- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480438898
作品紹介・あらすじ
東京の雑居ビルにあった「ミール・ロシア語研究所」で、一人の高校生が全身でロシア語学習に取り組み、人気語学教師になるまでの青春記。解説 貝澤哉
感想・レビュー・書評
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猛烈に高校生、いや贅沢言わずに大学生でいいので戻らせてほしい!
それができないなら、大学生の頃の自分に念を送る。
「マンツーマン授業の後に熱が出るくらい必死に語学を勉強しろ~~~
時間と体力を自分のためだけに使えるのは今だけ!!!一生のお願い!」
という感じで、黒田青年とロシア語の青春を読み終わりました。
まあ濃いこと、濃いこと。
でも最後の方でもまだ29歳くらいの出来事だったので、本当にわずかな青春時代をロシア語とともに暮らしたんだなぁと、おそロシア。
もう青春は遠い昔、何ならそろそろ第2の青春かという年頃の私ですが、語学に対するやる気がみなぎってきたぞ。
ところで、ロシア語に興味を持った高校生がふらっと(じゃいかもしれないが)ロシア語研究所にたどり着ける東京という街に驚いた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ミールというロシア学校の体験エッセイ本。
黒田先生ご自身が体験したお話です。
面白くてサラサラと読めました。 -
語学✕青春はおもしろくなるに決まっている。
単行本は現代書館から2018年。
奈倉有里「ことばの白地図 翻訳と魔法のあいだ」で彼女のロシア語ロシア文学への浸かりっぷりに改めておどろかされた(+どうしてスラヴ語界隈にはこういうとんでもない人が定期的に現れるのだろうと改めて思った)勢いで、こちらも読み始めた。1958年から2013年まで代々木にあったという「ミール・ロシア語研究所」に生徒として(いつしか)教師として関わった思い出をまとめた本で、語学指南書としても読める。奈倉さんや黒田先生の話を聞いていると、やはり時間をかけたインプット、好きこそものの…を地で行く熱意、地道な音読・暗唱練習などにまさる道はないのだなあと思わされ、日頃の自分の授業を反省しない訳にはいかない(とはいえ、日本に来ている交換留学生や大学院生のニーズを考えるとミール方式も万能ではないのだが)。信頼できる先生や同じ志を持った仲間、自分なりの居場所を見出してそこを中心にして生活が回っていくということこそ青春の醍醐味なのかもしれないと思えた。 -
きれいな大学で外国語を学ぶ?きれいで整った空間で外国語を学ぶのって、どのくらいリアルなんだろ。
自分も、あの狭い部屋でなんとか道を切り拓きたいと思って毎日やってたんだよな。
ひたすら発音と暗唱。それで十分。 -
毎日同じお師匠さんの所へ通って、同じことを習うのである。「身につける」というのは、そういう訓練を通してのみ実現できる。
暗唱してこなかった学習者の外国語は、底が浅いのだ。
優秀でないわたしにできるのは、辞めないことだけだな。 -
こういう学生生活送ってみたい
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本当にロシア語だけだった。なぜロシア語か、なぜそこまで時間を割いてロシア語の勉強を続けられるのかという点はあまり触れられないまま、とにかくロシア語の勉強を続ける姿が清々しく、ちゃんと青春物語になってる。
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もしかしたら、単行本も読んだことがあったかも。
伝説のロシア語学校、ミールで学んだ著者の青春記。解説で貝澤氏が言っているように、たった半年で訛りのないロシア語の基本的会話ができるようになるなら、英語学習などにも応用できるだろう。まさしく、体育会系である。私にはとても無理だが。