。ストーリーと擬人化。

    雲火霧処(うんかむしょ)地獄の一つ。一粒の炎で地上の全てが焼き尽くされるほどの炎

    一遍聖絵(一遍の生涯を描く、130メートルの絵巻物)

    、全国を行脚して、寺も経典も何も残さず亡くなる

    禅宗から、臨済宗と曹洞宗

    明恵。耳を切り落とし、俗世から離れて自然と一体になる。

    会所で禅問答ゲーム。知的ゲーム。

    水墨画、白黒一発描きの芸術。

    雪舟の天橋立図。凄すぎる。

    日本の妖怪、擬人化文化。

  • 2023.06.09 簡潔で、わかりやすくて鑑賞の際の留意点までもよくわかった。日本美術もやはり素晴らしいとなんとなく思う。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/776976

  • まずこのあたりからはいる。タイトルに恥じらいを感じる必要はない。

  • 著者の経歴が凄く、やはり読んでいて説得力のある書き方をするなあと思った。

  • とてもわかりやすい解説だった。これからの日本美術の鑑賞が楽しみ。

  • 目から鼻へ抜けるような爽やかな解説。

  • ◆読書記録2冊目
    ◆No.088

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著者プロフィール

東京藝術大学大学美術館館長・教授、金沢21世紀美術館特任館長、美術評論家。
1955年生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科卒業後、1991年よりベネッセアートサイト直島のアートプロジェクトに関わる。2004年より地中美術館館長、ベネッセアートサイト直島・アーティスティックディレクターを兼務。「金沢アートプラットホーム2008」、「金沢・世界工芸トリエンナーレ」、「工芸未来派」等を開催。2007~2017年金沢21世紀美術館館長。2013~2015年東京藝術大学客員教授、2015年より東京藝術大学大学美術館館長・教授を兼務。2013~2017年秋田公立美術大学客員教授。2016年9月より女子美術大学芸術学部特別招聘教員。
著書に『日本列島「現代アート」を旅する』(小学館新書)、『工芸未来派 アート化する新しい工芸』(六耀社)がある。

「2017年 『おどろきの金沢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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