法は君のためにある ――みんなとうまく生きるには? (ちくまQブックス)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 149
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480251152

作品紹介・あらすじ

中学生のタツルくんが出会ったトラブルは、法的な考え方を使うとどう解決できるのか? みんなとうまく生きるための法の世界に、君も一歩足を踏み入れてみよう。

感想・レビュー・書評

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  • 法が分かりやすく書いてある本が読みたくて借りてみた。
    実例とともに載っていてかなり分かりやすかったが、少なすぎた。入門編にはちょうどいいと思う。

  • 文章が好き・読みやすい◯
    全体の雰囲気が好き ◯
    内容に納得がいった・参考になった◯
    また読みたい
    その他

    小中学生に身近な事例を、法の趣旨から丁寧に解説しています。
    法律の勉強をしている人にもおすすめ。

  • 中高生向けに法学的な考え方を教えてくれる一冊。「電車の遅れは遅刻の言い訳になるのか?」「ボールで自転車を壊してしまったらどうして弁償しなくてはならないのか? 誰が責任をとるのが正しいのか?」「部活の大会に誰を出したら良いのか?」等々、中高生でも身近に考えられる問題を取り上げて、それらの問題を法律的に考えるとどうなるかを教えてくれる。

    「法律的に」といっても、具体的な刑法や民法なんか出てくるわけではなく、そうした法のより基盤になる考え方を教えてくれるところがいいところ。この本の中では、大前提として、人はみんな違う「価値の多元性」がありながらも、みんなとうまく生きていく=共生を目指すために「法ルール」があるとする。そして、その基盤になるのが、「利益や負担のバランスをとる=公正」であること、「自分らしく生きる=自由」であることという二つの価値だという。「法ルール」は、根底にこの二つの価値があるというところから、一つ一つの具体的な問題を見て、自由で公正であるために、どんな考え方をするのかを紹介してくれる。

    第1章のテーマは「契約」だが、普段、何気なく使っている「契約」という言葉も、そのプロセスを契約の「相手」「内容」「形式」「締結」という風に厳密かつ分ける。こうしたプロセスを自由に選択できるのが「契約自由の原則」というのだそうだが、あいまいに使ってきたことが、整理されて、問題がクリアに見えるようになっていくのが面白かった。
    このように、この本では、法というルールを作るときの前段階の考え方をしっかりと整理することで、決められたルールをただ守るという話ではなく、決められたルールから、一つ一つの事例を考えることを大切にする。まえがきでも「法ルールはかちっと固定されたものではなく、変わっていくことができるもの」だと言っている。ルールの受け手ではなく、ルール自体を考えて、誰もがより納得したり、満足したりできる判断を下せるようにしようとする考え方が、すごく好きだった。

    「法律」や「ルール」と聞くと、どうしても上から降ってきて、守らされるものというイメージのある人。そういう子たちに読んでほしい。

  • 主旨も構成・内容も良いのだが、学校と生徒の関係の説明が不十分なので子どもたちに読ませるのはためらわれる。入学前に校則に従う旨の契約がある前提で説明されているが、実際はすべての学内ルールが入学前に明示されていることはほぼないしそのような契約が成立している例も多くないので、その条件で説明するのは不適切。著者が学校の先生なのでやむを得ないのだろうが、学校運営に不利になりそうな内容は避けて通っているのがみえて残念。
    また、立法の問題と紛争解決の問題が同列になっている点も個人的には分かりにくいと思う。

  • 子供向けだなーと思った。あまり専門用語もなくて読みやすい
    この前読んだ交渉のことも書かれてあっていい復習になった

  • 「名門校・筑駒(筑波大学附属駒場中・高等学校)の人気授業を書籍化!
    部活のスタメン争い、文化祭での教室の取り合い、修学旅行中の行動がSNSで拡散──中学生のタツルくんが出会ったトラブルは、法的な考え方を使うとどう解決できるのか? みんなとうまく生きるための法の世界に、君も一歩足を踏み入れてみよう。」

    著者:小貫篤(おぬき・あつし)
    1984年茨城県生まれ。都立高校を経て、筑波大学附属駒場中・高等学校で公民科を教えている。筑波大学非常勤講師。生徒が社会問題について考え、解決策を専門家に提案するような授業を行っている。社会問題を解決するために法の考え方や、トラブルを解決する交渉の技能を学ぶことが重要と考えている。編著に『話し合いでつくる 中・高 公民の授業』(清水書院)など。

  • 誰にでもわかりやすい揉め事が具体例として扱われていてとても分かりやすかったし面白かった。
    内容も、LGBTやSNS関連など最近の問題を取り上げていて良かった。

    法律の言葉は難しくて雰囲気でしか理解出来ていなかったので、こういう本で噛み砕いて説明されているのはありがたい。

  • 2023年3-4月期展示本です。
    最新の所在はOPACを確認してください。

    TEA-OPACへのリンクはこちら↓
    https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00601488

  • 様々な裁判の判例を用いて分かりやすく記されていたが記された全ての判例結果があるとなお良かった。その裁判は最終的にはどうなったのかが分からないまま本題に戻っていたりしたので少し気になった。全体的に学生でも分かりやすいような言葉が使われていたので読みやすかった。後書きの最後の文章がとても好印象だった。

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著者プロフィール

小貫 篤(おぬき・あつし):1984年茨城県生まれ。都立高校を経て、筑波大学附属駒場中・高等学校で公民科を教えている。筑波大学非常勤講師。生徒が社会問題について考えて、解決策を最高裁判事や国会議員に提案する授業を行っている。社会問題を解決するために、法の考え方や、トラブルを解決する交渉の技能について学ぶことが重要と考えている。編著に『話し合いでつくる 中・高 公民の授業』(清水書院)など。

「2021年 『法は君のためにある』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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