新装版 旅のグ (ちくま文庫 く 25-1)

  • 筑摩書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480430540

感想・レビュー・書評

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  • 漫画家グレゴリ青山氏によるアジア各国の旅行記。脱力系&ユーモアいっぱいのイラストと文章で、ときおり笑いをこらえきれず吹き出してしまった。

    旅の時期は今から25年~30年ほど前だろうか、今より混沌としたアジアの国々の様子が生き生きと描かれている。イラストっていいなあ、と思うのが、作者の心象がわかりやすく表れること。言葉ほど説明的でないし、写真よりわかりやすい。
    「窓から外をながめるサイゴンの犬」は、一ページが丸々イラストになっているが、顔を出している犬の表情といったら。
    とても言葉では表せないので、この記事を読んだ人はぜひ実際に見てほしい。
    うっかり文庫本で買ってしまったのが悔やまれる。この本は単行本で味わうべきである。

    安宿で知り合う日本人バックパッカーのエピソードも楽しい。訪れる国の歴史をほとんど知らないけれど、とにかくアクティブなTちゃんや、日本で働いてはアジアに飛び、飛行機代を貸してくれとコレクトコールで作者に泣きつくマイタケ氏などなど。彼らは今どのような人生を歩んでいるのだろうか、としみじみ考えてしまう。

    読みながら、若かりし頃の自分の旅についても懐かしく思い返した。コロナで移動が制限される今だからこそ、この本を読んで旅に向かうエネルギーを蓄えておきたい。

  • 大好きなグレゴリさんのデビュー作。単行本は愛蔵の一冊なのだけど、新装版で文庫になったと知り、いそいそと購入。

    これまた大好きな高野秀行さんのブログやツイッターを時々のぞいているのだが、高野さんは今タイにいて、そこで読む「旅のグ」がしみじみ良いと書かれていた。まったく他にはない味わいだなあと思う。ことさら旅のワイルドさを強調することがなく、「普通の女の子です」っていうアピールもない。「自分探し」なんて雰囲気などカケラもない。実に等身大でいいのだなあ。

    グレゴリさんを「発見」した蔵前仁一さんの解説で、描き下ろしもたくさんあって嬉しい。だが…。

    文庫サイズだと字が小さくて見えないのよ。トホホ…(泣)。まあいいわ、これは娘にあげよう。いや待てよ、これを読んでバックパッカー旅に目覚められても困るなあ。

  • バックパッカーな旅って、憧れないわけではないけど、本気でやりたいとは思ってないかな、という程度に旅人度の低い私ですので、あるある~というような共感はほぼない。けれど、それでもクスッと笑ってしまうことも多かったし、旅への憧れ心も少し満たされます。
    ただ、旅なんかに出ようと思わないこういう日本人を、どこか見下しているかのような価値観がそこはかとなく匂っている点が、玉に瑕…。デビュー作だって言うし、まだ若かったということだろうか。

  • 旅は楽しい

  • 好きですね、こういうの。

  • 1996年刊行の旅行記マンガが初文庫化。さすがに扱われている情報には新鮮味はないが、インド、中国、アジア地域などで出会う人や物の可笑しさは変わらない。

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著者プロフィール

京都生まれ京都在住のマンガ家、およびイラストレーター。『グだくさんのグ!!』『スケオタデイズ』をきっかけに、フィギュアスケートファンのフォロワーが急増中。

「2016年 『スケオタデイズ 飛び出せ!海外遠征編 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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