韓国: 民主化と経済発展のダイナミズム (ちくま新書 426)

著者 :
  • 筑摩書房
3.36
  • (2)
  • (7)
  • (14)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 53
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480061263

作品紹介・あらすじ

二〇〇二年末の韓国大統領選挙では当初の予想を覆して盧武鉉が選ばれたが、この選挙はインターネットが帰趨を制するという前例のないものだった。それに象徴されるように、この一五年で韓国の政治・経済は大きく変わった。民主化抗争を経てダイナミックに変貌を遂げた韓国政治。一九九七年にアジア経済危機に巻き込まれたものの、その後劇薬ともいえる新自由主義政策によって急回復を遂げた韓国経済。北朝鮮の活開発危機などの厳しい国際環境の制約の中で、どのような力学が韓国を突き動かしているのか。それに日本はどのように向き合ったらよいのか。韓国の実像に様々な角度から迫る、最新入門書。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 分断後の韓国の歴史を、政治と経済のダイナミズムに注目して概観している本です。

    韓国の現代史を見る視点としては、東西冷戦構造のなかに韓国を位置づける従来からの議論と、東アジアのポストコロニアル的な状況のなかに韓国を置いてみる比較的新しい議論がよく知られているように思うのですが、韓国国内の政治と経済を内在的な観点から読み解いた本はむしろすくないのではないかという気がします。本書では、独裁的な政治体制とそれに基づく開発主義から、民主的な政治体制と至上主義的な経済へという韓国の政治・経済史をつらぬく大きな潮流がわかりやすくえがき出されています。

  • 日本のお隣韓国の独立から現在までのことを考察した本です。インターネットの普及率では日本を越えている韓国。東アジアの中では日本につぐ経済の国ですよね。ちょいと読みにくいかもしれません。

  • 韓国の現代史に挑戦。あえなく敗退。

  • 分断以後の韓国政治を、冷戦・経済・政治・文化、社会の4つの視点から検討する。

    多様な視点からの検討がこの本の長所である。新書ではあるが、内容は濃い。特に経済からみる韓国政治が興味深い。ハードカバーのこの本(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4588080172/qid=1148808637/sr=8-2/ref=sr_8_xs_ap_i2_xgl14/503-9177242-4303947)にも興味。

    内容は十分に深いところにまで届いているが、難解ではなく、韓国政治の入門にも、すでに勉強している人にもお勧め。

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

東京大学大学院総合文化研究科教授。

「2020年 『歴史としての日韓国交正常化Ⅱ〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

木宮正史の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×