- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784484131054
作品紹介・あらすじ
投資アドバイザーのアンドレアス・ロイズは、チューリッヒでのミーティングのあと、謎めいた投資レポートを受け取った。その後、パリへ向かう列車でかつての教え子と再会し、ビジネスで大成功した話を聞かされるが、教え子は突如姿を消す。乗り合わせた美女が政府機関の捜査員を名乗り、教え子の追跡に協力することになったロイズは、次第に巨額の詐欺事件へと巻き込まれていく。誰が詐欺師で、誰が犠牲者なのか。そして、詐欺の真相とは。
感想・レビュー・書評
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実際に起きた金融詐欺事件を著者の実体験に基づきミステリー小説×金融基礎知識講座という2つの顔をもつ珍しい作品。
利息、複利ってなに?から始まり、債権、通貨、株式、金融商品それぞれのリスク大小、デリバティブの種類と仕組み、利回りと割引係数について等手広くしかも親切に教えてくれる。
金融知識ゼロの人にとっては割りと入りやすく面白く読めるのではと思う。ただやはり、ファイナンスについては付け焼き刃の知識ではどうにも本質を理解しきれないものや感覚的に消化しにくいものなどもあるためあくまでも興味関心がある人の動機付け入門書的立ち位置が相応しいのではという気がする。
系統は池井戸潤っぽい感じ。
◆ポイント
・複利についての3つの真実
可能な限り早く始める、長期戦が前提
最も利益率が高いところへ資金を移動させる準備をしておく
コストと手数料のわずかな差が長期的に大きな影響を及ぼす
・宝くじにおけるあたり数字は思うほどランダムではない
・通貨取引は2つの銀行間の収支交換
自国通貨と外国通貨の終始残高を交換しているに過ぎない、それ以上でも以下でもない
・経済は感情で動いている
利益最大化<損失最小化
・スワップ
目的が異なる2社間に置いて、交換したい通貨の先が相互に入れ違っていた場合に、契約を結び互助の関係をもつこと詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お金
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金融入門の部分とストーリー(小説的な)部分がちょっとゴチャっとしているかなと思うところがちらほら。
個人的には読むうえで大きな問題なかったが、勉強目的ならちゃんとした本を買うほうがいいです。 -
なんかどっちつかずで物足りないストーリ性もいまいちであり中で解説されている金融解説も多くの本とさほど変わり映えもしない。
これならば、しっかりとした金融本とミステリー小説を別に読んだ方が身に付くよ。 -
ヨーロッパ・アジア・アメリカをまたにかけた投資アドバイザー。飛行機振り替え列車で投資家、国際犯罪捜査員、大金を儲けたという、かつての投資訓練コースの生徒と出会う。
金融入門書としては、状況・現場でのキーワード確認として。ミステリーとしては、読み進める動機として。回答がないのは、門外漢にはちょっとつらいかな。 -
訳が今一らしい。
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なんか小説読みたいけど勉強もしないとなーっと思っていた俺が偶然母校の生協で見つけた一石二鳥本。
基本的に通勤時間中に読んでいたんだが、きんゆうの 入門テキストとしては非常に良く出来てる。さすが金融レクチャーの先生。ただし、小説としては登場人物が多すぎてしかもそれぞれが関係を持ってて非常に複雑。途中でストーリーを楽しむのは諦めた。まあそれでも面白かったけどね。うん。 -
入門書です