- Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488119010
感想・レビュー・書評
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少し結末のインパクトは弱い気もするけど、それを上回るお話の面白さ。
手がかり、あるいは手がかりらしきもの、のバラマキ方が上手くて、きれいに騙された。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
H・M卿シリーズです。
部屋が人を殺すというオカルト臭溢れる話です。
フランス革命で有名な死刑執行人のサンソン家の血を引くマントリング卿の屋敷、絞刑吏の家の一室であるギロチンの間または後家部屋と呼ばれる部屋は1人でいたら死ぬと言われていて、実際、過去に4人の人間がその部屋で死んでいます。
カーの作品の中でも怪奇趣味が色濃く、物語全体にオカルト臭が漂っています。
くじ引きでその部屋に入る事になったベンダーは後家部屋で死体となって発見されます。
全員にアリバイがあり、さらには密室という状況には心踊らされます。
トリックは分かってみれば何て事ありませんが、全体に漂う怪奇色のせいでまんまとミスディレクションさせられてしまいました。
オカルト、怪奇な雰囲気に惑わされてしまいました。
検死では解決に重要なものを見過ごしていましたが、それはありえないんじゃないかと思いましたが、昔の話ですし、そういう事もあると思っても良いんでしょうかね。
カーの怪奇色が強い話ですので、そういった雰囲気を楽しみたい方にはお勧めです。 -
歴史背景を鵜呑みにすると
まず著者のドツボにはまってしまう本。
ミステリーを読む際はこの背景は
軽く流すようにしましょう。
トリックもそういうわけなので
惑わされてしまうと盲目となり
考えがつかなくなってしまいます。
第一、第二の殺人ともにシンプルですよ。
しかし、彼の作品は
どの作品も「暗い」ですな。
歴史ミステリーのほうはあまり暗くないですが。 -
H・M卿もの。その部屋に一人で入ったら死ぬ、というその部屋に入り、その中ではやはり死体が。その謎を解く。全員にアリバイがあり、密室という状況。そして、カーの怪奇色も強く、カーらしい作品です。そのトリックはまああれだったけど、犯人の意外性はありました。ただ、その根拠となるものがちょっと薄弱だったり、ちょっとした不一致があるので、その点はあれですが、物語としてはかなり楽しめる作品でした。
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その部屋に一人でいると必ず殺人が起こると言われている部屋で連続殺人事件が起こる。途中で入るフランス革命の話とか、ギロチンの話とか。中々飽きずに読めました。
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H・Mシリーズ
150年間に4人が死んだ後家の部屋。その伝説に挑戦する人々。くじ引きで選ばれたベンダー。クラーレの毒で死んだベンダー。あごの傷と歯医者の謎。第2の殺人事件。屋敷の主人アラン・マトリング卿の弟・ガイの撲殺事件。マスターズ主任警部の推理と逮捕。犯人を罠にかけるH・M。
2010年7月7日読了 -
2008/12/25購入