リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは

著者 :
  • CCCメディアハウス
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  • / ISBN・EAN: 9784484092041

感想・レビュー・書評

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  • リーダーだけではなく、チームとして機能させるということには、フォロワーの存在が大きく関わってくる。

    何事においても、常にリーダーということはなく、場面場面、行為ごとにその役割は変わっていく。

    その中で著者は「リーダーシップとフォロワーシップ」について、詳細に紹介してくれている書籍である。

    ①組織における行為は下記の4つ
    ・リーダーのリーダーシップ
    ・リーダーのフォロワーシップ
    ・フォロワーのリーダーシップ
    ・フォロワーのフォロワーシップ

    4つに置いて、自分自身がどの部分を担っている、もしくは全時間のうち、どのような配分で使っているかを把握することが重要。

    ②人間は常に常識という引力に引っ張られる
    ココを打破しないと、自分自身の魅力は引き出せない

    ③個人面談(個々の把握)の重要性
    リーダーシップ、フォロワーシップ共に個人の特性をしっかりと把握しないと引き出せない。
    ここにおける個をさらけ出すような付き合いは大切

    ④フォロワーを経験しなければ、リーダーにはなれない

    ⑤対極法?(確か)
    どんなリーダーが理想かなど、ものごとを考える時に、ではどんなリーダーは最悪かを想像することが大切。

  • 2013.10.25読了
    共感。再読予定。

  • "フォロワーシップ"を学びたくて、
    購入した本。リーダーシップが叫ばれ、最高のリーダーを周りが
    渇望するけども、リーダーだけが組織の人間じゃない。
    それを支える人達(フォロワー)がいてこそ、リーダーが
    本領を発揮する。どちらも切っても切れない関係にある。

    参考になった、特に社会人で下っ端社員の自分が
    読んで本当に良かった。

    本書の内容は、大きく分けて4つ
    ・リーダーのためのリーダーシップ論
    ・リーダーのためのフォロワーシップ論
    ・フォロワーのためのフォロワーシップ論
    ・フォロワーのためのリーダーシップ論

    ★Key point★
    ◇フォロワーの自主力を高めるために、チームトークが必要
    ◇フォロワーとして仕事ができるとは、正当に理不尽を受け入れることでもある。
    ◇フォロワーの場合は、スキルよりもアティチュードが重要。
     準備・実行・改善に責任を持った姿勢で臨んでいるか?
    ◇フォロワーはリーダーとは違い、失敗がしやすい立場になる。
    ◇リーダーはフォロワーの、フォロワーはリーダーのポジションリスペクトが必要。
    ◇Know-howではなくて、know-whyが大切。
    ◇「要望」は「質問」に変えること(正論は刃物)

  • 腑に落ちた。

  • 2013年39冊目。

    「フォロワーシップ」という言葉を浸透させ、早稲田ラグビー部を大学選手権で日本一に輝かせた監督が書いた本。
    主に、以下の4つの分類で話が進んでいく。

    ■リーダーのためのリーダーシップ論
    ■リーダーのためのフォロワーシップ論
    ■フォロワーのためのフォロワーシップ論
    ■フォロワーのためのリーダーシップ論

    そのため、リーダー・フォロワーがお互いの立場を考える機会にもなる。
    本書の内容を要約するなら、

    ■リーダーもフォロワーも、「スキル獲得」よりも「スタイル確立」を目指すこと
    ■個々のスタイル・成長の定義などを、個人面談やチームトークですり合わせておくこと

  • リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとはhttp://muo-reading.seesaa.net/article/354084303.html

  • 中竹氏の講演に参加し、中竹氏の提唱するフォロワーシップに興味を持った。

  • う〜ん、何だかボリュームはあるけど、薄さもある本。
    もう少し具体性があっても良かったかなと思います。

  • 今年最後におすすめする一冊は、『フォロワーシップからリーダー
    シップへ』。著者は早稲田大学ラグビー部監督の中竹竜二氏です。
    中竹氏は、2006年に33歳の若さで監督に就任。翌年、翌々年とチー
    ムを大学日本一に導きました。

    名監督の誉れ高い中竹氏ですが、実は、自他共に認める「日本一オ
    ーラのない監督」なのだそうです。早稲田ほどのチームになると、
    リーダーには、戦略家としてもプレイヤーとしても指導者としても、
    超一流であることが求められます。実際、前任の清宮監督は、現役
    時代から名を馳せたカリスマタイプ。それに対し、中竹氏は、4年
    生になるまで一度もレギュラーになれず、卒業後もシンクタンクに
    勤め、ラグビーとは縁遠い生活を送っていた凡人タイプです。

    カリスマとは真逆ですから、当然、就任当初は色々と言われ、選手
    達からも愛想をつかれかけてしまいます。しかし、その反カリスマ
    のスタイルにこそ中竹氏のリーダーシップの真骨頂があったのです。

