神さまと神はどう違うのか? (ちくまプリマー新書 429)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480684547

作品紹介・あらすじ

信仰の対象としての「神さま」と哲学の中で問題になってきた「神」はどう違うのか。「神」はいるの?「神」についてモヤモヤしている人におくる宗教哲学入門。

感想・レビュー・書評

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  • 知識を入れていくよりも、整理できないことを提示したり整理に努めたりした挙句さらにモヤる本。
    そのための本だからいいのだが、もっと気分に余裕のあるときに読めばよかったとは思う。
    ということは考える時間たっぷりの学生にはよさそう。

    @ 以下コピペだが、●は個人的メモ

    信仰の対象としての「神さま」と哲学の中で問題になってきた「神」はどう違うのか。絶対的に無限な「神」が存在するとはどういうことか。「神」についてモヤモヤしている人におくる宗教哲学入門。

    目次
    はじめに ●信仰と哲学

    第一章 神さまはいるか
    1 人はなぜ神さまを信じてしまうのか ●フロイト
    2 信じているから事実だとは限らない
    3 それでも地球は動いている
    4 神さまなんかいない
    5 神さまと仏さま
    6 ひと言で自由とは言うけれど
    7 悪いのはおまえじゃなくておれなのか ●悪の問題
    8 いろいろやってみましたが、これが限界です ●ライプニッツ
    9 神さまが強すぎて不自由なんですけど

    第二章 神はいるか
    1 神さまのうしろに神がいる!
    2 あっと驚く証明 ●アンセルムス
    3 思っているだけじゃない
    4 存在するアンパンマン、だと?
    5 そこは修道士が反論します
    6 平行世界だの可能世界だの
    7 矛盾さえなければ、それだけでいい
    8 広がる思い

    第三章 神と存在
    1 神さまはどんな姿? ●アウグスティヌス
    2 「がある」と「である」
    3 「である」を使った証明 ●アリストテレス
    4 第一動者
    5 自然の英知
    6 ルールを決めろ!
    7 一神教は手間がかかる
    8 「がある」を使った証明
    9 自己原因と存在それ自体 ●トマス・アクィナス
    10 「がある」への挑戦

    第四章 死後の生
    1 私たちはどこから来てどこへ行くのか
    2 死んでも残るもの
    3 プラトンの話を聞いてみよう ●ソクラテス、プラトン
    4 生から死へ、死から生へ
    5 学ぶのではなく思い出すのだ
    6 学ばないものは思い出すのか?
    7 赤い色はどこにあるのか ●クオリア
    8 赤い色は脳の中にもない
    9 触れた感じ
    10 音や音楽も
    11 見当外れの答え
    12 アンドロイド、またはゾンビ
    13 夢かうつつか

    第五章 魂と私
    1 四つの不思議な話
    2 四つの不思議な話のまとめ
    3 思考実験には気をつけよう
    4 宇宙人は何を見落としているか
    5 今の自分は好きじゃない
    6 自分と自分以外のものの境界線
    7 自我とΩ
    8 Ωとしての私
    9 私は輪廻転生するのだろうか?
    10 もう一つの誤解
    11 世界に一つだけのΩ

    第六章 神と世界
    1 大いなる矛盾?
    2 汎神論という大胆な答え方
    3 体と心は同じもの ●デカルト、スピノザ
    4 「知る」ということ
    5 あるのでもないのでもないもの
    6 もう一度クオリアの話
    7 Ωの逆襲

    第七章 信じるということ
    1 証拠がないものを信じてはいけない
    2 信仰はバクチだ ●パスカルの賭け
    3 神さまの声が聞こえる人
    4 本当のことを正しく思う
    5 信頼性が大切です
    6 徳認識論
    7 神さまを感じる感覚
    8 正しい道の尋ね方
    9 知らないおじさん
    10 安全な信仰の見分け方
    11 伝達から創造へ

    読書案内・参考文献
    あとがき

  • 宗教哲学入門としてすごく頭に入ってきたように思います。

  • 6章の一部の箇所がよく理解できなくて混乱したけど、結論はちょっと拍子抜けするくらいあっさりした感じだった。
    でもこういうのは、そこに至るまでの過程をどこまで積み重ねて厚みを持たせるかってことが重要なのだ。どの方向、角度から突っ込まれても、これこれこういう経緯の歴史があって思考の過程があるんだって言えるのは強みだ。

  • 【請求記号:161 ウ】

  • 昔から疑問だったがどこから取り組んでいいのかよくわからなかった話題をわかりやすく解説してくれる良書。

    第2章で早くも振り落とされそうになったし、すんなり納得がいく訳でももちろんないが、足がかりができた。

    クオリアの話になるとは予想外だった。

    読書案内も親切でありがたい。『意識と本質』が気になる。

  • 161-U
    閲覧新書

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著者プロフィール

上枝美典(うええだ・よしのり):1961年愛媛県に生まれる。1990年京都大学大学院文学研究科単位取得退学。1996年フォーダム大学大学院哲学研究科退学。福岡大学人文学部を経て、現在、慶應義塾大学文学部教授。著書に『「神」という謎――宗教哲学入門』(世界思想社、第二版が2007年刊行)、『現代認識論入門: ゲティア問題から徳認識論まで』(勁草書房、2020年)、訳書に『知識の理論 第3版』(チザム、世界思想社、2003年)、『認識的正当化』(バンジョー&ソウザ、産業図書、2006年)、『達成としての知識』(グレコ、勁草書房、2020年)ほか。

「2023年 『神さまと神はどう違うのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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