集中講義! ギリシア・ローマ (ちくま新書)

  • 筑摩書房
3.43
  • (1)
  • (4)
  • (9)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 105
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480071026

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ギリシア史・ローマ史それぞれの専門家が講演・対談されたものを元にまとめたものなので、書物には書かれていなさそうな生の情報に触れることができたように思う。

  • 2024.01.15 美術の話はほとんどなかったが、ギリシャとローマの違いがぼんやりながら分かる。

  • 1.この本を一言で表すと?
    ギリシャとローマの社会の仕組み、そこに暮らした人々の様子を概説した本。

    2.よかった点を3~5つ

    ・第二章 高尚な文化と俗な生活
    →全体的にギリシャとローマの一般的な文化を知ることができてよかった。

    ・第三章ギリシアとローマをつなぐもの(p)
    →本村氏と桜井氏の議論が噛み合っていないところが面白かった。

    ・ギリシアの方がローマよりも寛容さに欠け、他者に厳しかったと言う事は確かに言えると思います。(p176)
    →確かにギリシア人の方が大変厳格なような気がする。

    2.参考にならなかった所(つっこみ所)
    ・あとがきで書いている、ローマとギリシャを比較して見えてきたローマの宝物とは何だったのか?よくわからなかった。
    ・ギリシャとローマのそれぞれの歴史に関する年表をつけてもらえればよかったと思う。


    5.全体の感想・その他
    ・そもそもギリシャとローマを比較して論ずることに自体に無理があるのではないかと感じた。
    ・ギリシャのローマの歴史をあまり詳しくないので、時代背景を知らないままでは理解が難しいところがあった。

  • ギリシャとローマを比較する、という両者の区別があまり厳密になされていない自分にとっては都合のよい一冊。

    では実際、本書を読むことによって両者への理解が深まったかというと(どういった期待で本書を読むのかにもよるが)自分は「一般的にはこう」という歴史的事実が、それほど根拠のあるものではないという点において理解が深まったので読んでよかった。

    本村氏の「まとめ力」は高い。問題はそれが紋切り型にも感じられてしまうない点で、またそのため事実に即して考えて話している訳ではなく、「多分こうだ」をつなげてストーリーとしてグイグイと「読ませる」タイプに思えた。

    一方で桜井氏は、過度の一般化を避け、とくに優劣や善悪などの価値判断についてはあまり積極的ではないなど、歴史の奥深さを「読ませる」タイプに思えた。なので、桜井氏のパートには自分のような一般的な読書が求めるような明確な「答え」がない箇所が目立つ。

    人によって好みは分かれるところなのだろうが、本書に関しては自分は後者が好み。
    本村氏の押しの強い語り口は物語的にはよいのだが、書いてあることをそのまま鵜呑みにするのには抵抗が残る。

    桜井氏はかなり言葉の端々まで気を使っていて、文章としてあまりにも美しすぎる。ここが一番の読みどころか。

  • 東2法経図・開架 B1/7/1295/K

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1943年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了、博士(文学)。東京大学大学院人文社会系研究科教授を経て、現在、東京大学名誉教授。おもな著書に『古代ギリシアの女たち』(中公新書)、『古代ギリシア社会史研究―宗教・女性・他者』(岩波書店)、『ソクラテスの隣人たち』(山川出版社)、編著に『新版世界各国史17ギリシア史』(山川出版社)、共著に『世界の歴史5ギリシアとローマ』(中央公論新社)『集中講義! ギリシア・ローマ』(ちくま新書)など。

「2023年 『歴史学の始まり ヘロドトスとトゥキュディデス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

桜井万里子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ミヒャエル・エン...
アンデシュ・ハン...
J・モーティマー...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×