現代思想としてのギリシア哲学 (ちくま学芸文庫 コ 21-1)

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  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480089069

感想・レビュー・書評

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  • 古代における「神の死」を持って、二元論的思考の限界に行き着いた古代ギリシャの哲学者達が置かれていた状況は、すなわち「ポストモダン」とされる現代と極めて類似的であるという点からスタートし、タレスやヘラクレイトス、ソクラテスなどの哲学を解説していっている。

    ヘラクレイトスのディコトミーの超越の仕方は、そのまま”脱構築”と言ってもよさそうな気がするが、この本にはその言葉は一切でてこないので、もしかすると私が間違ってるのかもしれないが、全体を通してかなり刺激的であり、近代哲学者達の思想的ルーツの探求と、「ポストモダン」をどう生き抜くかの方法論として参考になりうる。

  • 基本的にはギリシア哲学の教科書的解説であり、そこにむりやり現代思想を引き合わせたよう。妥当性の検証はない。

  • 面白かった!ストア派哲学いい!

  • これはおもしろい! 高校「倫理」とか、大学・一般教養の「哲学史」とかで「退屈」というイメージを植え付けられがちな「古代ギリシア哲学」を、アクチュアルな「現代思想」として読み解く試み。本文はもちろんおもしろいが、永井均氏の解説もまた、思索の導きの糸となっていて、非常におもしろい。(200601)

  • まず何といってもフランクな語り口調で入りやすい!
    あと、ところどころで従来の学説ではこういう捉え方もあるけど〜〜〜と、丁寧に紹介してくれる。
    でもって、今までの偏った古代ギリシア哲学のイメージを打破しようとしてくれてるのがわかる。
    何といっても、解説が永井均!!
    盛りだくさんです。
    入門書には本当、最適だと思います。

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著者プロフィール

広島大学名誉教授、NHK文化センター教員/専門は、哲学、現代思想、比較思想史。
著書に『瞬間を生きる哲学: 〈今ここ〉に佇む技法』(筑摩書房 2011)、『沈黙を生きる哲学』(夕日書房 2022)他

「2024年 『談 no.129』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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