みやこさわぎ (お蔦さんの神楽坂日記)

著者 :
  • 東京創元社
3.48
  • (5)
  • (49)
  • (57)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 282
感想 : 47
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488027667

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 良かったです。
    食べ物が美味しそう。

  • +++
    高校生になった滝本望は、いまも祖母と神楽坂でふたり暮らしをしている。芸者時代の名前からお蔦さんと呼ばれる祖母は、料理は孫に任せきりだしとても気が強いけれど、ご近所衆から頼られる人気者だ。そのお蔦さんが踊りの稽古をみている、若手芸妓・都姐さんが寿退職することになった。幸せな時期のはずなのに、「これ以上迷惑はかけられない」と都姐さんの表情は冴えなくて…(「みやこさわぎ」)。神楽坂で起こる事件をお蔦さんが痛快に解決する!粋と人情と、望が作る美味しい料理がたっぷり味わえるシリーズ第三弾。
    +++

    神楽坂という独特の趣のある街の人たちの日々の暮らしが見えてくるのが愉しいシリーズである。そんな街の人たちの日常に何気なく紛れ込む謎に経験と想像力で、思いやりのある答えを導き出すのがお蔦さんなのである。高校生になった孫の望(のぞむ)の料理の腕もますます上がっているようで、登場する料理の数々も魅力的である。神楽坂の裏路地に迷い込んでみたくなるシリーズである。

  • 高校生になった滝本望は祖母と神楽坂でふたり暮らしをしている。芸者時代の名前でお蔦さんと呼ばれる祖母は、気が強く面倒くさがりだけれど、ご近所衆から頼られる人気者だ。ふたり暮らしの日々は変わらず騒がしい。神楽坂の若手芸妓・都姐さんが寿退職することに。おめでたいはずなのに、「これ以上迷惑はかけられない」と都姐さんの表情は冴えなくて……。(「みやこさわぎ」)表題作をはじめ、粋と人情と望が作る美味しい料理がたっぷり味わえるシリーズ第三弾。

  • シリーズ第3弾。また短編集に戻る。

    収録作品:四月のサンタクロース みやこさわぎ 三つ子花火 アリのままで 百合の真贋 鬼怒川便り ポワリン騒動

  • 隔月刊ミステリーズ!の2014年8、12月号、2015年4、8、12月号、2016年4、8月号掲載の7篇の短編を2016年10月に東京創元社から刊行。シリーズ3作め。安定した面白さです。どのお話楽しめました。

  •  シリーズ物の安定感。

  • 2014〜16年に「ミステリーズ!」に掲載された7話の単行本化で、シリーズ3作目。
     望は高等部の1年生になっていて、1作目と同じ神楽坂界隈で進行する1話ずつ完結する短編集。

     イタリアンの店を出している夫婦が離婚しそうだと2年生の娘が心配する「四月のサンタクロース」と、夫から家事をネットで非難された三つ子を抱える専業主婦をお蔦さんが家出させる「三つ子花火」は、女性の側からの男の身勝手さに対する批判。
     日本画の大家(望の美術部の先輩の祖父)の若い頃の習作が500万円で売れると知った遺族の争いを、当の大家は違うと断じて収めるが、実はフリマのような場所で500円で買われたことに衝撃を受けて、まじめに努力するようになったきっかけだったことをお蔦さんや望に語る「百合の真贋」は出色。
     

  • 2016/12/5(月曜日)

  • ごはん描写がいい。和食に限らず洋食いためしエスニック。バリエーションも豊かで見ていて楽しい。

  • 【収録作品】四月のサンタクロース/みやこさわぎ/三つ子花火/アリのままで/百合の真贋/鬼怒川便り/ポワリン騒動 
     両親が離婚するのではないかと胸を痛める小二の少女、婚約したのに幸せそうでない若手芸妓、手のかかる男児の三つ子を置いて家を出た妻、内部進学生になじめないように見えるトップ校から入学してきた少女、著名な日本画家の若い頃の作品と思われる絵を巡り相続争いをする三姉妹、送られてきた鮎を巡る祖父母の喧嘩の記憶、そして大金を必要としていた友人の兄。それぞれの悩みに寄り添い、分からず屋には啖呵を切るお蔦さんが頼もしい。

全47件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西條奈加の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×