自分の小さな「箱」から脱出する方法 ビジネス篇 管理しない会社がうまくいくワケ
- 大和書房 (2017年8月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479796084
感想・レビュー・書評
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自分のことしか考えない内向き志向を脱し、全体のこと・相手のニーズを考える外向き思考の大切さを説く。
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管理しない会社がうまくいくワケ - 読書メモ
【要点】
「外向き思考」の文化を作ることで、組織は大きな成功を達成することができる。
外向き思考とは、「集団的成果が向上するかどうか」を考えて行動すること。逆に内向き志向とは「自分のためになるかどうか」を考えて行動することである。
人間は自分のことよりも遥かに大きいもの(チームや組織など)のために力を尽くす方が、個人が単独で成し得るものよりはるかに素晴らしい成果を達成できるため、外向き思考がカギとなる。
外向き思考パターン
1, 相手のニーズ、目的、課題にしっかり目を向ける
2, 人の役に立つように努力する
3, 自分の仕事に与えた結果を理解し、それについて責任をおう
また、外向き思考は仕事だけでなくプライベートでも役に立つ。
「ものの見方」「他社との関係性」「他者に対する責任の取り方」を根本的に変化させたときこそ、人は大きく変わる。
本書ではそんな外向き思考の重要性と外向き思考になる方法が書かれている。とてもよかったのでおすすめ!!! -
『感想』
〇相手を尊重する。そして失敗の全てを相手の責任にしないで、自分としての反省からその後の自己成長に繋げなければもったいない。
〇リーダーは部下を成長させるポジションというだけではなく、部下によって自分が成長できるポジションでもあるんだな。
『フレーズ』
・自分のまわりの人たちは、”物”ではなく”人”である(p.57)
・自分がしたことだけでなく、それが相手にどんな影響を与えたかという「結果」にも責任をもつ必要がある。(p.136)
・自分が関わっているかぎり、問題は自分にある。(p.143)
・人はいとも簡単に自分を問題の外に置いてしまう。(p.143)
・相手に変わってほしいという願望を捨てて初めて、結果的に相手を変える行動が取れた。(p.154)
・「考える人」と「やる人」を区別しない。(p.181)
・自分の考えを相手に押しつけて、相手に考えるチャンスを与えないと、私は相手の役に立つどころか邪魔をしていることになる。(p.188)
・リーダーとして有能かどうかは、私に何が達成できるかではなく、私の下で働く人たちが何を達成することができるかで評価される。(p.188) -
階層的な管理の好きな日本企業がなぜダメかが分かる本
管理する少数のみが考え、管理される大多数は考えないで目先の目標を達成するよう行動する。
このため、顧客よりも組織内の事情が優先され、不祥事が発生する。
組織内の知的能力をフルに発揮するには、本書に書かれていることが大いに参考になろう。 -
「考える人」と「やる人」を区別しない、という考え方は仕事のみならず
子育てに活かせるとも思います。
「言われたことをやるだけ」ではモチベーションが上がらないのは皆同じです。
「相手に興味を持つという魔法」
私も自分以外の人のことを考えられる「外向き思考」ができるように、との気づきも得ました。
”自分が関わっているかぎり、問題は自分にある”
問題に直面した際には思い出したいフレーズです。
本筋とはあまり関係ありませんが、個人的にはフォード社のムラーリー氏のエピソードが好きでした。とても尊敬します。 -
ずっと積読でした。手に取った時こそが読みごろですね。
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自分から動く部下は管理型マネジメントでは生まれない。
謙虚で優秀なリーダーは支持するだけでなく、部下自身にもやるべきことがわかるように導く。
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flierでの紹介から購入。
前作並びにその実践編は読んだが、会社へと拡大した本作も面白くためになった。
本作は箱に入る/出るという表現を内向き/外向き思考と言い換えているが、この言い換えは非常にイメージがしやすく良いと思う。
これからのために、この本の内容は意識し、試していきたい。 -
私の大好きな、「自分の小さな「箱」から脱出する方法」のビジネス版。
ニセモノの外向き思考、には気をつけないといけないな、と思いました。
「相手のために何かしている」ではなくて、あくまで「相手のお役に立っているのか」、気をつけないと、自己満足に陥ってしまいますね。
相手の立場に立つ
相手のニーズを理解して、お役に立つ
成功は「相手のお役に立っているか」でしか測れない
問題があるなら、それは自分のマインドセットの問題
内向き思考な人の中にあっても、外向き思考であり続けるのは、本当に難しいと思う。けど、時々振り返って自分を箱から引っ張り出す努力をしよう。
(再読 20210207)
「相手のため」と思っているのが、実は「相手のためを思っていると感じている自分のため」ではないか?相手のニーズを本当に分かっているのか?は気をつけないといけない。そして、そのニーズは相手によって変わるということ。
外向き志向では相手に甘くはならない。内向き志向の人は、真に相手を思う行動をとるよりも、単に人に甘くなる。