増補新版 大丈夫、あのブッダも家族に悩んだ (単行本)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480843258

作品紹介・あらすじ

「家族」だからこその悩みには、〝業〟という大きな理由がある。ブッダの方法を生かすことで〝業〟を正しく理解すれば、その影響力から必ず自由になるはずだ。

感想・レビュー・書評

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  • 草薙先生の本は、苦しみを抱える人間に深く寄り添ってくれるのでとても勇気づけられる。
    私も業の深い母から完全に離れる人生を選び、全く後悔はしていないが、ごく普通に仲の良い家族を持つ方から理解を得ることはできないと思う。家族だからこそ、近すぎて遠慮がない関係だからこそ、ニュートラルな状態を保つのはとても難しい。最後の章のルール・秩序を決めるアイディアは大変参考になる。もう少しみんなが家族の理想に囚われずに生きていけたらいいし、草薙先生やブッダの思想が広がって欲しい。

  • 人生の目標は ー 心に宿る苦しみを卒業すること
    業を自覚して、業を超えていくことが、多くの人に共通する最終目標
    方向性の一つにするのが、慈悲の心
    これまで、こんなゴールは考えてもみなかったです。また元に戻るかも知れないけれど、転機になるかも ^_^
    年齢にとらわれず、目指せる目標です。

    それと瞑想の意味を知らずに座禅会に行ってたけど、感情と思考でグルグルまわっている自分の心を、感覚に使うための作業。
    感覚優位で心を使うと、イヤな記憶や不安を短時間で解消し、切り替え上手になり、時間グスリのレシピをもっと自在に使える。

  • オーディブルにて読了。
    内容が難しいこともあり、この本はオーディブル向きだと思った。
    著者本人が朗読しており、通る声で、聞くと空気感がパリっと凛とする感じでとても良かった。

    反応しない練習と同じく良書。
    ただ、内容は深い……。と感じるところが多く、一度読了しただけで全部理解したとはならず。
    定期的に心を整える意味合いで聞き返したい。

    家族との関係はニュートラルで良い、というのがそれでいいんだ。と心が楽になった。
    一般的には例えばいつも笑顔で明るく〜などというのが理想論というか、イメージで語られることが多いので。

  • ・人間が持っている、7つの業がる。
    ・執着を手放すことで、心が自由になり、関係をもう一度作り直すことが可能になる。
    ・「感覚に帰る」ことで心はよみがえる。
    ・業に取りつかれた人間は変わらないー本人が「業に閉ざされた孤独」を認識しない限り。
    ・業を理解する。執着を手放す。そして、心の自由を取り戻すーこれは明瞭な一本の道。
    ・ブッダの教えそのものかどうか分からないが、業、執着など、納得感のある説明。

  • 今回の書籍も非常に参考になった。
    特に以下2点が自分にとって劇的に意識や状態を変えることになった。

    1点目が、親の傲を知ることにより自分の囚われに気づくこと。
    傲は7種類ありそれを親の傲として客観的に見ることにより自分の状態に気づくことができる。

    質問はここでは記載をしないが以下のような7点の傲があり、私の母親の傲は「支配」の傲であったと感じる。
    だからこそ自分自身も「支配的」になりうまくいかないことなどに支配的・批判的な言葉が多いのだと理解することができた。

    1、過剰の期待
    2、怒り(分からない理由で叱られた)
    3、決めつけ(自分、家族はこうあるべき、世間体が大事)
    4、妄想(私物、部屋を見られた、想像だ考える、相手を私物化する)
    5、関係希薄(人に興味ない、親の親に構ってもらえなかった)
    6、支配者(学歴、人、なになにしなさいと命令、人を上から評価する)
    7、支離滅裂(自分しか見えてない、アル中など)

    親の傲に多分に影響は受けているが、親た自分の傲もちろん違う。その時に親も大変だったや自分を育ててもらったため感謝をしなければ等と言う感情を持つ必要がないこと、
    そして罪悪感を感じる必要もないこと、
    この2点がすごく心を軽くした。

    特に罪悪感を感じることが多い。
    物理的に距離をとってもいるし、自分が思ってることを率直に伝えることで親を多少なりとも傷つけることになるため、後に残る感情はやはり気持ちいいものでもない。

    言い過ぎたや、いつかはあえなくなる相手に対してこのような態度はどうなのか、後々後悔するんじゃないのか、と感じる部分がある。
    ただそれはそれとして切り分けないと親の傲から離れることはできない。とあり、私にとってはすごく貴重な内容だった。

    2点目は、自分の感覚にフォーカスをすること。
    人は、感覚→感情→思考と言うように働くようだ。
    脳は常に思考をしたがるもの。その思考から自分を切り離さないと思考の波に飲まれてしまう。
    だからこそ自分の感覚だけにフォーカスするすることが大事である。

    最近特に本業も副業も忙しく1日15〜16時間は稼働してしまっている。
    好きな事をやっているため元気だがやはり睡眠不足による寝不足を感じる。
    ただ寝不足なのに色々気になって(思考が暴走して)眠れないと言うことが最近多発しており、慢性的に眠いと言うような状態になっている。

    それを布団に入った時に色々考えてしまうことも多いが、あえて自分の感覚にフォーカスするようにした。
    例えば、
    目を閉じていても目の奥や前頭前野の部分がずっとぼーっとしていることや
    消化している胃がくるくるなっていることや
    心臓がどくどくしていることなど
    自分の体に起こっている感覚だけに意識を向けてみる。

    そうするとどうだろう…驚くことにすぐに睡眠に入れたのである。
    また夜途中に起きることもあるがそこから思考を暴走させるのではなく、また感覚にフォーカスをするといつの間にか眠っている。
    これを繰り返すことで眠れないと言うことが直近なくなったので今の自分には非常にありがたい。

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著者プロフィール

草薙龍瞬(くさなぎ・りゅうしゅん)
僧侶。興道の里代表。1969年奈良県生まれ。中学中退後、16歳で家出・上京。放浪ののち、大検(高認)を経て東大法学部卒業。政策シンクタンクなどで働きながら「生き方」を探求しつづけ、インドで得度出家。ミャンマー国立仏教大学、タイの僧院に留学。現在、インドで現地仏教徒とともに、インド社会の変革をめざすNGOと幼稚園を運営する。日本では宗派に属さず、実用的な 仏教の「本質」を、仕事や人間関係、生き方全般にわたって伝える活動をしている。毎年夏の全国行脚や、経典の現代語訳の朗読と法話を採り入れた葬儀・法事を行うなど、「もっと人の幸福に役立つ合理的な仏教」を広めている。『こころを洗う技術――思考がクリアになれば人生は思いのまま』(SBクリエイティブ)、『心の出家 変わらぬ日常をもっとラクに生きたいあなたへ』(大和書房)など著書多数。『反応しない練習』(KADOKAWA)は現在も人文・実用書のベストセラー入りを続けている。

「2022年 『増補新版 大丈夫、あのブッダも家族に悩んだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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