人間太宰治 (ちくま文庫 や 8-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (596ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480023377

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  • 太宰治と最も厚き交友を持った、文学者・山岸外史による長篇エッセイ。
    「文士」太宰治を通して見る、「人間」太宰治を、親友で、且つ批評家という目で以て数々のエピソードと共に描いている。

    山岸の筆舌を以て、太宰治への愛をひしひしと感じる。
    太宰治が立ちあけた同人雑誌「青い花」という名前にコレというものを閃いて突然住居へ押しかける「最初の日」の章から始まるこの一冊だが、山岸は作家太宰治を本当に愛し、親友太宰治を真摯な態度で叱咤激励し、時には馬鹿をやり、その死顔を見つめた。

    その一部始終に、胸を射たれた。涙を禁じえない。

    あとがきで山岸は、青年期幼年期と順を追って書いたものこそが生活記であろうがこの一冊は自分の目を通して見た太宰のほんの一面に過ぎない、といったようなことを綴っている。

    確かにその通りであろうが、しかし、親友山岸の語る太宰こそ、他の者には知り得ない太宰の一面には変わりない。最高の一冊。

  • 山岸外史が見た、人間、津島修治が、そこにいた。

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/4480023372
    ── 山岸 外史《人間 太宰治 19890829 ちくま文庫》
     

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著者プロフィール

1904年(明治37年)生まれ。東京帝国大学文学部哲学科卒。
1934年(昭和9年)、太宰治、檀一雄と同人誌『青い花』創刊。
1939年(昭和14年)、『人間キリスト記』で第三回北村透谷賞受賞。
主な著書に『人間芭蕉記』『夏目漱石』『芥川龍之介』『人間太宰治』
『煉獄の表情』『眠られぬ夜の詩論』などがある。1977年(昭和52年)没。

「2013年 『人間キリスト記 或いは神に欺かれた男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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