心とからだの倫理学 ――エンハンスメントから考える (ちくまプリマー新書)
- 筑摩書房 (2021年8月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480684066
作品紹介・あらすじ
整形で顔を変えてしまってよいのか。能力や性格は薬によって変えることの是非は。変化によってあなたと社会はどうなるの? 倫理学の観点から論点を提示する。
感想・レビュー・書評
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美容整形、ドーピング、遺伝子操作など私たちのからだを変えることのできる技術が溢れている。それらの利用は良いことなのか悪いことなのか。本書では、このような正解のない問いについて倫理学的な観点からの考え方をやさしく説く。読者自らが考え続け、自分なりの答えをみつける一助に。
2024年1月~3月18日期展示本です。
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図書館がおくる、「クラブ・サークル向けおすすめ図書」
クラブ・サークル名 フットサル部
請求記号 Ti-381
所蔵館 2号館図書館 -
ゼミなどの文献として採用するにはもってこいの一冊である。美容整形、ドーピング、サイボーグ化、認知能力の向上、感情抑制、性別移行、遺伝子操作、の7つのテーマについて、応用倫理学の視点から肯定派、否定派それぞれから為される意見が列挙されている。また、これらの問題を当事者の視点、周囲の視点、社会の視点、の3つの視点からダイナミックに検討する必要性についても言及されており、それぞれのテーマについてどう考えるかを議論し合うことで、理解がより深まるだろう。
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美容整形のところをゼミで読んでみたけど、非常に練られていて応用倫理入門にとてもよい。おすすめ。
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私のようなものにいただきましたー。めくった感じとてもよいので、後期の2回生ゼミはこれ読むことに即決。 -
面白かった。
エンハンスメントという言葉(ジャンル)があるのも知らなかったし、各トピックにそれぞれ問いを立てて是非を検討していく作業は新鮮だった。
美容整形、ドーピング、遺伝子操作など、近未来・ディストピアフィクション作る上でも参考になりそうなテーマがずらり。
どのトピックにおいても私はそこまで深く考えたことがなく「やりたいならやれば」「禁止されてるんだからやめとけば」程度の思考しか持っていなかったけど、個々人の選択が周囲・社会にまで影響を及ぼしうるということまで考えが至らなかった(周り全員整形したら私もしなあかんのかな的強迫観念など)
性適合をめぐる社会のあり方についてはトランス女性への風当たりが強いこと、それはとりもなおさず強固なホモソーシャルの副産物であるということがはっきり書かれてあってよかった。
個々人の選択でもありながら社会の問題でもある。思考を止めない意志を持ちたい。