悩んでなんぼの青春よ ――頭がいいとはどういうこと? (ちくまQブックス)

著者 :
  • 筑摩書房
3.08
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本棚登録 : 110
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480251190

作品紹介・あらすじ

社会と現実の自分のはざまで、ややこしく考え、うろうろする。若い頃はそんなことこそが大事だと稀代の数学者は語る。身近な悩みに答える人生探究の1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 京大名誉教授の森毅先生の中高生向けの文章です。が、ちょっと難しいような気がします。
    ーきっちり目標を決めないで、可能性をどんどん増やす方が良い。若いうちは関心が狭かったり、付き合いづらい人がいるのは仕方がない。それを広げるがどうか。ー
    遊びがある方が良いという考えに、ほっとしました。

  • 2021年に逝去した数学者の森毅氏の1990年の著書を再編集したもの。
    『こんなに親が子を捨てず、子が親を捨てずというほうが、むしろ特殊な現象だと思う』という記述にとても納得させられました。

    関西弁の話し言葉で書かれていて、親戚のおじさんの話を聞いている感覚で楽しく読めますが、親戚のおじさんの話なんか聞かない思春期の青少年にはまったく響かない本なのだろうと思います。

    159.7

  • 「ウロウロと考えあぐねることに意味がある
    社会と現実の自分のはざまで、ややこしく考え、うろうろする。若い頃はそんなことこそが大事だと稀代の数学者は語る。身近な悩みに答える人生探究の1冊。」

    著者:森毅(もり・つよし)
    1928年東京生まれ。東京大学数学科卒業。京都大学教養部教授を長く務める。著書に『まちがったっていいじゃないか』(ちくま文庫)、『数学の歴史』(講談社学術文庫)、『対談 数学大明神』(安野光雅氏と共著、ちくま学芸文庫)ほか多数。2010年7月逝去。

  • 小中学生向けと思われるQブックスに、この昭和感漂うタイトルのギャップよ。

  • 人生いろいろ
    それを理解するのにすごい年月掛かるんだろうなー

    高齢者はそれを理解し始めてなのかわからないけど、幸福度が増すとよく聞きます。
    可能性に開けているとき、可能性の限界を感じているとき、可能性を受け入れるとき。人生のフェーズで考え方が変わるなら、それを自覚して、迷ったときにちゃんと気付いていけるといいなと思います。そのために、人生を20年区切りで考えたり、色んな世代の人と交流したり、することがいいんでしょうね。

    以前、対話会で「定年は早いほうがいいか、遅いほうがいいか」みたいな話しをしたことがあります。その意図は、定年後の第二の人生をもっと早めに考えて、体力があるうちに自分のやりたいことをやった方がよい、ということだったと記憶しているのですが、この人生の区切りを他者から強制されることの功罪もあるな、というのを考えたことがありました。全員一致している区切りがあるからこそ、自分の人生を考える機会にもなるし、目標にもなる。学校がいい例ですね。一方で、全員一致のタイミングではなく、自分のタイミングでやればいいのでは、とも思うのですが、自ら踏み出す勇気がなくダラダラ続いていくのが社会人ですね。このバランスは何なのか、を考えると、自分らしく行きていってもいいよ、という環境づくりがキーになるなって思っています。飽きない仕掛けを作って滞留させるのではなく、飽きたときにどうしたいを自分で考えられる環境づくりを頑張りたい。そのヒントがこの本にありそうでした。

    それにしても読みにくい本でした。関西弁だからなのか、口語調だからなのか。疲れたときに読むと全然頭に入ってこなかったです。もう一回読もうかな。これこそAudibleとかで朗読してくれるといいのかも

  • 関西弁で少し読みづらかった。
    とにかく今を楽しく生きていきたい。

  • 悩んでなんぼの青春よ
    #森毅
    #ちくまQブックス
    #YA
    #読了
    1928年生まれ京大名誉教授のお話。男女に対する考え方は疑問を持つ部分もあったが、仕事や学習に対する考え方はその通り!!と思いました。やはり若いうちからいろんな世代の方の関わり合いながら考えの幅を持たせていくのがいいんだろうな。

  • 故人の手になる30年前の作品を、リニューアル出版という本書。当時がどうかは知らないけど、本書のような類の論考に、語り起こしならいざ知らず、地の文も関西弁で、ってのがまず大いに違和感。内容も、そこまで普遍性を持つものとも思えず、最初1/3は我慢して読んだけど、残りは流し見("読み"ではない)。

  • 第1話 頭がいいとはどういうこと?
    頭が不器用?
    才能とは何?
    なぜ学歴は重視されるか
    数学の出来は遺伝なの?
    努力はむくわれる?
    学校は何をしているところ?
    人間はそんなに単純ではない
    大学は変わる
    カッコつけてもいい
    世間はチャンスゲーム
    第2話 先が見えないのは当たり前
    女子に数学は向かないか
    男子は型にはまりがち?
    男子のプレッシャー
    自由な働きかたを求めて
    人生を二十年単位で考えれば
    親別れ・子別れ
    人生のレールはどこに向かうかわからない
    いまを生きる
    同じ場所でも仕事は変わる
    研究者の生きる道
    過去は白紙に?
    第3話 自分らしく生きるとは?
    特技は何か
    孤独なのもちょっといい
    向き不向きはある
    ダメモト主義でいこう
    生きかたを決めすぎない
    正義をこんなふうに考える
    信頼できる首相はあぶない
    非行の芽はたいせつだ
    枠にこだわらず生きる
    経験にはいいも悪いも混じっている
    ◆次に読んでほしい本

  • 1990年刊「悩んでなんぼの青春よ」(ちくまプリマーブックス)を再編集したもの。30年前(!)の著作なのに、格差社会や親ガチャ、ジェンダーの束縛や格差、学校教育の息苦しさといった状況に対応する話ばかりで、まるで今書かれたかのような内容で驚く。人生20年(80年なら4毛作)説はじめ、森毅のエッセンスがぎっしりつまったいい入門書になっている(しかも短時間で読み切れる)。森毅の話はいつ聞いてもいいものだと再確認した。
    巻末恒例「次に読んでほしい本」は故人に代わって編集部で、森毅の他の著作の紹介をしている。この読みものから、あるいは芋づる式に「数学受験術指南」あたりにであって救われる子や開き直れる子がいるといいなあ。わたしはこの本が出るより前に、高校の図書室で借りた「数学受験術指南」で蒙を啓かれてぶじおとなになれた。30年前に出会えてほんとによかったと思っているけど、今の子たちにもぜひ出会ってほしい。

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著者プロフィール

1928年東京生まれ。数学者。東京大学数学科を卒業。京都大学教養部で教鞭を執り、民間の数学教育運動にも参画した。京都大学名誉教授。数学科関係の主な著書として『数学の歴史』(講談社学術文庫)、『微積分の意味』(日本評論社)、エッセイ・自伝に『まちがったっていいじゃないか』(ちくま文庫)『自由を生きる』(東京新聞出版局)ほか多数。2010年7月逝去。

「2021年 『悩んでなんぼの青春よ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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