表題の「コツ」について書かれているのは、第2章「リタイアする前に備えたい、家計の見直しポイントは?」のP.38~P.74だけ。書かれているのは、まず固定費を削ろうということと、変動費は手取りに対する適正な割合を参考に削ろうという話で、特段珍しいことが書かれているわけではない。
それ以外はちょっと表題とはズレがあるように感じた。第1章「老後資金、我が家の場合、結局いくら必要ですか?」、第3章「年金のイロハと年金生活 得する知識と設計のコツ」、第4章「老後はどこに、いくらで住む?後悔しない終の棲家の選び方」、第5章「退職後の健康保険と介護保険、どうすれば安心?」、第6章「子どもの負担にならないよう、早めに考えたい相続の話」。
ただ、参考になったのは第4章で、定年後にどこに住むか。首都圏からは離れて、地方のそこそこの都会に一戸建てを建てようかと漠然と考えていたのだが、この本を読んで、いつまでも健康な状態でいられるわけでもないので、家にあんまりお金をかけても仕方がないかとも考えるようになった。
なお、2017年3月の本なので、在職老齢年金は既に制度が変更されている等、陳腐化に注意。