Yの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫 Mク 1-2)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488104450

作品紹介・あらすじ

ニューヨーク湾に浮かんだ死体は、行方不明だった大富豪ハッター家の当主ヨークのものだった。警察は自殺と結論づけるが、二ヶ月後、ハッター邸で毒物混入事件が発生。解決を要請された名優にして名探偵のドルリー・レーンも手をつかねるうち、ついには屋敷で殺人が……。一族を相次ぎ襲う惨劇の恐るべき真相とは? 巨匠クイーンのレーン四部作屈指の傑作であり、オールタイムベスト常連の古典名作ミステリが21世紀によみがえる!

感想・レビュー・書評

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  • レーンもの二作目。Xの次にZ読んでしまって今回Yに戻る。昔々子供向け雑誌でネタバレされて犯人を知っていたので残念ながら驚きは少なかったが、今回きちんと読んでどういう経緯で犯行に及んだかの推論は納得いった。それにしても辛すぎる結末。

    • まーちゃんさん
      111108さん、「方舟」へのコメント、ありがとうございました。

      僕もこれ、大好きです!クイーンの中で、ベスト5に入るかなあ。

      かなり以...
      111108さん、「方舟」へのコメント、ありがとうございました。

      僕もこれ、大好きです!クイーンの中で、ベスト5に入るかなあ。

      かなり以前にハヤカワ文庫版で読みましたが…こちらの創元新訳版に、興味があります!
      2022/11/10
    • 111108さん
      まーちゃんさん、こちらにもコメントありがとうございます♪

      これ、ネタバレ無しで読んでたらもっと圧倒されたと思います。でも、やっぱり結末が‥...
      まーちゃんさん、こちらにもコメントありがとうございます♪

      これ、ネタバレ無しで読んでたらもっと圧倒されたと思います。でも、やっぱり結末が‥まさに「悲劇」ですよね。「方舟」も結末が真っ黒とありましたが、これもかなりダークですね。
      新訳はたぶんとても読みやすいですよ。違和感なく読めました!
      2022/11/10
    • まーちゃんさん
      111108さん、ありがとうございます。

      「Y」は、有名な結末ですから…ミステリ好きには、ある程度ネタバレしちゃってますよね。クリスティの...
      111108さん、ありがとうございます。

      「Y」は、有名な結末ですから…ミステリ好きには、ある程度ネタバレしちゃってますよね。クリスティの「あれ」も含めて。

      新訳、期待します!
      2022/11/10
  • 名作をようやく。
    富豪家族の邸宅で起きる数々の事件、その犯人を元俳優ドルリー・レーン、サム警視とともに解くという流れ。
    次はいつ何が起きるのかとドキドキした。
    ドルリー・レーンの説明がすごく論理的だなぁと思った。

    マンドリンを凶器に選んだ理由などは、私は「うーん…そっかぁ…」となってしまいちょっと納得感が薄かった。日本語と英語の違いもあるかもしれない。もし原語版で読めるなら納得するのかな。

    4部作とのことなので、他の3作品も読んでみたい。

  •  海外本格ミステリーの代表作の一つ。物語の展開と、論理の構築はさすがの一言。ただ、個人的にはハードルを大きく上回ることは無かった。

  • 森先生の「ψの悲劇」と読み比べたくて。大まかな流れというか、ラインは大体「Y」に沿った感じ。ここまで同じだったか〜とビックリ。前に旧訳で読んでたけど、内容ほとんど忘れてた…。
    それぞれ読後感は全く違うけれど、どちらも名作。「Y」の最後はレーンが毒薬を飲ませたってことでおK?

