- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480688620
作品紹介・あらすじ
建築ってなんだろう?日本とヨーロッパでの、ダイナミックな進化の歴史をたどり、その本質に迫る。
感想・レビュー・書評
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ヨーロッパと日本の建築史が、読みやすい語り口で雑観できる。
ミケランジェロと千利休が同時代を生きていて、それぞれに人体寸法から発想した究極的な建築を創ったというのが面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者は、その土地の自然に溶け込みながらもどこかユーモアを感じさせる建物で知られる建築家。本書は、実用的な「人の住まい」と、美や壮麗さを表現するための「神の住まい」の二つに建築を分け、竪穴式住居から現代のLDK 住宅まで、人類の建物をめぐる営みを考察する。
(選定年度:2019~) -
誰にも勧められる。プリマーというが、成人が読んでも面白い。
特に建築の起源についての考察もおもしろい
また、もちろん子供にも勧められる。 -
建築の原型を火に見出し、最終的に茶室に行き着き、数寄屋造に落ち着くというストーリー。著者が茶室を設計している理由がわかった気がする。
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1,2,5章を読んだ。日本の住宅の変遷が簡潔にまとめられていて、わかりやすい。
竪穴式住居の特徴は、土間、炉、掘立柱、扠首構造(合掌造り)、茅葺き、土壁。掘立柱には腐りにくいクリが多くつかわれ、江戸時代でも関東や東北地方ではクリの植林が続けられた。仏教が伝来して奈良時代以降に床を張って寝間と座敷が作られ、次に床が拡大してイロリを設けた広間型、18世紀に広間を台所と居間に二分した四つ間取り(田の字型)へと変化して、日本の民家として完成した。
水田稲作とともに入ってきた高床式住宅は、左右の柱に載せた梁の上に、束を立てて梁を載せることを繰り返して棟木を支える(束立て、和小屋)。土間や火はない。全面に板敷の床だが、半分は板の壁で囲われ、半分は吹きさらしで、昼と夜の生活を分けた。飛鳥時代以降の貴族の住まいとして定着した後、平安時代に寝殿造りになり、開放空間には跳ね上げ式の板戸がつけられた。
武士の時代になると、将軍と大名の住まいは御殿と呼ばれる書院造となった。床には畳が敷き詰められ、角柱、襖や障子、雨戸、天井板のある日本の伝統的な住まいが現れた。床の間は、壁際に押し板と呼ばれる細長い板を据えた、禅宗の寺の僧の部屋から生まれたもの。
茶室が書院造に影響を与えて数寄屋造りが生まれた。江戸時代に大名や公家の別邸として使われ、遊郭や料亭などにも広まった。今でも料亭や高級な旅館で用いられている。 -
建築に関して全くの初心者です。
世界史で出てきたロマネスクやらゴシックやらがよくわからないままだったけれど、この本を読んで、その時代時代の思想の遍歴がイメージできた。 -
『201210 美術強化月間』
神の家はヨーロッパに、人の家は日本の建築に見る。
列柱様式のギリシャ、アーチ・ヴォールト・ドームのローマ等々。
建築史というのも面白い。知ってるようで知らないことだらけ。 -
資料ID:92114908
請求記号:
配置場所:新書コーナー -
もっと知識を深めたいと改めて思わせてくれた。