世界文学の名作を「最短」で読む ――日本語と英語で味わう50作 (筑摩選書)

著者 :
制作 : 栩木 伸明 
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 112
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480017376

作品紹介・あらすじ

ホメロス、ウルフ、オ-スティン、カフカ、古事記……古代から現代まで面白く、重要な世界文学50作品を日本語と英語で「つまみぐい」する画期的アンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • 1ページ分を引用と、著者による批評が付けられて、世界文学の読書案内となっている。カフカの「断食芸人」を読んでみたくなったのと、著者自身お気に入りだと言う、エリザベス・ビショップ「ひとつの技芸」が特に気に入った。
    著者は、悲しみをユーモアに変えたと読んでいたが、自分的には、そのユーモアのある表現によって余計に、少しずつ無くしたものが、大切さを増していくことが悲しく見えた。

    体裁からしてそうだが、物語の内容よりも、引用された部分の表現を楽しめる方が楽しめる。詩を読むときと違い、どうしても文章全体が長いため、普段、小説を読むときには、あまり、言葉による表現を楽しむという感覚がなかったので、そうした楽しみ方を、改めて意識できる本だった。英文と訳文を読み比べるということも、言葉選びに対する意識を高めてくれていた。

    ただ、高校英語で学習が止まっている人間としては、英文は、かなり難解なものも多く、読み進めづらさもあったので、ビショップ「ひとつの技芸」、エミリー・ディキンソン「詩人たちはランプに点火するだけでー」、スティーヴィー・スミス「手を振っていたんじゃなくて、溺れていたんだ」など、比較的英文が優しく、短い詩が一番楽しめた。

  • 東西南北のあらゆる古典名作のフレーズを解説とともに紹介する1冊
    あ~~~これなんか読んだことある…ってのも多数
    まだまだ未読の名著がたくさんあるな…

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著者プロフィール

栩木 伸明(とちぎ・のぶあき):1958年生まれ。上智大学大学院文学研究科英米文学専攻博士課程単位取得退学。現在、早稲田大学教授。専攻はアイルランド文学・文化。著書に『アイルランド紀行』(中公新書)、『アイルランドモノ語り』(みすず書房、読売文学賞受賞)、訳書にウィリアム・トレヴァー『ラスト・ストーリーズ』『聖母の贈り物』(国書刊行会)、キアラン・カーソン 『シャムロック・ティー』『琥珀捕り』(東京創元社)、コルム・トビーン『ブルックリン』(白水社)、ブルース・チャトウィン『黒ヶ丘の上で』(みすず書房)などがある。

「2021年 『世界文学の名作を「最短」で読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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