- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480683984
作品紹介・あらすじ
フェイク、陰謀論、偏向、忖度、感性のズレ――情報はなぜ歪んで/偏ってしまうのか。ニュースの作られ方から、信頼できる情報の見分け方までを平易に説く。
感想・レビュー・書評
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良い内容だが、大人向け。プリマー新書なので子ども向けを想定して読み始めたが、大人が読む方がいい。
情報の受け手でありアマチュア発信者であるところの一般市民に向けた本であるかのように始まるが、著者が最も熱を入れて語っているのはジャーナリズムとマスコミの裏事情。大人にとっては興味深いが、子どもたちに見せるのはまだ早い。全体的に著者の思いが入りすぎているところも気になる。 -
「誰もが情報発信できる現代、ニュースの〈信用度〉を的確に評価することは、さらに喫緊で重要な課題になった。ニュースの作られ方から陰謀論の構造までを精査する。」
目次
はじめに
第一章 誰もが情報発信する時代
一三〇年前の流言
新型コロナ感染拡大とインフォデミック
SNSが変えた情報の流れ
ある朝、目覚めたら「犯人」に
市民が「冤罪」をつくる時代
加害者は「普通の人」たち
情報の「出所」を見ない人々
情報リテラシーと批判能力
手つかずの「情報リテラシー」教育
第二章 ジャーナリズムとは何か
人は生きるために「ニュース」を欲する
「メディア」とは何か
革命的技術「活版印刷」の登場
ジャーナリズムの誕生
ジャーナリズムの使命
第三章 事実・捏造・偏向
「事実」とは何か
「事実」の乱立
実名発言の重要性
NHK番組への違和感
「事実」と「現実」
一九九二年の「やらせ」事件
「事実」を並べて「ウソ」を語る
選ばれる「事実」、削ぎ落される「事実」
第四章 ニュースの作られ方
報道されること、報道されないこと
新聞制作の流れ
ニュース感覚
ニュースバリューを決めるもの
ジャーナリストの使命感
報道機関の事情
情報の発出頻度と情報量
メディアの特質を知る
メディアとの賢い付き合い方
「絵になる」と「絵にならない」
「論理」より「気分」
テレポリティクス
賭け麻雀スキャンダル報道
雑誌の「ニュース」、新聞の「取材」
当局者への潜行取材
捜査情報の先行報道
「特ダネ」と人事
三つの調査報道
「権力の道具」だった私
第五章 「陰謀論」と「不誠実な報道」
トランプ時代の「情報と人間」
「どの筋から圧力が?」
トランプ政権と陰謀論
情報ランチ定食
世界全体を説明する方法
低下したマスメディアへの信頼
メディアの「不誠実」な内幕
内幕を暴露
「定型」の暴走
パチンコ店を巡る報道
おわりに──「正確な事実」をつかむために
情報の「次数」を考える
一次情報に近づく努力
「明らかにされていないこと」の重要性
情報発信者・媒介者を吟味する
「未確認情報」という判断の重要性
あとがき -
記者経験者によるメディアリテラシーの入門本。一つ一つは事実でも全体として実態と異なる像を結ぶ伝え方があること、これが見破られた時の信用失墜などは自分自身にも関連することだな。記者経験(在外経験あり=国内で高い評価を得た)があるので、メディアの内側事情の紹介もあり。情報が多すぎると処理できない、少なすぎても処理できない。少な過ぎないようにメディアを守り育てる必要がある一方で、メディアからの情報を吟味する力(とりあえず、すぐに反応しない、くらいから)を持たないと不本意に誘導され、加害者や被害者になる可能性がある。情報処理のコストが高いので信頼を得るメディアをAIで作るといい気がする。失敗も全て公開して。人は失敗を隠すし、忘れてしまうから。
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中央公論「目利き49人が選ぶ2021年に私のオススメ選書」20224掲載 評者:鈴木一人(東大公共政策大学院教授,国際政治経済学,中東問題)
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社会学部 松澤俊二先生 推薦コメント
『ネットのうさんくささにも、新聞の生真面目さにも耐えられない人に。そして、陰謀論にはまりかけているあなたにも。』
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPAC↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/653091 -
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東2法経図・6F開架:070.4A/Sh86h//K
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070-S
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