原典による生命科学入門 (ちくま学芸文庫 キ 21-2 Math&Science)
- 筑摩書房 (2012年8月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480094780
作品紹介・あらすじ
生命とは何か。古代ギリシアで科学が芽生えて以来、人々は生命の神秘に思いを巡らせ、医学・生物学の大発見を絶えず歴史に刻みつけてきた。本書は生命をめぐる人類の長い探究活動のなかから、世界を変えた記念碑的著作10篇を精選。ヒポクラテスの医学とアリストテレスの自然学に始まり、ハーヴィ、デカルトの機械論的人間観、ラマルクとダーウィンの進化論、メンデルとモーガンによる遺伝研究、そしてワトソン、クリックによるDNAの二重らせん構造の発見へ-。時代背景や歴史の流れを概観した解説文を各原典に付し、2500年の歴史を展望できるアンソロジー。
感想・レビュー・書評
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こういう有名どころは意外と読んでいないのですが、まとめて読めてしまいました。とくによかったのは、
ヒポクラテス「神聖病について」
アリストテレス「動物部分論」
ベルナール「実験医学序説」
ラマルク「動物哲学」
ワトソン・クリックの「デオキシリボ核酸の分子構造」は最も重要な論文なはずなのですが、内容はさっぱりわからないところがおもしろい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もっと構成変え入門を重視すれば楽しめると思うが
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598円購入2018-07-05
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新書文庫
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流し読みで一通りの重要な情報が得られるのはありがたい.ただ,やはりここに出ている内容くらいはそれぞれちゃんとした原典にあたりたいものだ.
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素人の当方には少々原典は難しく、情けないが各章の解説の方が有難かった。
しかし幾つかはっとさせられる部分があり、流石に歴史に残る著作群。
特にベルナールの「生体に因果関係がある保証はないが、公理として信ずべき。すべての学説を疑ってかかるべきだが、決定論のみ疑っては科学の進歩は止まる」旨の主張個所は非常に奥深い話だと考える。
例えばこの論法の「社会」科学への適用の是非などを考えると、この意見は極めて含蓄深い。