- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480099587
作品紹介・あらすじ
ドゥルーズの哲学は、いまという時代に何を問いかけるか。生命、テクノロジー、マイノリティといった主題を軸によみとく。好評入門書の増補完全版!
感想・レビュー・書評
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入門書として最適。でも、結局ドゥルーズの作品そのものに触れなければ意味がないような気がしてきました。勇気を出して読んでみるか。
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初ドゥルーズ入門書
自分なりにまとめると、
定点をもたず、「絶え間のない生成の動き」の中に
私たちは生きていて、決して同質のものや永続的な自己同一性というものはなく、
すべて生成の中で意味付けられていく。
その意味では、マジョリティなものがマイノリティたり得るし、逆も然りである。
とはいえマイノリティな文脈に自分がいることを発見したとき、私たちはそれを能動的にマジョリティなものへと接合し、狂って生きる(=抵抗)していくのが理想である。
それがすなわち、解けない問いを揺らぎと共に生きることである。
金属と遊牧民や、自然とテクノロジーに対する考え方も面白く、
農業から既にテクノロジーは始まっているが、
それを否定するのではなく、
むしろ私たちがテクノロジーと考えているものは、
自然の延長線上にある。 -
[出典]
「現代思想入門」 千葉雅也
P.60 ドゥルーズの入門書 -
解けない問い、というタイトルからしてもグッときたし、とても読みやすかった。ドゥルーズ、デリダ、ハイデガーの関係がわかりやすく述べられていて、大変に助かった。少しずつ、ドゥルーズ、デリダ周辺の流れを追いながら自分の探究に連結していきたい。さて次は何を読むか。
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2002年に出版された第1部に、ほぼ同量の第2部を増補したドゥルーズ入門書。
第1部でドゥルーズについて大雑把なイメージができたような気がする。
第1部では、ベルクソンの継承者として、ドゥルーズが生成をどう扱おうとしたかが概説されている。
知識や行動の拠り所となる拠り処や根拠がうまく機能しない時代にあって、根拠に依存することなく新しいことが産出される生成の現場とどう向き合っていくか。
カントや現象学のスタンスと対比させてドゥルーズを位置づけることで見通しがよくなっている印象。
第2部では、『千のプラトー』での「マイナーサイエンス」「機械状系統流」を解説することで、マイノリティとテクノロジーの問題を取り上げている。
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面白かった。
ドゥルーズの解説本なのに、批判されてるデリダに惹かれてしまった。反省。 -
理解力がないせいで、解説本やのに内容そんなわからんかった。なので、印象に残ったとこだけ、「極端な自己中心性と徹底した他者中心性、揺るぎない利己主義と無償の利他主義、これらはほとんど同じ構造をもつ(引用)」というとこ。極左は極右に通じるし、自己中は他己中と原理的に同じってことですね。
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後半も楽しく読めた感じ。この数年でずいぶん研究が進んでいるらしく、こういう新しい入門書も複数あって勉強しやすそうだ。