タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488012281

感想・レビュー・書評

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  • いやいい話ですねえ。
    パ・マルってどこかで聞いたことある言葉だなと思っていたら、あるYouTuberさんが言ってたセリフだった。そうか、悪くないって意味だったな。

    ちょうどこの本を読む前にワインに興味が湧いて勉強しようと本を買ったところだったから、このお話で出てきたワインを調べたりしておもしろかった。
    ワインについての勉強はゆるりと続けていきたい。

    「日常の謎」の本として紹介されていたので気になっていたが、まさかこんなにほっこりするお話だとは思わなかった。
    人が死ぬミステリーは苦手だけど、こういう日常の謎系は好きだな。
    ガレット・デ・ロワの秘密は読んでる最中にもうオチが分かったし。ミステリーでこういう先が読めることなんてほぼ無いから嬉しい。
    先に続編の「ヴァン・ショーをあなたに」を手に取って、どうやらこれはシリーズものの第一作目では無さそうだぞ、と気付いてタルトタタンの夢から読み始めた自分を褒めたい。たのしい。
    これからこのシリーズを読むのが楽しみ。

  • 良かった。
    こじんまりとしたビストロを舞台に、無口なシェフがお客の抱える問題を料理に絡めて解き明かしていくお話。
    ミステリといっても毒々しくないから、ふわっと読める。
    出てくる料理は詳細に描写されているが、如何せんどれも食べたことがないので味の想像がまったくつかないけど(笑)ホットワイン飲んでみたい。
    チョコ食べたい。タルト・タタン食べたい!!

    三舟シェフすごいけど、その前に他の3人有能すぎ。まさに少数精鋭。
    高築くん、働きだしてまだ2ヶ月…?
    それでこの完璧な仕事ぶりって、、すごすぎる。

  • 無愛想な三舟シェフの謎解きが面白い。
    お客さんともあまり接していないのに、いつの間に観察して謎解きしているんだろう。
    料理にまつわる推理は、フランス料理の知識がない自分には全く無理。
    「ぬけがらのカスレ」が一番好みだった。

  • 生活の中での推理、読みやすかった

    フランス料理の名称がわからず、想像しながら料理を思っていたので、自分もフランス料理のことを知らないといけないなぁと思った

    いつかフランス料理を食べて、名と料理を知ろうと思う

  • 少し無愛想だけど料理の腕は確かな三舟シェフと同じくシェフの志村、ソムリエの金子とギャルソンの高築が働く下町のフレンチビストロで起こる、料理にまつわるちょっとした出来事を三舟シェフが解いていくお話。

    誕生日に予約した地元のレストランが作中のお店と同じくこぢんまりして、でも丁寧で美味しい料理を出すところだったので私の中の舞台はそのお店だった。

    美味しいものに興味があるので、作中登場する料理も楽しめた

  • 令和6年一発目の読了、食べ物の話であったかい気持ちになれた

  •  近藤史恵さんの3冊目の作品は「タルト・タタンの夢」、2007.10発行、連作7話。下町の小さなフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」が舞台。店長で料理長の三舟忍、妻がシャンソン歌手麻美の料理人志村洋二、俳句が趣味のソムリエ金子ゆき、そして「ぼく」として登場する高築智行。この従業員4人と客が触れ合うところに不思議な物語が。

  • 旅に出るカフェでこの作者さんに出会ってすごく好みだったので、同じ食べ物を扱う➕ちょっとした謎解きだったので読んでみたけど。
    フランス料理にあたしが興味ないからなのか、ちょっと期待外れで残念。
    カフェのが好きな感じだった。
    でも最後の割り切れないチョコレートは好きだな。
    意味は2通り。
    人生割り切れないこと多いよね。
    おしゃれな言葉遊び。

    西島さんが出てたドラマの原作?なのかな。

  •  ビストロ「パ・マル」(意味はわるくない)…シェフ三船さん、料理人志村さん、ソムリエ金子さん、ギャルソン高築くんの4人で賄っているフランス料理店。フランス料理店とはいえ、格式ばったお店ではなく、お客様の一見難しいと思われる要望にも応えてくれるあたたかな家庭的な雰囲気のお店、ストーリーはギャルソンの高築くんの視点から描かれている…。

     前に読んだ作品ががっつりフランス料理だったこともあって、ちゃんと想像できるか心配しながらの読書になりましたが、今回は読みやすいストーリーだったし、それぞれのお料理の説明もわかりやすく、それでもわからなければ調べようという気持ちになれました!三船シェフの提供する料理も素晴らしいけれど、「謎解き」がまたいいですねっ!ミステリというより「謎解き」かなって個人的には感じます。すごく大きな事件や事故の解明とかではなく、生活上でふっと気になること、どうしてだろう?と疑問に感じることを三船シェフが鮮やかに「謎解き」した結果、よかったんじゃないかなぁ~って思うところでエンディングなので、すごくいいです。短編が7作品あって、どれもよかったけれど「ぬけがらのカスレ」がお気に入りです。続編も楽しみです。

  • ドラマになりそうなお話って思ったらうでに西島さんでドラマ化されてた!
    ご飯系とミステリーが絡むとなんて面白いんだろう。
    普段聞き慣れないフランス料理の名前が出てきては調べて、すごく今ビストロに行きたい!
    デザートだけでも食べに行きたいな。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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