フェアウェルの殺人―ハメット短編全集 (1) (創元推理文庫 (130‐4))

  • 東京創元社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488130046

感想・レビュー・書評

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  • コンティネンタル・オプもの
    とはいえオーソドックスなハードボイルドだけじゃなくて、オプが保安官補を努めて荒野の用心棒みたいなことする話(新任保安官)や、東欧の国を舞台にしたクーデーターをめぐる話(王様稼業)など、バリエーション豊富で面白かったっす。

    同じ作者のサム・シェパードや、チャンドラーのマーロウほど派手さはないけど、地味にいいねコンティネンタル・オプ

    ピンカートン時代のハメットの経験が生かされてるんやろかね

  • ※新旧複本

  • コンチネンタル・オプの粒揃いな短編集です「フェアウェルの殺人」田舎の大地主殺人事件に至る過程とアリバイ崩し「黒ずくめの女」誘拐モノ、ゲイトウッド氏のようなタイプが生き残る時代なんですね「うろつくシャム人」ラストで笑いました。「新任保安官」もしオプが西部劇をやるなら。アリゾナ舞台のラストウエスタンです。面白い!「放火罪および・・・」他訳で既読「夜の銃声」深夜にいびきを聴いて廻るオプが…。これもラストで笑いました「王様稼業」もしオプが革命劇をやるなら。バルカンの小国でキングメーカーです。出来が良い!

  • 「遺産相続」事件。家族であっても凶暴になるのは「欲」だ。人の欲は限度が無くなる。

  • 1960年初版1984年21刷の創元推理文庫130-3をのけてあった。訳者は大久保康雄。カバーは白山宣之で、定価400円だった。

  • 結局、玉石混交の短編集といった感じ。
    私のお気に入りは「夜の銃声」。二段構えの皮肉な結末に思わずニヤリとさせられた。ヴォリュームも30ページ前後と、引き締まった内容で読みやすい。
    かと思えば「新任保安官」のように登場人物が多すぎて収拾がつかない物もあり、一長一短がある。
    面白かったのは、一般にハードボイルドと呼ばれるハメット作品もサプライジング・エンディングを踏まえた本格テイストを備えている事。ただ、解決へ至る手掛かりが探偵のみに与えられているアンフェアな所が腑に落ちないが…。

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著者プロフィール

1894 年アメリカ生まれ。1961 年没。親はポーランド系の移民で農家。フィラデルフィアとボルチモアで育つ。貧しかったので13 歳ぐらいから職を転々としたあと、とくに有名なピンカートン探偵社につとめ後年の推理作家の基盤を作った。両大戦への軍役、1920 年代の「ブラックマスク」への寄稿から始まる人気作家への道、共産主義に共鳴したことによる服役、後年は過度の飲酒や病気等で創作活動が途絶える。推理小説の世界にハードボイルドスタイルを確立した先駆者にして代表的な作家。『血の収穫』『マルタの鷹』他多数。

「2015年 『チューリップ ダシール・ハメット中短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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