    組織はリーダーとフォロワーからなるのに、何故、リーダーばかり
    が重視されるのか。リーダーと同等以上にフォロワーのほうが重要
    ではないのか。つまり、リーダーシップ同様、フォロワーシップが
    大切ではないのか。これが中竹氏の基本的な問題意識です。

    中竹氏は、どう逆立ちしてもカリスマになれないことを自分自身で
    冷静に分析していました。リーダーに力がないならば、フォロワー
    が勝手に育つ組織にすればいい。そうした考えから編み出したのが、
    フォロワーシップのためのリーダーシップというスタイルなのです。

    このスタイルは中竹氏が学生時代から身につけていたものです。何
    せ、主将の時に掲げたスローガンが「感謝・謙虚・モラル」。およ
    そ戦闘集団に似つかわしくないものですが、大方の予想を覆し日本
    一を達成します。その背景には綿密な計算があったことが本書で明
    らかにされていますが、学生時代によくここまで周到になれたもの
    だと、我が身を振り返りながら舌を巻きました。

    井上も実は学生時代はラグビー部の主将。中竹氏以下の凡人でした
    が、凡人ならではのスタイルを築くことはできず、チームには多大
    な迷惑をかけてしまいました。自分がリーダーとしてどう振る舞え
    ば良かったのか、30代になって組織のあり方を考える立場になって
    から常に問うてきた中で、最近、ようやくその答えがわかりかけて
    きたところでした。そうやって、自分が40歳目前にようやくつかん
    できたことを、自分より若い人が、ずっと以前から実践し、結果を
    出している。何とまあ自分は回り道だったのかと我が半生を振り返
    ってしまいました。そういう意味でも、年の瀬にふさわしい一冊に
    なりました。

    リーダー的ポジションにある方のみならず、フォロワー的ポジショ
    ンの方にも役に立つ本です。日本語がこなれておらず中竹氏の魅力
    が十分に伝わってこないのが残念ですが、内容的には、非常に納得
    感があり示唆に富むので、是非、読んでみてください。

    =====================================================

    ▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)

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    スキルの習得よりも、スタイルの確立こそが、これらかのリーダー
    に必要な条件である。

    中竹のスタイル
    ①日本一オーラのない監督
    ②期待に応えない
    ③他人に期待しない
    ④怒るより、謝る
    ⑤選手たちのスタイル確立を重視

    スタイル確立の鉄則
    ①多面的な自己分析
    ②できないことはやらない
    ③短所こそ光を!
    ④引力に負けない
    ⑤焦らず、勇気を持って

    全員がリーダーと同じ気持ちでいること。与えられたり指示された
    りするのを待つのではない。最終的に決断を下すのはリーダーだけ
    れど、常にフォロワーもリーダーと同じように主体性を持って考え
    る。これは私の理想とする組織でもある。

    組織として本気で部下の自主性を上げたいのであれば、部下の大き
    な失敗を歓迎するくらいの覚悟でやらなければならない。

    肝心なのは、目の前のフォロワーの意識レベルと能力レベルの正確
    な把握である。どう期待値を込めても、自主性に任せてもうまくい
    かないと思ったら、徹底的に管理するしかない。

    リーダーがやるべきフォロワーシップの最も大きな命題は、フォロ
    ワー一人ひとりにスタイルを構築させることである。メンバー各人
    に対して理想のスタイルを、フォロワーと一緒になって時間をかけ
    て作り上げていかなければならない。もちろん、リーダー自身がス
    タイルを強く持っておくことは大前提である。

    リーダーのためのフォロワーシップという観点から言えば、リーダ
    ーにしかできないことをゼロにすることが、リーダーの最大の役割
    といえる。

    個人面談というのは、彼らが通常使わなければならない気や私の言
    ういゆわる「引力」から、一時的に切り離してあげられる貴重な空
    間と時間なのだ。
    そして、個人面談を重ねることによって、少しずつ、外の顔と内の
    顔を近づけてあげることで、一貫性を引き出し、スタイルを築いて
    あげるのだ。

    土は土に徹し、花は花に徹する。
    どんなに肥えた土でも美しい花にはなれないが、花をより華やかに
    咲かせることはできる。(中略)
    一流、二流、三流にかかわらず、自分のスタイルを見極め、自信を
    持ってスタイルを貫いてもらうために、少しばかりの勇気を与えて
    あげることが私が実施する個人面談の目的だと思っている。

    指導者の一言のアドバイスで選手のスキルが格段に上達すれば、そ
    れは選手たちにとっては「魔法の言葉」となっていく。(中略)
    しかし、私の場合、練習がうまくいかなくても、「魔法の言葉」を
    与えることができないので、まず「はい、じゃあ、チームトークし
    て」と選手たちに原因追求を委ねる。選手たちは、即座に円陣を組
    み、ああでもないこうでもないと議論を始める。