  • 疑わしい人はたくさん出てくるのだけれど、最後に明かされる犯人は意外な人物だった。
    けれど論理の展開も無理やり感がなく納得の帰結で、結末の迎え方も含めて良く出来ていた。
    紳士的で品があるドルリーレーンも素敵で魅力的なキャラクターだった。シリーズの他の作品も読んでみたくなる。

  • Xの悲劇でお馴染みとなった、レーン、サム警視、ブルーノ検事のやりとりが、とてもワクワクする。
    また、今回のYの悲劇は登場人物皆が変わっており、魅力的と言えば魅力的である。

    ただ、犯人探し、推理という観点からいうと、いくらなんでも、無理がありすぎだと思わざるを得ない。

    エミリ殺害の際の、ルイザの証言で、やわらかい頰に触れたとあるのに、この点はあっさり流したのは変だと思った。ルイザの感覚は、視覚、聴覚が欠けている分、嗅覚、触覚が発達しており一般人より優れているのに、バニラ=嗅覚にはこだわったが、犯人の顔に触ったことは、あまり重視しないのが怪しいなとは思った。極端な話、せっかく犯人の顔を触った感覚を残しているルイザに、時間を置かずに関係者全員の頬を触らせるくらいしても良いだろう。
    これだけでも、犯人はジャッキーかなとは感じたが、やはり難問は動機と、こんな難しい手順の仕事はこんな子供では無理。そんなわけないかと別の方向で頭を悩ませたが。

    ヨークの書き残した小説のあらすじ「梗概」の内容をなぞった殺人事件だったわけだが、13歳の子供がこの内容を実践するのはやはり納得しずらい。
    もっとも、ハッター家の人間は全員とびきりの変人揃いなのだから、一般の子供に対する常識が通用しないのは、当たり前か。

    最後は、レーンはかわいそうなジャッキーへの温情からか、サムたちに、捜査からの離脱を告げる。「舞台裏」の章でレーンからサム、ブルーノに事件の顛末について真相が明かされるが、やはり、真相を明らかにするのは、関係者全員が揃った席でやって欲しかったと思った。
    もっと、ジャッキーの悲惨な体験、家族への想いなどがあれば、事件をうやむやに終わらせるという幕引きも納得感があるのだが、描かれていたジャッキーの傍若無人ぶりを考えると、レーンがそこまで考える必要も無いと感じてしまうのだ。
    ところで、最後にジャッキーが、毒入りのミルクを飲んだのは、自殺を図ったということか。

    なんとも、すっきりしない結末と感じるのは自分だけなのだろうか?

  • ドルリー・レーンでさえも考えついた真実を疑ってしまうほど、異常な事件です。

    また、旧訳版でストーリーや犯人は分かっていましたが、犯人はこの人しかいないと言えるほど明確に描かれているのに、それでも犯人が分からない。
    エラリー・クイーンのフェアプレーには改めて感服します。

  • 数年振りの再読。
    悲劇的だけど面白いんだよなあ。
    犯人を知らずに読んでも、犯人を知った上で読んでも楽しめるから良い。
    名門ハッター家の当主が自殺した二ヶ月後、屋敷内で毒殺未遂事件や殺人事件が発生する。
    名探偵レーンによって明かされる犯人や事件の真相は、あまりにも意外で衝撃的。
    ただそれ以上に驚きの結末が待ち構えており、最後まで気が抜けない。

  • タイトルだけは前から知っていて、ずっと読みたかった名作。
    途中から嫌な予感しかしなかったけど、本当に悲劇としか言いようがない。
    ラストも明言は避けてるけどそういうことだよね…

  • 2023.12.23

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著者プロフィール

エラリー・クイーン。フレデリック・ダネイとマンフレッド・B・リーの合作ペンネーム。従兄弟同士で、ともにニューヨーク、ブルックリン生まれ。1929年『ローマ帽子の謎』で作家としてデビュー。ラジオドラマの脚本家やアンソロジストとしても活躍。主な代表作に『ギリシア館の謎(32)、『エジプト十字架の謎』(32)の〈国名シリーズ〉や、『Xの悲劇』(32)に始まる〈レーン四部作〉などがある。また編集者として「エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン」を編集、刊行した。

「2021年 『消える魔術師の冒険 聴取者への挑戦Ⅳ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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