- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480071279
感想・レビュー・書評
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ファンベースを作りましょう、ファンベースがあってこそ短期的な目を引くようなCMやイベントも効くという本なのだが、ポイントはファンベースをつくるために各企業がこれまでやってきたそれぞれの個別施策にあるのではなく、ファンというか、ファンになる入口に立った顧客に真摯に向き合いましょうというところにあると思う。
商品やサービスの利用者の内、コアファンが4%、ファンが20%というのが一般的な傾向らしいのだが、その層にちゃんと向き合って応えること。働きかけることが商品ではなくブランドにとって大切だということだ。
ただ消費者からすると、ファンベースをつくるための施策だなと思われたら終わりで鼻知らんでしまうわけで、単にファンイベントを打てばいいというものではない。なので、真実は個別施策にあるわけではなく、それぞれ個別事情に合わせて考えないといけないわけで、すなわちマーケター自身がファンでならないと無理ということだろう。
著者が引用している『星の王子様』でキツネと王子がどのようにキズナを結ぶのかという文章があるのだが、まさにファンをつくるとはそれでガマン強く、真摯に向き合うしかないわけで、その道のりは単純ではない。ただ心の底から取り組むしかないのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一過性のキャンペーンにとどまらず、コアなファンを生み出しじっくり関係性を育てる。これからの時代に必要な考え方がわかりやすくまとまっています。
フランクかつ丁寧な文体&構成もさすが。Twitterをサクサク読んでいるような感覚というか。巻末のリンク記事もこれからじっくり読みたいと思います。 -
ファンベースのさとなおさんこと佐藤尚之さん。
ファンベースに必要な3つの分類。
3分類をさらに加速させていくための、考え方・手法が書かれている。
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市場成熟、情報過多の時代には、全体の20%であるファンに向けたアプローチが重要。共感・愛着・信頼を高める中長期的施策をうっていくこと。
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これからのマーケティングとして、如何にコアファンを増やして行くかがカギ。コアファンによる共感、愛着、信頼が大事。ソニーのカメラαシリーズは、本体購入後のファン獲得により、購入後の追加購入費用が3.8倍に。TLVが大事。今の役員レベルの人は、マスマーケティングに固執している場合が多い。あとがきのTED ロバート・ウォールディンガーきようじゆの紹介「人生を幸せにするのも、人を健康にするのも、人間同士のつながりである」がとても響いた。ファンベースマーケティングの基本と思った。
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短期的な目標を追う日々だとなかなか実現が難しいとは思うものの、自分に意思決定権があればぜひ実行したいと思った。顧客は自社の何に価値を感じているのか、その価値をより強化するような施策を打てているのか、しっかり考えたい。
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読んでいて共感できることだらけでサクサク読めました。
ファンベースは情報過多の今の時代にあっていますね。YouTubeで出てくる広告を嫌いになるってわかりすぎました。認知のために莫大な広告費を払っているだけではだめですね。
安心と安全を備えたコミュニティを作ってみたいなあと感じた作品でした。 -
具体的な事例を挙げながら
ファンベースの基本的な考え方と
その活用方法、そして万能ではないということ
(特に、地方ではいまだにテレビの影響力が侮れないということ)
コロナ禍でまた世間は大きく変わったことおもいますが、それでもこの考え方を知れたのはよかった。
そして巻末およびちくま新書HPのリンク集はどれも読み物として面白かったので、多少アクセスの手間はありますが、でもご覧になることをお勧めします! -
共感の嵐であった。初めから最後まで事例を踏まえた納得感のある内容で、コミュニティに対する向き合い方を再確認できた。
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マーケティングの施策の一つとして理にかなっているし、わかりやすかった。おすすめ。