- Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480688279
感想・レビュー・書評
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○2010/06/27
このタイプは興味深い止まりかなあ。母がたまたま見つけたと気をまわして借りてきてくれたもの。
裏話とうか確認しようのない事実とか、制作秘話的なものが入っていてけっこう面白かった。違う人の視点で遠野という物語が見れるって考えてなかった(笑)
でもなんだか内容は…趣味でやってますから、みたいな。遠野100年で色んな人に興味をもってもらいたいのなら、テーマをもう少し定めてもよかったような。確かに遠野っていうテーマだけど、話も登場するものも様々なんだし、全部の流れを追ってしまうとまとまりというより全く脈略がなくなる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(2010.02.12読了)
1910年6月に柳田国男によって「遠野物語」が刊行されました。2010年でちょうど100年になります。この機会に「遠野物語」を読んでもらおうということです。
「この本の目的は、「遠野物語」に語られている話を読んで楽しむことにあります。」(24頁)
代表的な話しを順次取り上げて、その意味を分かりやすく読み説いてくれています。すでに「遠野物語」を読んだことのある方は、「なるほど」と納得しながら読めると思います。これから読む方は、背景を知った上で、より深く読むことができると思います。
出だしでは、「遠野の大地が誕生した謂われが語り出されます。」(26頁)
構成の魅力については、
「第一話では、大昔に遠野郷一円が湖水に覆われていたことが語られ、第二話では、遠野三山に三人の若き女神が鎮座する伝承が語られています。そして、これら神話語りに続く第三話は、いきなり不意打ちを喰らわすように、「山々の奥には山人住めり」と始まるのです。」(41頁)と述べられています。
オシラサマ、ザシキワラシ等の家の神についても述べられています。(67頁)
オオカミの話もあります。(77頁)
そういえば、遠野と言えば、河童の話も有名です。(91頁)
姥捨ての話もあります。(143頁)
「遠野物語」は、不思議な話しの宝庫です。まだの方はぜひ手に取って読んでみてください。
著者 三浦 佑之
1946年、三重県生まれ
成城大学大学院博士課程修了
古代文学、伝承文学研究専攻
2003年、『口語訳古事記(完全版)』で第1回角川財団学芸賞を受賞
著者 赤坂 憲雄
1953年、東京都生まれ
東京大学文学部卒業
東北芸術工科大学教授、福島県立博物館館長
民俗学専攻
東北学を提唱し、99年『東北学』を創刊
(2010年2月22日・記) -
2010.02.07 朝日新聞に掲載されました。