- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480093615
感想・レビュー・書評
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前二巻に比べ専門家向けの文章が多いかも。それでも興味深く読めるのは、著者の病に対する謙虚な姿勢と患者に対する優しさ、医師としてのプロ意識が十分に伝わってくるからだと思う。
自分が壊れたら中井氏のような医師にかかりたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/738092 -
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読書会コミュニティ「猫町倶楽部」の課題作品です
■2022年9月27日(火)20:30 〜 22:1
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「患者の人生をできるだけ無理のないゆたかでふっくらしたような軌跡を描いて全うできるように援助する」と本文中にかにあり、私は医療者ではありませんが、これは、教育や保育、福祉等の対人援助においても当てはまる視点だと思いました。
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師匠に勧められて読んでみた.久しぶりの中井先生,語り口が優しい.今年お亡くなりになる.合唱.
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私がもし精神の病を抱えたら、中井久夫の患者になりたいと思う。でももっと、患者の家族や周りの人についての考えも知りたい。依存症者の章では家族(特に妻)に対して「患者に恥をかかせてはいけない」と念を押すが、それを医者に押し付けられる妻の心は?と思う。
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今や生きづらさを吐露しながら働いたり学んだりしている人、あるいはそれこそ引きこもっている人など「世に棲む患者」だらけの世の中。だが、そんな世の中が到来したからこそ「こころ」を見つめてきたパイオニアとしてのこの著者から学べることは多い。アルコール依存症や境界例、強迫性障害など意外と幅広い(失礼!)ジャンルを渡り歩きながら著者は常に一貫して柔軟に他者と対峙する姿勢を保ってきた。闇雲に結論を急がず、「治す」ことにこだわるのではなく患者の幸福を尊重すること。彼らの自主性を尊重した医療を行うこと。未だにアクチュアル
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1228円購入2011-06-28
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表題の「世に棲む患者」と、その続編的な「働く患者」は統合失調症患者の社会復帰について語っている。しかし、もっと一般的に病者でない者にとっての労働論、人生論として読める。
その他は、ローカルな研究会の機関紙に載せていた各種精神病に関する文章が中心。面白いところでは、仏教雑誌への寄稿も。要はいつもの精神医療の話をしているのだが、魔女狩りについての論考と関連する話題が登場する。 -
表題の文章と「働く患者」が特に為になる。