世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書 11)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480687111

作品紹介・あらすじ

「美しい数学ほど、後になって役に立つものだ」数学者は、はっきりと言い切る。想像力に裏打ちされた鋭い質問によって、作家は、美しさの核心に迫っていく。

感想・レビュー・書評

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  • 博士の愛した数式 映画の題名で知ってただけなので、その作家さんが藤原さんとこんな形でお知り合いだったとは、博士の・・ 読んでみようと購入手はしました。 数学の何気に使ってる定理、公式には美しい秘密もあったのだと、もっと早く気づければ好きになっていたかも? お二人の対談、相応の知識があって成り立つものだと、読んでいてもこ気味良いと言うのか、あっという間に読了しました!

  • 藤原正彦(1943年~)氏は、東大理学部数学科卒、東大大学院理学系研究科修士課程修了の数学者、エッセイスト。お茶の水女子大学名誉教授。新田次郎と藤原てい夫妻の次男。『若き数学者のアメリカ』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。「論理より情緒」、「英語より国語」、「民主主義より武士道」という氏の自説を説いた『国家の品格』(2005年)は、200万部を超えるベストセラーとなった。
    小川洋子(1962年~)氏は、早大第一文学部卒の小説家。『妊娠カレンダー』の芥川賞ほか、谷崎潤一郎賞、野間文芸賞、菊池寛賞、紫綬褒章等を受賞・受章。また、記憶が80分しかもたない数学博士と家政婦の母子との交流を描いた『博士の愛した数式』は、読売文学賞、本屋大賞(第1回/2004年)を受賞し、ベストセラーとなった。
    本書は、『博士の~』を執筆する前に、小川氏が知人を通じて藤原氏を紹介してもらったことをきっかけに、同書発表後に改めて行われた二人の対談をまとめ、2005年に出版されたもの。
    私はノンフィクションを好んで読み、興味のある新刊はその時点で入手するようにしているが、今般、過去に評判になった本で未読のものを、新・古書店でまとめて入手して読んでおり、本書はその中の一冊である。また、私は対談本をあまり好まず、それは、焦点がぼやけて物足りなさが残ること多いためなのだが、本書については、藤原氏も小川氏も過去に作品を何冊も読んでいて、この二人の対談がつまらないはずはないと確信があり、手に取った。
    そして、(学校で習ったもの、習わなかったもの含め)様々な定理・公式が如何に美しいか、また、数学者が何故それらに魅入られるのかが、期待に違わず興味深く語られ、一気に読み切ってっしまったのだが、それは、小川氏がもともと、『科学の扉をノックする』(様々な分野の科学者7人との対談エッセイ)や『そこに工場がある限り』(様々な工場の見学エッセイ)のような本を出してしまうほどの好奇心の塊で、また、藤原氏が、(『国家の品格』で繰り返しているように)現在の実学重視の風潮に大いに疑問を持ち、「高貴な学問の代表である数学の復権を試み」るという思いで答えていることにもよるのだろう。(尚、本書は単独でも楽しめるが、『博士の~』に関する記述も多いので、同書を読んでからの方がベターだろう)
    藤原氏は、あとがきで、次のように書いている。「数学や文学や芸術でもっとも大切なのは、美と感動だと思う。これらは金もうけに役立たないし、病気を治すのにも、平和を達成するのにも、犯罪を少なくするのにもほとんど役立たない。しかし、はたして人間は金もうけに成功し、健康で、安全で裕福な生活を送るだけで、「この世に生まれてきてよかった」と心から思えるだろうか。「生まれてきてよかった」と感じさせるものは美や感動をおいて他にないだろう。数学や文学や芸術はそれらを与えてくれるという点で、もっとも本質的に人類の役に立っている。読者がそんな私の、そしておそらく小川さんの、想いを感じていただければ幸いである。」
    藤原氏と小川氏ならではの対談で、「数学の美しさ」が分かりやすく説かれた良書である。
    (2022年9月了)

  • 学校でこんなふうに教えてほしかった!
    数学はただの計算式でなく、美しさを追求する学問なんですね。おもしろい!
    中田あっちゃんの数学の動画を見ていたので、ラマヌジャンやオイラー、フェルマーの名前が出てきたときは「あー知ってる!」と嬉しくなりました♪

  • 数学の偉大な部分や美しさ、それらについて、藤原正彦先生と小川洋子さんの対談が描かれています。
    数学が嫌いになりそうな人に読んでほしい一冊です。

  • 記録

  • 博士の愛した数式 の背景が記載されたような内容。現実は美しい。数学は神の隠した法則を導く、と言ったような内容。博士の愛した数式含めて中学の頃に読んでいたら何か変わったかも。子供はこれを読んで何を感じたか。

  • 何か計算すると、どこかから π がでてくるのはどうしてだろう?
    と思っていました、
    ほとんど解決にはならならかったですが、よくわからないことはわかりました。
    会社に数学科出身のひとがたくさんいましたが、独特の世界を醸し出していました。
    住んでいる世界は違いそうです。

  • おもしろいなあ数学。その正しさや美しさ、概念が尊い世界。「だから何なんだ」って、だからすごい。こういうことも学校で教えてほしかった。

  • ふむ

  • 学校教育で数学に馴染まなかったけれど、最近興味を持つ機会があったので、読みやすそうなものから。数学…見えないものを見るような不思議な世界。

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著者プロフィール

お茶の水女子大学名誉教授

「2020年 『本屋を守れ 読書とは国力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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