- Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488205133
感想・レビュー・書評
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フレッド・カサック(Fred Kassak)の推理小説。
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読みやすい人間ドラマ。叙述トリックとしても面白かった。
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KL 2016.7.2-2016.7.11
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出版社の紹介記事から読んだ本。
恋愛の行き違いから生まれた単純な二重殺人事件。しかし、実は単純な殺人事件に見せかけられたものだったー。
加害者と思われていた青年の関係者と真犯人の視点から交互に語られる「殺人交叉点」。
二人の女性の間で揺れ動き、追い詰められた男が思いついたのは殺人だった。男に待っていた末路とはー。(「連鎖反応」)
どちらも倒叙物(?)になるのだろうか、犯人が語り手になっている。
よく言えば人間味あふれる犯人。おろおろしたり、ああでもないこうでもないとうだうだしてたりするので、ちょっとイライラ。
出てくるフランス警察にもイライラ。
最後の最後で、そうくる!?って展開にはビックリ。
収録作品:殺人交叉点 連鎖反応 -
ずっと抱いていた違和感を、最後の一言で全部持っていく2作、サスペンス風な「殺人交叉点」と、犯人の思い通りにならなすぎる殺人事件「連鎖反応」。全然キャラクターが違う両編だけど、その対称がカサックという作家の巧さを浮き彫りにするなと。にしても翻訳者の苦労が伝わってくる小説だった。
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2014.5.25読了
殺人交叉点、連鎖反応
両方とも意外な結末。連鎖反応のほうがお洒落な雰囲気だった。 -
帯に書かれていた湊かなえさんの紹介に惹かれて購入。
[殺人交叉点][連鎖反応]のミステリー2篇。
"思いもかけぬどんでん返し"って帯に書かれていた[殺人交叉点]は気をつけていたんだけど、見事にやられたな~。初めは怪しいな、って思ってたのに、人物描写でいつの間にか逸らされてたな。
[連鎖反応]は苦悩の描写が長すぎたかな。自業自得、っていうのは正にその通りだよな。 -
叙述形式だと知っていたけどオチが面白かった。「連鎖反応」は映画で見た記憶がある。
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内容(「BOOK」データベースより)
十年前に起きた二重殺人事件は、きわめて単純な事件だったと誰もが信じていました。殺人犯となったボブをあれほど愛していたユール夫人でさえ疑うことがなかったのです。しかし、真犯人は私なのです。時効寸前に明らかになる驚愕の真相。’72年の本改稿版でフランス・ミステリ批評家賞を受賞した表題作にブラックで奇妙な味わいの「連鎖反応」を併録。ミステリ・ファン必読の書。
恋人を取られボブと相手の女性を殺害し、更にボブが女性に乱暴しようとして刃物で刺されボブも女性を絞殺した、というように現場を工作した犯人だが、時効寸前に殺害現場を写してたフィルムが見つかり、持ち主の男にボブの母親と犯人のどちらか高値を付けた方にフィルムを渡す、と脅迫される。なんとか競りに勝ち、フィルムを手にした犯人だが、恨みにかられたボブの母親に殺される。しかし、実は、母親が犯人と思っていた男性は無実で、その男性(当時、ボブの彼女)が犯人だったが、全ては闇に葬られる。
もう一話は、結婚が決まり、浮気相手に別れを切り出すと、彼女は妊娠していた。どうにか、婚約者にバレずに二重生活を送るすべを考える男。そして社長を殺し、空いたポストを順番に埋めることで自分の役職を上げ給料も上がり万事上手くいくと計画、実行し殺害する。無能な警察官により殺人犯として別人が逮捕され、彼は上のポストに見事治まるが、結局、もたれ掛かった手すりが壊れていて6階の窓から落ちる。
どちらの話にもソメ警部という無能な警部が出てきて話を犯人の都合の良いようにもっていく。