古典を読んだら、悩みが消えた。~世の中になじめない人に贈るあたらしい古典案内

著者 :
  • 大和書房
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本棚登録 : 272
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479393733

感想・レビュー・書評

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  • 表紙に「世の中になじめない人に贈る」とある。「んー、なじめない人ってわけでもないけどなぁ」と思って読み始める。なんか難しいなぁと遠ざけてる古典が、実は「実用的」、現代を生きる私たちの実用に使えるのだと紹介してくれる本。
    読むと、呼吸法、和歌を作ることなど実践したくなるし、旅に出たくてたまらなくなる。実際に体を動かしたり、違う視点でモノを見たり、心身ともにその場にじっととして閉じこもってしまわないのが一番だということを感じた。古典を学ぶと世界が広がるよ、あなたの今いる世界がすべてじゃないよということを教えてくれる。

  • 絵がかわいい。
    論語の回が、今の自分の悩みの解決になるような気がした。
    なるほどー

  • 古典にも能にも詳しくないですし、大きな悩みがあるわけでもないけど。
    昔の人の話や考え方がわかったことが、すこしおもしろかったです。
    昔から残ってきたベストセラーには、人生の教訓も書いてあるし。どんな名を残した人も完璧じゃないから。いまの小さなことでクヨクヨしないで。ってことだと解釈。

  • 世の中に馴染めない人、引きこもりの人に向けた人生の悩み事について処方箋のような形式で、古事記、平家物語、奥の細道、論語、能などの古典から、能楽師が、役に立ちそうな言葉を選んで紹介している。

    実践的かどうかは分からないが、こういう考えもあるなという感覚で読むと、人との違いを気にかけすぎず過ごせるのではないかと感じた。

    印象に残ったのは、以下の部分。

    呼吸をコントロールできるのは、人類、鳥類、鯨類。歌が歌える=息を合わせることができる。

    この世のものは変化し続けている。
    諸行無常は、常に自分が変化しており、見方、無意識も変化している。

    すべきことではないと思っていることを、決めたことだからといって、やり続けるのは自分の人生において勿体無い。
    忠(一度決めたらやり抜くこと)と恕(共感力)が葛藤したら自分を大切にする恕を選択するよう孔子が説いている。

    本当に大きな悩みを抱えている人は、自分の悩みがよくわかっていないことが多い。それがわかるようにするのは答えやすいことから「問う』こと。

    一つのことだけをやり続けるのが一流、二つのことをする人は二流、いろいろなことをする人が三流

    本当の自分はない。
    さまざまな自分がいるのが当たり前、その時々に、どの自分を出したらいいのか教えてくれる指揮者がいるだけ。

    自分の性格や習性を直そうとするときに禁止で行うと無理が生じる、楽しみ、快感を見つけよと孔子が説いた。

    切磋琢磨とは、素材に合った方法を見つけ磨くこと。

  • 古事記、和歌、平家物語、能、おくの細道、論語の引用から筆者ならではの生きい方が書かれています。全体的には無理をしない、人と同じでなくてもよい、というような人生観が書かれているように感じました。
    おくの細道では、「旅を栖にする」生活を引用して、過去の自分との決別が書かれています。論語の「礼」では、「礼」は魔法のツールと言っています。お願いによって自分ではできないことも、やってもらってできてしまうことがある。礼の解釈の新たな一面を感じました。

  • 芭蕉(おくの細道)と孔子と能についてはもっと掘り下げて知りたいと思えるようになった一冊

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/786802

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/786802

    「今は悩みなんてないよ!」って人も
    読めば古典の知識が身につくのでメリットしかない!?
    各所にマンガもあって読みやすいです。

  • 第1章 古事記
    第2章 和歌
    第3章 平家物語
    第4章 能
    第5章 おくのほそ道
    第6章 論語

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著者プロフィール

安田 登(やすだ・のぼる):1956年生まれ。 能楽師のワキ方として活躍するかたわら、『論語』などを学ぶ寺子屋「遊学塾」を、東京(広尾)を中心に全国各地で開催する。関西大学特任教授。 著書に、『身体能力を高める「和の所作」』(ちくま文庫、2010年)『異界を旅する能』(ちくま文庫、2011年)、『日本人の身体』(ちくま新書、2014)、『身体感覚で『論語』を読みなおす――古代中国の文字から (新潮文庫、2018年)、『見えないものを探す旅――旅と能と古典』(亜紀書房、2021年)『古典を読んだら、悩みが消えた。――世の中になじめない人に贈るあたらしい古典案内』(大和書房、2022年)、『魔法のほね』(亜紀書房、2022年)など多数。

「2023年 『『おくのほそ道』謎解きの旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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