- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480888037
作品紹介・あらすじ
えっ、マンガってこうやって描くんだ!えっ、マンガってこうやって読むんだ!手足の描き分け・年齢による身体のバランス…など具体的な指導に始まって、「マンガは透視図法で描いてはいけない」「マンガの人称は、こう考える」「マンガの命はリアルではなくリアリティ」など、思わず「なるほど!」とうなる指摘がいっぱい。歴史に残るマンガ論。
感想・レビュー・書評
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友達には「マンガの脚本概論」を勧められたのですが、図書館になく、とりあえずこちらがあったので借りて読みました。
かるーい気持ちで読み始めましたが、難しかった…!
ちょっと驚いた。
マンガ描く人には特に難しくもないのかもしれないけれど、私はマンガを読まなくなってずいぶん経つせいか、たとえば「人称」の話なんかがよく理解できなかった。人称が切り替わるというのは分かるのだけど、あのマンガは三人称、こっちは一人称、とかになるとさっぱり。
マンガを大学で教えるってどうなの?とちょっと批判的に思わなくもないけれど、なかなか奥が深い。
いろんなマンガ家さんが言及されている鈴木光明氏の「少女まんが入門」も、石ノ森章太郎氏の「マンガ家入門」も、両方とも、姉が持っていて子供の頃に繰り返し読みましたが、萩尾望都さんも竹宮さんもこの二冊についてはバイブルのように語っているのをよく目にします。そのたびに、改めてすごい本だったんだなぁ、と思いました。マンガというジャンルを超えて、創作とは何か、人の興味をひくというのはどういうことか、を教えてくれている本でした。
それらに比べると、この本は、そこまで実務的ではなく、竹宮さんのざっくりした「マンガ論」を聴講させてもらっている感じでした。でも、それはそれで興味深く、おもしろかったです。
今となっては、マンガは私の生活には必須のものではなくなり、映画や本の方がいろいろと影響を受けますが、そういうものを見る目(というか、享受すること)にも応用できるなぁと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
"(聞き手)--つまり、少年マンガの主人公の持つ力や相棒みたいな位置に、少女マンガでは「彼」がいるわけですね。"
"--「ボーイズラブの鉄則」っていうのは、どういうものですか。
竹宮 「陳腐さを笑わない」ということが、鉄則といえば鉄則ですよね。" -
竹宮惠子はほんとに漫画について語るのが好きで、たくさんの漫画を研究してきたんだなあと思った。
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漫画家の竹宮恵子先生の、漫画の描き方教室です。
画面の切り取り方、空気感の作り方など、ご自身やほかの漫画家さんの作品を例に取りながら教えて下さいます。
何より漫画を描くことに対する姿勢を教えてくださいます。
漫画でしかできない表現。文化だと言い切れるよう、コダワリを持って描きたいです。
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漫画家を目指す人だけでなく、
小説家や、
イラストレーターや
舞台演出家や、
映画監督なんかを目指す人にもお勧め。
今まで言葉に出来ずに、
無意識で分かった気になっていたことを、
言葉にしていただきました。