「ガロ」編集長 (ちくま文庫)

  • 72人登録
  • 3.60評価
    • (5)
    • (8)
    • (17)
    • (0)
    • (0)
  • 7レビュー
著者 : 長井勝一
  • 筑摩書房 (1987年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480021595

「ガロ」編集長 (ちくま文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • ガロ創刊者の自伝。編集日誌みたいなものを想像していたら、戦前・戦中・戦後にかける長井勝一の人生が書かれていて、とても読み応えがあった。特に、戦後の混乱に乗じて商売の世界でのしあがっていく様がたくましい。クレイジー。偉大すぎる!
    他にも語りたいところは色々ある。白土三平のイカれっぷり(カエルの話はヤバイでしょ笑) 長井さんが白土さんの才能に惚れ込んでる所、ガロというメディアがどのように生まれて、いかに特殊か。結核の怖さ。治療方法。戦後のデタラメ。
    最後の章、ガロに載ったマンガ作品の四方山話も興味深く読んだ。こんな目で世界を見ている人がいる。その存在がポジティブな気持ちにさせてくれる。

  • 1987年(底本1982年)刊行。カムイ伝で知られる雑誌「ガロ」の編集長の自伝。◆確かに、「ガロ」刊行前後のことも面白いが、それにも増して著者の戦前・戦中における経験談はさらに面白い。地図製作ができるということで、スパイもどきの活動をする羽目になったり、あるいは、朝鮮独立義勇軍との接触らしきこともあったりする等、戦前戦後の一時代を切り取った生々しい事実が浮き彫りになっている。

  • 『ガロ』を作った長井勝一のおはなし

  • 水木しげる先生の話を読みたくて手に取った。貸本時代にでたらめな版元が多い中、ガロを作ることになる長井氏はきちんと原稿料も渡し、作家たちの信頼を勝ち取っていっただろう。白土三平氏との心温まる交流など、漫画家を大事にしていたのだろう。
    そんな青林堂も長井氏の死後、分裂騒動に巻き込まれ、ガロも今はもうない。古き良き時代をふと懐かしむ。

  • 漫画も好きなものはたくさんありますが、1つに絞れと言われるととても難しいですね。
    強いて挙げるなら、作品ではないのですが、「ガロ」という雑誌には影響を受けましたね。 つげ義春さんや、蛭子能収さん、水木しげるさんといった今も伝説的な方もいらっしゃるんですが、 基本的に非常にマイナーで、でもとても衝撃的でした。

    他の漫画はただ楽しいし、面白いんですが、ガロに出ている漫画は何か「息吹」のようなものを感じたんです。 映画で言う、独立系のインディペンデントの映画を見ている感じですよね。 毎回、次はどんな人が出てくるんだろうととても楽しみでした。
    あのような雑誌に出会って創作の場をもらった作家は幸せだなと思ってましたね。
    映画も昔はATG(日本アート・シアター・ギルド)のように、マイナーででも良質の映画を作らせてくれるところもありましたが、 今は漫画も映画もそういうものがなくて、切磋琢磨する場所がもっとあったらいいとは思います。

  • 魚喃キリコがデビューしたということで知ったコミック。売り上げの立たなくなった追い込まれ時期はギャラも出ないということで有名であったが、この漫画家たちはのびのびと描いていて、その独創性を重視して自由にさせた編集長もすばらしい。
    コミックでは一番優れていた雑誌だと思っている。

    もう廃盤なのが悲しい、。
    なのでアックスをたまに買う、、。

  • ガロ出身作家のエピソードがつまってる。でも有名な人の話はどこでも聞ける。ここでしか読めないのは、一作だけで終わった名もないマンガ家たちのこと。創ることに足を踏み入れながらも、苦しむことだけ覚えて消えた作家たち。そんな人たちの話がひっそり書かれてる。(けー)

全7件中 1 - 7件を表示

長井勝一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジョルジュ バタ...
三島 由紀夫
J.L. ボルヘ...
有効な右矢印 無効な右矢印

「ガロ」編集長 (ちくま文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

「ガロ」編集長 (ちくま文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

「ガロ」編集長 (ちくま文庫)の作品紹介

1964年夏、奇妙な誌名のマンガ雑誌が、ちっぽけな出版社から創刊された。この「ガロ」のともした小さな炎は、またたくうちに大きく燃えあがり、驚異的なマンガ文化隆盛へとつながっていった。名物編集長が綴る戦後マンガ出版の裏面史。

「ガロ」編集長 (ちくま文庫)はこんな本です

ツイートする