〈日本美術〉誕生 ――近代日本の「ことば」と戦略 (ちくま学芸文庫)

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  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480510778

作品紹介・あらすじ

「日本美術」は明治期、「絵画」他多くの用語とともに産みだされた概念だ。近代国家として出発した時代の思想と機構に切込む先鋭的書。解説 北澤憲昭

感想・レビュー・書評

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  •  「近代日本美術」とは何か。
     本書では、〈近代〉、〈日本〉、〈美術〉それぞれのことばと概念が語られていく。
     (「美術」の造語についての論究の箇所は、本書の解説者でもある北澤憲昭氏の『眼の神殿』を思い出す。)   
     そして、「日本画」、「西洋画」、『歴史画」、「裸体画」、「風景画」などのジャンルが登場、成立する時代背景が、代表的作品と共に紹介される。

     また、美術の環境として、当初の実作者の出身階層、組織集団としての美術団体の誕生及び盛衰、制度としての美術行政と美術教育の確立の歴史、コレクションと経済との関係が語られる。

     美術史の研究とはどういうことなのか、一つの方法を知ることができた。

  • 41

    61 大西西崖「彫塑」
    森鴎外とハルトマン

    148
    大東亜共栄圏

    153 日清戦争
    激しい戦闘場面を描き戦況をドラマチックに伝えたのは、むしろ従軍していない錦絵などの方だったという奇妙な現象
    →錦絵の衰退と写真によって日露では変わる

    162 柳宗玄

    168

    211 教育

    228 天心のインド

    240 資本主義

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著者プロフィール

佐藤 道信(さとう・どうしん):1956年秋田県生まれ。東北大学文学部大学院修士課程修了。専攻、日本美術史。板橋区立美術館、東京国立文化財研究所を経て、現在、東京芸術大学美術学部教授。著書に『河鍋暁斎と菊池容斎』(編著、至文堂)『明治国家と近代美術』(吉川弘文館、サントリー学芸賞受賞)などがある。

「2021年 『〈日本美術〉誕生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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