    スポーツチームにかかわらず、強い組織というのは、良き行動、悪
    しき行動の基準がそのメンバーの中で共有されている。それをリー
    ダーが全て示すのではなく、フォロワーが自分たちで試行錯誤を繰
    り返しながら、一つずつの行動基準を判断していく作業がチームト
    ークである。この作業ができれば、現場で起こるさまざまな課題を
    自分たちで解決できるようになる。

    実は、多くのミスの場合、どちからがはっきりと悪いということは
    あまりない。だからこそ、お互いが歩み寄らなければならないのだ。
    (中略)そのため、私は選手たちに「挨拶は相手より先にしよう」
    と指導している。普段から、相手より先に挨拶をできる人は、試合
    中、相手より先に声をかけることができるからだ。

    リーダーシップからフォロワーシップ、そして、メンバーシップへ。
    「誰がリーダーでどんな役割なのか?」「誰がフォロワーで何をす
    るべきなのか?」の議論だけでなく「なぜ、このメンバーなのか?」
    「このメンバーが持つ意義は何か?」「このメンバーで何ができる
    のか?」「組織の一員として何ができるか?」を徹底的に問い詰め
    る時代がやってくる気がする。

    リーダーシップやフォロワーシップの議論では、勝ち負けや成果と
    いった組織命題が前提だった。要するに、どう勝つか、どう儲ける
    か、どう強くするかの議論だ。
    一方でメンバーシップ論は、誰と勝つか、誰と儲けるか、更には、
    誰と何をやるのかに論点は集中するだろう。

    誰がリーダーで、誰がフォロワーという枠を超え、この素敵な仲間
    たちと一丸となって、華麗で強力なメンバーシップを発揮していく
    のだ。

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    ●[2]編集後記

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    昨年末から始めたこのメルマガもいよいよ今年最後の配信です。何
    とか一年間、継続することができました。お付き合い頂き、有難う
    ございました。

    仕事で出会った方はプロジェクトが終るとなかなか会わなくなって
    しまうし、新しい方と出会っても、名刺を交換したまま、いつしか
    顔も名前も忘れてしまう。それではせっかくのご縁がもったいない、
    何かつながり続ける手段はないかと思い立って始めたこのメルマガ。

    少しでも役に立つ情報をと考えての本の紹介だったのですが、玉石
    混淆の本のチョイスは、果してどれだけお役に立てたものなのか。
    「仕事と人生に役立つ」と銘打ちながら、ビジネス書や実用書はほ
    とんど紹介しませんでしたし、忙しい方に読んで頂くには長文に過
    ぎますから、何とも心もとないです。

    しかし、自分にとっては随分と役に立つ作業になりました。読みっ
    ぱなしだった本の内容も、こうやって改めてまとめ直すと忘れない
    ですし、一週間の生活を振り返るよい機会になりました。メルマガ
    をきっかけに新しい出会いがあったことも嬉しい誤算でした。

    1年間続けても50冊ちょっと。10年間続けてもたかだか500冊です。
    いつまで続くかわかりませんが、どうせなら1000冊目指し、頑張り
    たいものだと思っています。

    名刺を頂いた方には、無断で配信しています。ご不要の場合、お手
    数ですが、空メールで結構なので、このメールにご返信下さい。

    今年出会った方、会えなかった方、お世話になった方、本当に有難
    うございました。また来年もよろしくお願いいたします。

    良いお年を! 

  • 2011/12/15読み始める。2011/12/19読了。何かピンとこなかったなぁ。

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著者プロフィール

株式会社チームボックス代表取締役
日本ラグビーフットボール協会理事

1973年福岡県生まれ。早稲田大学卒業、レスター大学大学院修了。三菱総合研究所を経て、早稲田大学ラグビー蹴球部監督に就任し、自律支援型の指導法で大学選手権二連覇を果たす。2010年、日本ラグビーフットボール協会「コーチのコーチ」、指導者を指導する立場であるコーチングディレクターに就任。2012年より3期にわたりU20日本代表ヘッドコーチを経て、2016年には日本代表ヘッドコーチ代行も兼務。2014年、企業のリーダー育成トレーニングを行う株式会社チームボックス設立。2018年、コーチの学びの場を創出し促進するための団体、スポーツコーチングJapanを設立、代表理事を務める。
ほかに、一般社団法人日本ウィルチェアーラグビー連盟 副理事長 など。
著書に『新版リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは』(CCCメディアハウス)など多数。

「2020年 『どんな個性も活きるスポーツ・ラグビーに学ぶ オフ・ザ・フィールドの子育て』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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