佐藤可士和の 新しい ルール づくり

  • 筑摩書房
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480864239

感想・レビュー・書評

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  • 確か、ブクブクでいただいた一冊。
    佐藤可士和さんと齋藤孝さんの対談といった感じでしょうか。

     “価値を生み出す上でひじょうに重要な部分に、
      このデザインやルールづくりがあると思う。”

    常に新しい「価値」を生み出している佐藤さん、
    その方がどんな筋道で物事に取り組んでいるのか、、

    そんな思考の一端が垣間見えたような気がしました。

     “本質をつかんで、概念を運用して、現実にぶつけていく”

    “想い”は何より大事ですが、共有できなければ意味がなく、
    ロジカルに組み立てて、普遍化して伝えていくのもまた、大事だと。

     “(アイディアは)一人で頭を抱え込んでいても、何も出てこない”

    そして興味深かったのが、このフレーズ。

    聞き手である齋藤さんもご自身の授業の中で取り入れているとかで、
    対話をさせる授業なども試みたことがあるそうです。

    大学の授業というととかく一方的なイメージですが、
    音読や発話は、自分の意見を“プレゼン”するためのエクササイズ、

    そう考えるとなかなかに興味深い内容です。

    声に出して話をすることの“効果”については、
    私自身が朝活などでも感じていることから、

    こちらについてはスルッと入ってきました。

    ちなみに、私が今勤めている大学でも同じような事をしていて、
    まずは“自分の意見を言えるようにする”ことから始めてさせます。

    意外な所でつながったなぁ、、なんて感じた一冊でもありました。

  • 新しいルールをつくるとは?

    →ルールをつくるとは、ある事象を構成しているいくつかの本質を抽出し、わかりやすい仕組みとして社会に提示すること
    新しいルールを作る上で、最も重要なのはいままでの前提をくずすこと
    コンセプトとは思考の設計図、つまりこういう方針でやろうという意志
    ブランディングとは、本質的価値と戦略的イメージコントロール

  • 仕事でも、プライベートでも、とにかく仕組みづくり腕を上げたいと思って購入。

    ポイント毎にまとめていてよい。
    可士和さんのコンセプト作りのコツを紹介してもらえる。

    ただ、すべての技が彼のオリジナルという訳ではないと思う。
    セブンイレブンの、商品を使ったコンセプト作りの件は、既に田中一光が無印でも実践している手法とほぼ同じ。

    自分で発見した、ようなニュアンスが感じられる点は気になるが、
    それでも、これだけの引き出しを整理出来て使いこなしている点、やはりすごい。

  • どれだけ鮮やかに新しい視点を提示できるかは、前提を崩すことが大切
    質問やアイデアは3つ考えてから1つ言う
    自分のスタイルを持つことで関数のように様々なことを変換できる
    表面的に物物を理解するのではなく本質を理解くく
    「何何化」の所を考えると、変換の概念を身につけ関数を技化する訓練になる。
    コンセプトは「こおいう方針でやろう」という思考の設計図
    一見まとまって見えそうでも、その言葉の後ろにある本当のことをつかまないと、解決策も提示できない
    真理とはベールを剥いで見つけるもの
    本質を掴んで、概念を運用して、現実にぶつけていく
    対話量を増やすということは、脳を高速回転させてることなので、アイディアもどんどん出てくる。
    アイディアを出したい時には人と話しまくるのがいい。
    「このままでいいじゃないか」と言えば、人間は物事を考え始める

  • 言われてみれば当たり前、でもコンセプトってこういう事だよね、という事が書いてある。
    参考になった点は下記。

    y=f(x)のfを作る
    →x何を入れても自分のスタイルにする
    プロセスを共有する
    →コンセプトに他の人を巻き込む力になる
    シズル・カットを考える
    →そのものが最高に輝いて見える瞬間をビジュアライズすることによって、本質を掴むヒントにする

    自分の名前をデザインする、という課題も面白そうだった。時間を見つけてやりたいな〜!


  • ルール作りというとややピンと来ないところがあるが、文中で言及されていた、「既存の枠組・概念を超え、新しい価値を提示すること」というのがまさにそのことだと思う。
    このことについて各テーマで方法論・考え方を提示する本。

    特に印象に残ったのが、
    「表層的にただ真似をしているのと、そこから設計図を引き出すのとは、ずいぶん違いますよね。」という発言。

    その表出がどうした過程で生み出されたものなのか、そうしたプロセスまで理解することで、自分のものにすることができるのだと感じる。何事にも応用できる考え方。

    佐藤可士和氏の著作も読んでみたい。対談形式は分かりやすいが、もう少し説明を…というところがある。

  • 可士和の15の鉄則

    ?自分の「好き」に自信を持て
    ?「好き」を言語化して、人に説明できるようにする
    ?「〜すべき」という固定概念を取り払え
    ?新しいルールは「トライ&エラー」からしか生まれない
    ?ものを作るときに、バランス力は不可欠
    ?自分のスタイルを作ると、成功する
    ?最後の仕上げ「トーン&マナー」が成否を分ける
    ?共有できないものは、優れたコンセプトではない
    ?ぼんやりしたものを剥いで、コンセプトを磨く
    ?最高の瞬間「シズル」を見つけよう
    ?見立てで物事の本質をつかめ
    ?メディアを持ったものは強い
    ?「ブランディング」とは、「本質的価値」×「戦略的イメージコントロール」
    ?アイディアが出る秘訣は、「対話量を増やす」「極端なことをいう」
    ?現代はルールを作ったものがかつ

  • 2014年の1月にも読んでいましたが、再読。

    ただ、たった3年前に読んだはずが、まるで頭に残っておらず、最初の1回のように読みました。

    次々に大きな仕事を請け負い、成功連発のころの佐藤さん。自然体で会話しながらも、簡単には真似のできない次元で仕事をしていることがよくわかります。

    デザインの力で会社の元気まで変えてしまう。
    その思考と着眼点の理由が、読むと理解できるでしょう。

  • 674.3

  • 斉藤孝推薦。

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著者プロフィール

■佐藤 可士和(サトウ カシワ)
クリエイティブディレクター。博報堂を経て「SAMURAI」設立。
主な仕事に国立新美術館のシンボルマークデザイン、ユニクロ、楽天グループのブランドクリエイティブディレクション、「カップヌードルミュージアム」「ふじようちえん」のトータルプロデュースなど。
近年は武田グローバル本社、日清食品関西新工場など大規模な空間デザインプロジェクトにも多く従事。
文化庁文化交流使(2016年度)、慶應義塾大学特別招聘教授(2012-2020年)毎日デザイン賞ほか多数受賞。
2021 年春に国立新美術館で「佐藤可士和展」を開催予定。

「2021年 『佐藤可士和の対話ノート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤可士和の作品

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