女の人生すごろく (ちくま文庫 お 20-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480029348

作品紹介・あらすじ

思春期篇、おつきあい篇、OL篇、結婚篇、で「あがり」。抱腹絶倒のうちに、次々と明かされていく女の人生の真実。短大で心理学を教える著者が、女の子たちの絶望と努力を率直に伝える書。

感想・レビュー・書評

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  • 367

  • 心理学、あまり詳しくないのでところどころ「??」というところがあった。

    女の置かれる状況を年代別に追っていく。
    私は年齢的にはもう「あがり」になっていてもおかしくはないので、自分の歴史と照らしながら読み進めた感じだ。
    わかったことは、私は女のすごろくの一番初めの段階、思春期編でつまずいてるようだということ…(笑)
    「自分の身体が、実は自分のものではなくて、誰かの快楽のための道具であり、誰かに観賞されるものである」ということを25歳になってもまだ受け入れられないでいる。
    (というか、受け入れられなくて当然だよ!)

    今はもうちょっと観賞される側の女、観賞する側の男、という図式は揺らいできてるけど、まだ揺らいできてない上の世代が社会を牛耳ってるので、何も変わってないのと一緒かもしれない。うーん?

    あとがきはしびれた。
    「短大生は私です。私は私のためにこの本を書きました。ここには、絶望とその結果の奴隷の知恵と、それに抵抗したい女のあがきが収められているはずです。」
    小倉さん、初めて読んだが、頼もしく思った。

  • 読んでいると、自分の過去を思い出してしまうような本でした。思春期の頃に読んでおきたかった。『結婚の条件』みたいに続編が出ないかな、と思ってるのですが15年以上経った今も大して変わっていないので多分出ないでしょうね。

  • 現代女性の、子供時代から結婚までの道のり(=すごろく)を辛辣に書いた心理学書は上等の社会批判にもなっています。少し古い本ですが、現在でもこの状況はあんまり変わってないと思う(泣)のでどうぞ御一読を。

  • 小倉千加子の女の人生すごろくを読みました。女性の一生を心理学者が面白く辛らつに書いた本です。春の目覚め篇、おつきあい篇、OL篇、結婚篇にわかれていて、現在女性の置かれている状況をユーモアたっぷりに書いています。気に入った一言は「白雪姫は結婚して20年も経つと悪いお后になる」、「シンデレラは結婚して20年も経つと意地悪な継母になる」と言う指摘ですね。これはだめ恋愛脱出講座などで言われている母親が娘に嫉妬するため、娘は母親の70%の幸せで満足するようになってしまう、という指摘に合致する意見でした。

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著者プロフィール

1952年、大阪生まれ。早稲田大学大学院文学研究科心理学専攻博士課程修了。大阪成蹊女子短期大学、愛知淑徳大学文化創造学部教授をへて、執筆・講演活動に入る。本業のジェンダー・セクシュアリティ論からテレビドラマ、日本の晩婚化・少子化現象まで、幅広く分析を続けている。現在は認定こども園を運営し、幼稚園と保育所の連携についても関心を深めている。
主な著書に『醬油と薔薇の日々』『シュレーディンガーの猫』(いそっぷ社)、『増補版・松田聖子論』『結婚の条件』(朝日文庫)など。

「2020年 『草むらにハイヒール──内から外への欲求』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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