死刑台のエレベーター (創元推理文庫 143-1)

  • 東京創元社
3.20
  • (3)
  • (3)
  • (11)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 48
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488143015

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 前知識なしに読んだので、どういう展開になっていくのか先が読めなくておもしろかった。ラスト自ら首を絞めることになる主人公ジュリアンが哀れすぎる。自業自得といえばそれまでだが、まさか身に覚えのない罪まで被ることになるとは…。登場人物たちの小さな行動が、ジュリアンの罪を確固たるものにしていく過程が、計算されていておもしろい。
    古い本だが登場人物たちのキャラが立っていて読みやすかった。

  •  有名な映画化作品なのだそうだが初読。完全犯罪を成し遂げたつもりが、離脱の際にエレベータの電源が切られて閉じ込められ、その週末の間に盗まれた車で起こされた別の重大犯罪の容疑者にされる。完全なアリバイがあるにもかかわらず明かせないという凝ったプロット。サスペンスとしてはおもしろいが、なんといっても登場人物たちのあまりの傍若無人の自己本位さに辟易する。とりわけジュヌヴィエーヴとフレッドがひどいが、他も似たり寄ったりだ。最も身勝手であろう主人公のジュリアンが可愛らしく哀れに思えるほどだ。純粋ミステリではないので初歩的な科学捜査云々はおくとしても、人物造型をもう少し考えた方がいいのでは。

  • 高利貸のボールグリを殺したジュリアンはエレベーターに閉じ込められ抜け出そうと苦闘していた。36時間後に脱出し帰宅すると別の殺人容疑で逮捕されてしまう。しかしエレベーターに閉じ込められていたことは話せない。偶然に偶然が重なり状況はどんどん追い詰められていく。サスペンス小説としてよく出来た構成で、何度読んでもドキドキします。話自体はルイマルの映画で有名で、以前は本の表紙もエレベーターから抜け出そうとするジャンヌモローでした。起こった事実重視の書き方もフランスミステリらしからぬところでグッドです

  • 昔から読みたかった作品。予想を裏切らず、しっかりとしたサスベンス。映画も良かったよね。

  • 金が返せなくなりどうにもならなくなったジュリアン・クルトワは金貸しのポールグリを自殺に見せかけて殺す。置き忘れた証拠を持ちだそうとエレベーターに乗るが、そこで電源が落ち、閉じ込められてしまう。ジュリアンの妻、ジュヌヴィエーヴはジュリアンの浮気を疑い警察に捜索願を出す。

    一方、ジュリアンの自動車を盗んだフレッドとテレザはジュリアン夫妻としてホテルに泊まる。金のないフレッドは近くにいたブラジルからの旅行者ペドロとジェルメール夫妻を殺害し金を奪う。テレザはフレッドの子を妊娠していたが、フレッドの犯行を察し心中自殺してしまう。

    ジュリアンはなんとか誰にも見つからずエレベーターを脱出するが、ペドロとジェルメール殺害の罪で逮捕されてしまう。ポールグリ殺害を隠すためエレベーターに閉じ込められていたとは言えないジュリアンは黙秘を貫く。妻のジュヌヴィエーヴの兄嫁ジャンヌが犯行時にジュリアンと不倫していたと証言したためジュリアンの容疑が薄れる。ジュリアンもその偽証に乗るが、後に嘘だとバレさらに容疑が濃厚とされてしまう。最終手段としてポールグリ殺害を自供し、エレベーターに閉じ込められていたと事実を話すが、ポールぐりを殺したあとペドロとジェルメールも殺したと思われてしまう。逃げ場を失ったジュリアンはすべてを諦めてしまう。

    翻訳が古いのがどうしても気になる。新訳が出れば大きく印象が変わるのではないかと思われる。

  • 男がエレベーターに閉じ込められている間に、事件が起こりその男に容疑をかけられてしまうサスペンスと紹介されているが、ドタバタコメディーにしか思えない。日本でも再映画化されたので読んでみたが、フランス人の感覚はわかならいなという感想。文章がよみづらく、後半は文章が雑。ストーリーの面白みも分からない。

  • ジリジリと追い詰められる展開が見事

  • おもしろいのだが・・・なんせ訳が古すぎると思う。
    とくにフレッドのべらんめえ口調がどうにも気になる。
    新約で読みたい・・・!

  • 小説も好きですが、映画も良いです。。。

     1990年

全11件中 1 - 10件を表示

ノエル・カレフの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×