消費税増税と社会保障改革 (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
3.57
  • (0)
  • (4)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 78
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480073242

作品紹介・あらすじ

新型コロナ流行による大打撃以前から、消費税増税のために経済や福祉はボロボロ。ウイルスとの闘いのさなかでさえ、社会保障を切り下げる日本のドグマ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 著者は、消費税反対、そしてもちろん、消費税増税反対の立場。

    基本的には税制についてかなり紙面を割いている本ではあるのですが、日本語が今一つ親切ではなく、わかる人にしかわからないような書き方が多い印象を受けました。
    また、誤植もちょいちょいあり、しかも、意味が反対になったり、意味が通らなくなる誤植があり、この本そのものの信頼性に関わる誤植が目立った気がします。

    冒頭で述べたように、著者は消費税(の増税も含め)反対の立場ではあるのですが、消費税云々よりも、日本の社会保障制度の至らなさへの関心の方が高いようで、消費税に関する記述は、社会保障制度の至らなさを説明するための前振りに思えました。

    それにしても、現在の日本の社会保障(主に年金、健康保険、介護保険)は危ういですね。
    大きなビジョンがないまま、小手先の改訂を繰り返してきた印象です。
    戦後最初に社会保障制度を考えた際には、日本の福祉をどうするか、という大きな絵を描き、それに合うよう、制度が考えられたように思うのですが、当時と今では、社会情勢がまったく異なることもあり、当時の絵をもとにした小手先の改訂だけでは、社会保障制度を持続するのはかなり怪しいように思います。

    社会保障制度について、時代に合った大きな絵を描ける政治家や、その絵を適切な施策に落とし込める官僚の出現が、今こそ必要だという想いを強くした一冊でした。

  • まだ読み始めたばかりだけど,筆者の本は見つけたら買うようにしている.

  • 東2法経図・6F開架:B1/7/1501/K

  • 364.021||It

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1960年山口県生まれ。労働省(現厚生労働省)、社会保障研究所(現国立社会保障・人口問題研究所)を経て、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。法政大学助教授、九州大学助教授、鹿児島大学法科大学院教授を経て。現在は鹿児島大学法文学部教授。専門は社会保障法。著者に『介護保険法と権利保障』(法律文化社、日本社会福祉学会学術賞受賞)『後期高齢者医療制度』(平凡社新書)『消費税が社会保障を破壊する』(角川新書)『社会保障のしくみと法』(自治体研究社)などがある。

「2018年 『社会保障入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

伊藤周平の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×