気まぐれ「うつ」病: 誤解される非定型うつ病 (ちくま新書 668)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480063724

感想・レビュー・書評

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  • 世間でよく口にされるウツとは非定型うつ病のこと。

    件の『「心の傷」は言ったもん勝ち』はこの病気のことを言っているのだろうか? 是

    非両著者の方々に対談をお願いしたい。

  • 105円購入2012-03-04

  • 図書館

  • 非定型うつ病に書かれている本は数あると思いますが、発症の原因・症状・分類・治療方法をひとつの本で書かれていて素人でも簡潔に理解することができました。それと同時に認識の甘さを痛感しました。
    時代は進化するけれど、人の根本的な性質と必要なことは変わらないことを改めて感じました。

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  • うつ病の中でも特に、“非定型”の部分に焦点が当てられているせいもあってか、うつ病の診断基準が巻末に添付されていたり、具体的な治療薬が挙げられていたり、かなり専門的なことまで言及されてる印象。うつ病とひとくくりに言っても、その病型によって予後とか全然変わってくる、って内容が中心。どういったタイプは“ホンモノ”で、いわゆる“怠け”との線引きはどこでするのかっていう部分、やっぱり素人では簡単には見分けられないのかな、っていうのが数冊読んでみて思った印象です。

  • 専門用語が多くて理解するのは、難しく思えた。

  • 新型、詐病、甘えと切り捨てることなしに本気で考察、治療に取り組んでいる人の本。

  •  非定型うつ病が、従来のうつ病とは異なるけれど、やはりうつ病であることは分かった。
     けれど治療の道のりは長いなぁと……。素人判断もしずらいので、非定型うつ病が、医療機関での認知が上がり、信頼できる病院が増えればいいなと思いました。

  • サブタイトルに「誤解される非定型うつ病」とあったので、当事者の側に立った、まともな議論を展開してくれているものと思い購入。内容はまさに期待通りだったといえる。

    「自分に都合の悪いことが起こると病的なほどに落ち込み、都合のいいことがあればすぐ軽快する」、気分反応性という特徴を持ち、これまで言われてきた単極性うつ病とは明らかに異なる臨床症状を呈し、治療が困難な症例。

    こうした症例についての精神病理を筆者はきわめて「真面目」に捉え、それを解き明かそうと精神医学における様々な角度からのアプローチを試みる。医学の、そして人間の複雑さを思い知らされる書である。

    ぜひ本書は臨床現場の医師から企業のメンタルヘルス担当者に至るまで、この問題にかかわり、悩んでいるすべての方に読んでいただきたい。


    ちょうど『中央公論』に、以前私が批判した林公一氏による「それはうつ病ではありません」というタイトルの寄稿が掲載されていたので読んでみた。こちらは非定型うつを「偽ブランド」と切って捨て、そこで思考停止してしまっている。結局旧態依然とした精神医学の考え方から脱却できていないのだ。しかし世論はこうした手合い(バッシング姿勢)にこそ寄っていってしまうのが恐ろしい。

    改めて、非定型うつ病は気分障害の一種であり、確かに「病気」なのであることを強調したい。

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著者プロフィール

貝谷久宣(かいや・ひさのぶ)
1943年名古屋生まれ。
名古屋市立大学医学部卒業,岐阜大学医学部にて医学博士号受領,マックスプランク精神医学研究所留学,岐阜大学助教授,自衛隊中央病院神経科部長を経て,1993年開院。
現在,京都府立医科大学客員教授,岐阜大学医学部臨床教授,医療法人和楽会理事長,東京マインドフルネスセンター名誉センター長。
〈著書・訳書〉
『不安・恐怖症─パニック障害の克服(健康ライブラリー)』(単著) 講談社 1996年
『マインドフルネス精神医学─マインドフルネスに生きるメソッド』(監訳)新興医学出版社 2019年

「2023年 『神経神学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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